【自治体通信Online 寄稿記事】
自治体職員の「装合計画」#9(元東京都職員/イメージコンサルタント・古橋 香織)
元東京都職員でイメージコンサルタントの古橋 香織さんによる、見過ごされがちだった「公務員の装い」をテーマとした本連載。今回のテーマは「爪」。実はネイルは、いろいろな自治体で聞かれる悩みのひとつ…。しかし、公務員が仕事で好印象を与える「指先のメソッド」があるんです!
物言わぬ仕事道具
秋も深まる時期になりましたがいかがお過ごしでしょうか?
実はこの連載はもうすぐ開始から1年を迎えます。読者の方々の中には「古橋の連載が楽しみ」とおっしゃっていただける大変物好きな方(?)もいて、私も毎回書きがいを感じております。改めて、感想やネタの提供など毎回いつもありがとうございます!
さて今回は服の話…ではなくもっと対象を狭めた「指先」の話をしたいと思います。なぜ指先なのかというと、公務員のなかでも特に窓口などの接近戦が多い方は、指先は発言や立ち居振る舞い以上に「物言わぬ仕事道具」として機能しているのです。ということで今回は公務員が仕事で好印象を与えるための「指先」の話をしたいと思います。
先端に心が宿ること、知ってる?
日々忙しく過ごしている私たちは、指先や毛先、靴の先などの先端部分にはなかなか気持ちが行き届かないのではないでしょうか。しかし…!!! 実はその“○先”といわれる先端部分にこそ、その人の心遣いが現れると言われています。
そのうえ日本人の特性として、相手の顔を見たり目を合わせるのが恥ずかしい民族であるということもあり、指先をはじめとした先端部分は無意識にじーっと眺めてしまう部位だとも言われています。
みなさんも窓口で担当者の指先を思わず目で追ってしまったり、上司の靴の先のキズをはからずも発見してしまった! なんてことありませんか?
■メンズも必読! 指先の印象の基礎知識
前述したように、指先、とりわけ爪の印象って侮れません。
言わずもがなそれは
男性も同じことで、やはり指周りが美しい男性の振る舞いや言葉には、より研ぎ澄まされた説得力が宿るものであります。
極端に長かったり、逆に深爪すぎるなどの爪の長さ、黒ずみや汚れ、ささくれが出ていないかなど、日頃から最低1日に1回は自分の指先の様子を確認するよう心がけましょう。
特にこれからの時期は乾燥に悩む時期でもあります。書類の扱いを丁寧にするためにもハンドクリーム等でのこまめな保湿をしてみるのもおすすめです。
♡全方位好印象♡ 気持ちを上向かせるためのネイルカラーの選び方
人事担当者向けに身だしなみや対人折衝の研修を行うと、必ずといっていいほど出会う話題が「弊市にはネイルで注意を受けた職員がいます」というものです。
掘り下げて聞くといろいろな自治体で聞かれる悩みのひとつのようです。この話題からも分かるとおり、人の指先って自然と気になってしまうのですね。
私自身は公務員がネイルをすることに反対ではなく、むしろ事務作業が多い公務員こそ「爪から元気をもらわないと」という側の人間ですが、現職公務員と話してみても、公務員とネイル選びは色やデザインの観点でいろいろと悩まれる方が多いようです。
私の経験だとやはり、派手めなネイルデザインが許されていた人は外部の人と会わない内勤かつキャラクターで「あの人ネイルしてる」というのが周知されていた人たちでした。余談ですが私が都議会の事務局にいたころは意外なことにジェルネイル率が高くて、みなさん爪を綺麗に見せるためにネイルをしていたように思います。
ではネイル選び、どうすれば良いのでしょうか? やはり、いちばんオススメなのは「肌馴染みの良い色」を選ぶことです。そして可能であれば、自分のパーソナルカラーに合うお色を選ぶと、馴染むどころか褒められる指先が本当に完成します。
パーソナルカラーがわからないという方は、周囲の人と腕の色を比べてみてください。黄色っぽい腕の色の人は黄色を含んだ色が似合うイエローベース、ピンクや白っぽい色の人は青みを含んだ色味が似合うブルーベースです。
イエベさん、ブルベさんそれぞれの似合うピンクは次の画像のような感じです(なお、色の名前は便宜的に与えてられているものになります)。
ピンク系のネイルカラーであればそれぞれ画像のような色味が調和すると言われています。パーソナルカラーの考え方はネイル選びにも使えることがたくさんあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
私の場合はイエベなので画像のようなサーモンピンクやピンクベージュのネイルが調和します(下画像)。
今回のまとめ
この記事でも書かせていただきましたが、指先は立ち居振る舞い以上に「語り」ます。キレイな指先での接遇はお客様の満足度を向上させるとともに、ご自身のモチベーションにも繋がります。
仕事内容や一緒に仕事をする人の属性に応じて、ベストな指先も変わってくると思います。ぜひ試行錯誤しながら楽しんでみてください。
(「《元公務員のイメージコンサルタントが考える寒さ対策のポイント》自治体職員のための洗練された防寒スタイル!」に続く)
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■ 古橋 香織(ふるはし かおり)さんのプロフィール
元東京都職員
イメージコンサルタント
早稲田大学を卒業後、東京都庁に入庁。都職員時代は消費者行政や東京都議会議会局に勤務。在職中にイメージコンサルティングを学び、2020年1月に東京都を退職し独立。
政治行政の仕事に従事する顧客に特化した「仕事映え」するスタイリングが得意。北海道から沖縄まで全国の公務員が受けているイメージコンサルティングのコンセプトは「心の戦闘力を服で上げる」こと。「職場で初めて服を褒められた」「自信が出た」などの多くの現職公務員の支持を得ている。2021年11月に『公務員男性の服~普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』(ぎょうせい)を上梓。最近は個人のイメージコンサルのほか、コンサルのほか、自治体向けの研修や講演などの依頼も増えている。
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