自治体通信ONLINE
  1. 企業事例・コラム
  2. How To
  3. 記事内容から理解する、自治体職員向けメディア5誌の特徴
2023.08.22

記事内容から理解する、自治体職員向けメディア5誌の特徴

How To
記事内容から理解する、自治体職員向けメディア5誌の特徴

自治体職員に向けたメディアはいくつかあります。共通するのは、自治体の実際の活動内容や業務改善をもとにした記事作りであり、他自治体の業務に触れる機会が少ない職員にとって、貴重な情報源となっています。

今回はそんな自治体職員に向けた雑誌メディアの特徴を、実際の誌面の内容から説明します。業務で使用する情報源を求めている職員の方はもちろん、自治体職員に向けた施策を検討している民間企業の広告・マーケティング業務担当者にも参考になる内容です。

<目次>

  • 忍び寄る予算圧縮の影と回覧文化
  • 自治体職員向けの雑誌メディア5誌

(画像:写真AC)

忍び寄る予算圧縮の影と回覧文化

個別の雑誌メディアを紹介する前に、おさえるべき背景情報をお伝えします。

1つ目は財政についてです。地方自治体は財政の健全化が喫緊の課題であることが多く、経費削減のために出費内容の見直しを常に行っています。その結果、有料の新聞・雑誌や他のメディアの購読費用を削減するケースが目立っています。また同様の理由を背景に、地方自治体に無料で送付されるフリーペーパー形式の雑誌の発行部数が伸びています。無料のフリーペーパーであっても記事の質にこだわった雑誌もあり、見極めが重要です。

2つ目は回覧文化についてです。自治体の業務はDXが進む一方で、紙の資料を回覧する文化が色濃く残っています。回覧文書(回覧板)と呼ばれる紙媒体の文書を使用しており、この回覧文書には主に役所内での連絡や行政の指示、業務の変更などが記載されています。自治体向けの雑誌メディアについても、回覧文書として取り扱われることがあるようです。

自治体職員向けの雑誌メディア5誌

ここからは、主に自治体職員に読まれている、地域課題解決をテーマとしたメディアを紹介していきます。実際の特集や連載といった誌面の内容から、それぞれの特徴を探っていきます。

自治体通信(年7-8回 発行)

自治体通信は「課題解決に取り組む自治体と、サポートする民間企業を支援」することを目的とした、全国の都道府県市区町村に向けた無料の情報誌です。年7-8回ほどの頻度で発行され、全国の地方自治体の首長、企画部門、情報政策部門、子育て支援部門、防災・危機管理部門などを中心に送付されています。

毎回、精力的に活動している都道府県知事や注目市区町村の首長への直接取材、地域の課題やその解決施策を行政と民間両方の視点で記事化するなど、取材記事に力を入れていることが特徴です。自治体の職員にとっては、他自治体の取り組みを参考にしたり、自身の地域の問題に対する解決策を見つけたりするための重要な情報源となっています。地方自治体職員の専門性を高めるとともに、行政の効率的な運営に役立つ情報を提供しています。

自治体通信

Vol.51(2023年7月 発行)雑誌コンテンツ紹介

  • 特集1:SDGs・脱炭素|地域全体で目指す環境にやさしい社会
  • 特集2:情報政策|ICTツール活用による庁内ネットワーク強化
  • 特集3:業務効率化|仕組みを見直して日々の業務効率を高める
  • 特集4:インフラ・まちづくり|多様な視点で取り組むインフラづくり
  • 特集5:住民福祉|教育と福祉の視点から支える住民の暮らし
  • その他連載:住民からの感謝状 など
  • インタビュー:岸本周平氏(和歌山県知事)、飯塚俊之氏(出雲市長)など
  • 全96ページ
  • 金額:無料
  • 民間企業への支援(広告掲載など):あり
  • https://www.jt-tsushin.jp/

日経グローカル(年24冊 発行)

日経グローカルは株式会社⽇本経済新聞社が発行する、地域経済に焦点を当てた雑誌です。地方自治体の産業振興や地域経済の活性化に関する情報を提供し、ビジネスや経済に興味を持つ読者に向けた内容が豊富です。地方の産業や企業の動向、地域特産品の紹介など、地域の経済活動に関する詳細な報道が特徴であり、地方自治体職員にとって地域経済の動向を把握し、地域振興策を立案する際の参考になります。

