【自治体通信Online 寄稿記事】
自治体職員の「装合計画」#12(元東京都職員/イメージコンサルタント・古橋 香織)
元東京都職員でイメージコンサルタントの古橋 香織さんによる、見過ごされがちだった「公務員の装い」をテーマとした本連載。今回はスペシャル企画! これまでの連載記事のなかから、年度終わりが迫るこのタイミングだからこそ自治体職員のみなさんに知っておいてほしい特選記事5本を古橋さんにチョイスしてもらいました。男性公務員向け、女性公務員向け、議会対応時の服装など、自治体職員らしさをつくる“5つの基本”をお届けします。地域社会のさまざまなステークホルダーと協働・共創することが当たり前になった時代。「外見より中身が大事」とは言っていられません。中身はもちろん「外見も」大事ですよ!
《公務員男性の服》
普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる
自治体によってあったりなかったりする服装規定。これまで見過ごされがちだった「公務員の装い」を考察しました!
◎記事のサワリを紹介
様々な自治体の男性職員から話を聞きましたが、公務員男性の傾向として、言葉は悪いかもしれませんが「自分を過小評価しがち」な人がとても多いです。褒められたり評価される環境が他の業界よりも少ないため「自分なんて…」という言葉が真っ先に出てきてしまうのではないかと推察されます。
だからこそ、服装は自分に自信をつけるための最も手軽かつ身近なツールの役割を果たすことができるのです。
《公務員女性の装いのヒント》
欲しいのは「ご機嫌」をくれる服
今回は「公務員女性の服選び」について。装いは気持ちを上げる大切なルーティン。それなのに「地味に」「無難に」という基準で本日の服選びをしていませんか?
◎記事のサワリを紹介
私たちの周りには「形から入る」ことに対してあまり良い印象を抱かない方もいます。「見かけ倒し」なんて言葉があるくらいですから。しかしそんなことを気にするのは本当にもったいないです。
実際に私自身もプレッシャーのかかる大きな講演や華やかな方が多い同業のイメージコンサルタントの集まりなどでは、苦手を吹き飛ばし自分に気合を入れるために服を選んでいます。自分の好きな色や少し背伸びして購入したものを積極的に取り入れています。
もしここでいつものジャケットだったら、いつものパンプスだったら、もたらす結果は絶対に違っていたと断言できます。
服だけではありません。髪だってネイルだって、強い心を作っていく大事なスイッチであり、パワーの源なのです。
《議員対応時の侮れない服装術 前編》
二元代表制を「服装」で支える
2月は自治体職員にとって緊張の議会シーズン。職員時代の半分以上を議会局で過ごした筆者だから知っている「議員対応時の服装術」をみっちり解説します。
◎記事のサワリを紹介
古橋の見解はというと「そんなに仰々しくする必要があるなら、服装をきちんとしなさい」と言いたいです。
これ本当ですよ。ダボダボのスボンやサイズの合っていないスーツを着て「先生、おつかれさまでございます」とヘコヘコしている執行部の管理職は「ただただ情けない」の一言です。
部や課、場合によっては局の代表として議会に赴いているわけですから。だからこそ見なりを整えることで対等な立場になり、お互い合点がいく話し合いができるのではないでしょうか。
《元公務員のイメージコンサルタントが考える寒さ対策のポイント》
自治体職員のための洗練された防寒スタイル!
「まるで冷蔵庫」…。室温調節に制約がある役所では冬になるとこんな声が聞こえてきます。公務員らしい冬の装いとは?
◎記事のサワリを紹介
私たちのやる気を削ぐのが「寒さ」です。毎年のようにこの時期の執務室が寒いなか、どのように服を選べばいいのかという個人的な相談から、冬の時期の身だしなみについての自治体からの相談ごとまで、寒さ対策は私たちが業務を円滑に行う上で切っても切り離せない問題です。
自治体は節電、環境保護の旗振り役を振らなければならない役割があります。このため執務室の室温を自由自在に変えたりすることはなかなかできません。そのうえ、定時になると空調が止まるなんてことはあたりまえで、来客のない残業中はダウン着用でお仕事をされている方もいらっしゃいます。じっさい私が都の出先機関にいた時もそんな感じでした(汗)。
《「説得力」と「親しみやすさ」が重要!》
人事課・職員課職員の“印象づくり”を考える
今回のテーマは「人事課・職員課の職員の装い」。明文化されているわけではないけれど、人事課・職員課の職員には、その装いについて“特別な役割”があるんです!
◎記事のサワリを紹介
人事課、職員課というと、職員の定数や研修、給与などの「人」を扱う部署なのは周知の事実でありますが、実はもうひとつ頭に入れておきたいのがいわゆる「身だしなみ・服装規定」を所管しているのもこちらの部署であることです。
自治体のなかには、職員の服装や身だしなみに関するクレーム(外部のものや内部のものにかかわらず)は人事課・職員課に集まり、案件によっては所管にお知らせをしないといけないこともあったりします。それゆえときには、身だしなみや服装に関しての助言をしなければならないシチュエーションも想定されるため、「自治体でいちばん洗練されて欲しい人たち」であるのが人事課・職員課のみなさんです。「装いの説得力」がいちばん発揮される部署と言えるでしょう。
(「《業務過多な年度末に知っておきたい》「装いとメンタルヘルス」の関係」に続く)
【お知らせ】古橋さんが自治体通信総研勉強会に登壇!
本連載を執筆している古橋 香識さんが3月24日(金)開催の自治体通信総研勉強会(自治体職員限定)に講師として登壇します。テーマは「新年度に向けて“装い”でできること」。
4月から新年度。入庁や異動などで新しいメンバーが入ってきます。
新しい環境で仕事にのぞむメンバーが、1日も早く職場に慣れ、パフォーマンスを発揮出来るような環境を作りたいー。そう考えている方も多いのではないでしょうか。
そんな職場の雰囲気づくりのために、あなたの“装い”に工夫を加えたり、“装い”に関する知識を持ったりすることがひとつの有効な手段になることをご存知ですか?
新年度に向けて、職場の雰囲気作りに使える“装い”の工夫や、公務員の服装に関して後輩や部下に指導をする際の方法を一緒に学んでいきます。
★ 本連載の記事一覧
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■ 古橋 香織(ふるはし かおり)さんのプロフィール
元東京都職員
イメージコンサルタント
早稲田大学を卒業後、東京都庁に入庁。都職員時代は消費者行政や東京都議会議会局に勤務。在職中にイメージコンサルティングを学び、2020年1月に東京都を退職し独立。
政治行政の仕事に従事する顧客に特化した「仕事映え」するスタイリングが得意。北海道から沖縄まで全国の公務員が受けているイメージコンサルティングのコンセプトは「心の戦闘力を服で上げる」こと。「職場で初めて服を褒められた」「自信が出た」などの多くの現職公務員の支持を得ている。2021年11月に『公務員男性の服~普通の服で好印象・信頼・清潔感は出せる』(ぎょうせい)を上梓。最近は個人のイメージコンサルのほか、自治体向けの研修や講演などの依頼も増えている。
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