465号(2023年8月7日)雑誌コンテンツ紹介

  • 特集1:空き家対策、早期対応へ官民連携
  • 特集2:本誌調査 「ワーケーション」盛り上がる 交流人口増へ117市が施設整備済み
  • その他連載: 自治体DX基礎講座など
  • インタビュー:山下真氏(奈良県知事)など
  • 全84ページ
  • 金額:1年(24冊) 92,400円(税込)
  • 民間企業への支援(広告掲載など):あり
  • https://www.nikkei.co.jp/rim/glweb/index.htm

月刊事業構想(年12回 発行)

月刊事業構想は新市場を開拓する「構想力」を育み、スタートアップや新規ビジネス、地域活性につながる情報を提供することをコンセプトにしたビジネス誌です。コンセプトからわかる通り、必ずしも自治体専門のメディアではありません。しかし「地方創生×イノベーション」に焦点をあてており、地域活性化や業務変革を志す自治体や新しいビジネスアイデアを求めている経営幹部に広く読まれています。経営や行政のプロフェッショナルによるコラム等も多く、地域の発展に向けた計画立案や運営に役立つ情報が提供されています。

2023年9月号 雑誌コンテンツ紹介

  • 特集1:未来を拓く100のアイデア 新しい業種業態のビジネスチャンス
  • 特集2:フードテックでつくる持続可能社会
  • その他連載・特集:地域特集、自治体DX全国首長アンケート、地方創生ウェビナーなど
  • 全145ページ
  • 金額:1,300円(税込)
  • 民間企業への支援(広告掲載など):あり
  • https://www.projectdesign.jp/

月刊ガバナンス(年12回 発行)

これからの地方自治を創る情報誌「月刊ガバナンス」には4つの特徴があります。

手に取るだけで地方自治の“今”がわかる、自治体経営のエッセンスが凝縮、先進事例の情報収集に役立つ、議会改革の心強いバックボーンに、です。先進事例など自治体経営に関わる人が求める情報を掲載しています。

Vol.268(2023年8月号)雑誌コンテンツ紹介

  • 特集1:子ども・若者のいのちを支える
  • 特集2:フードテックでつくる持続可能社会
  • その他連載:キャリアサポート連載、自治体政策最前線──地域からのイノベーションなど
  • インタビュー:末松則子氏(鈴鹿市長)など
  • 全129ページ
  • 金額:1,320円(税込)
  • 民間企業への支援(広告掲載など):あり
  • https://shop.gyosei.jp/online/archives/series/highlight

ジチタイワークス(年6-7回 発行)

ジチタイワークスは「ヒントとアイデアを集める行政マガジン」を掲げる、地方自治体職員に向けた無料の情報誌です。年6-7回ほどの頻度で発行され、地域振興、まちづくり、行政サービス向上などに関する実践的な情報が掲載されています。地方行政に携わる人々の成功体験や地域の取り組み以外に、意欲的に活動する自治体職員個人へのインタビューや『暑さを乗り越える』をテーマとしたコンテンツなど、限られたページ内でライトなコンテンツも充実させた多様な内容となっています。

Vol.27(2023年8月 発行)雑誌コンテンツ紹介

  • 特集1:情報セキュリティ|”攻め”と”守り”のセキュリティ対策。
  • 特集2:観光|観光資源を見直し、価値を生む観光の新様式とは。
  • その他連載:THE座談会〜公務員について語ろう!〜など
  • インタビュー:静岡県交通基盤部職員など
  • 全84ページ
  • 金額:無料
  • 民間企業への支援(広告掲載など):あり
  • https://jichitai.works/backnum

さいごに

数値や雑誌料金といった数値だけではわかりにくい自治体職員向けメディアのそれぞれの特徴、いかがでしたか。それぞれのニーズに応じた正しい情報源を業務に活用してくださいね。

また自治体通信では、民間企業による自治体とのビジネスを支援する各種サービスを取り揃えています。

雑誌やWEBへのコンテンツ掲載はもちろん、DM封入や、幅広い用途に利用いただけるテレマーケティングプランなども用意しております。「自治体とのビジネスをはじめたい/加速させたいが、どうすればいいか分からない」など、自治体営業にお困り事がありましたら、いつでもご連絡ください。