自治体業務を直接担当する一般職員のマインドセット醸成は、DXを推進するうえで極めて大きな意味を持ちます。岐阜県土岐市は大塚商会の協力の下、一般職員向けのマインドセット研修を実施。「多様性の許容と発揮」「相互理解」に軸足を置いたこの研修は、真の市民ニーズに応えたDX実現に大きな役割を果たすことが期待されています。
正解がない自治体DXに必要なマインドを醸成
自治体DXには、あらかじめ用意された正解はありません。ほかの自治体で成果を挙げた事例が市民の求めるサービスであるとは限りませんし、先行事例を真似るだけではその後の展開が困難になってしまうでしょう。『自治体DX推進手順書』(総務省)で、DX推進のビジョンや工程表策定に先立ち、職員のDXマインドセット醸成を目的とした「ステップ0」と名付けられた段階が想定されている理由もそこにあります。
中でも意識改革が強く求められるのが、DX推進を当事者として担うことになる一般職員です。岐阜県土岐市は大塚商会の協力の下、一般職員を対象とした2時間×2回の研修を実施し、マインドセット醸成に大きな成果を挙げています。
多様性を許容・発揮してインサイトを発見
DX推進のような正解の見えづらい取り組みにおいて大きな意味を持つのが、インサイトの発見です。インサイトを直訳すると「洞察」や「直感」。「今まで気付かなかったが、言われてみればたしかにその通りだ」というインサイトは、これまでさまざまなイノベーションの起点としての役割を担ってきました。そしてインサイト発見には、得てして専門性や経験値などといった多様性の許容・発揮が大きな役割を担います。
「紙の文書管理の問題点」をテーマとして実施された一般職員向け研修ですが、その第一の狙いは、グループワークを通して多様性の許容・発揮や相互理解というインサイトの発見に有効な取り組みを体感する点にあります。自治体DXの狙いに関する座学に引き続き、研修後半は紙の行政文書の不便やムダ、疑問を自由にディスカッションする「××あるある」「常識を疑う」、そして目的から代替案を考える「Whyと思考する」という3つのセッションを中軸に展開されました。
グループワークの繰り返しで当事者意識を持てるようにマインドセット
4名1グループで対話と発表を繰り返した研修の成果の一つは、当事者として参画することの意義です。研修に参加した政策推進課 主査の牧島 彰彦氏はこう語ります。
「若手職員が思い付くアイデアが従来の慣習や考え方に合わないと感じることは、実は今まで少なくありませんでした。前例がないからダメだと、あきらめてしまうのではなく、市民に役立つことであれば、一歩踏み出してみようという考え方が持てるようになったことは、研修の成果の一つです」
自治体DXでは、優れたアイデアであっても、庁内に賛同者が広がるまでは実際の変革につながらなかった、という先行事例が多く見受けられます。多様な考え方に耳を傾け、相互理解を深めていくという体験は、市民目線のDX推進において大きな役割を果たすでしょう。
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【ウェビナー】自治体DX取り組みの前に必要なステップ(研修、全庁業務の可視化)
2022年7月22日開催
https://www.jt-tsushin.jp/article/otsuka-shokai-event-20220630/
本事例記事の全文は大塚商会ホームページよりご確認頂けます。
https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/case/city-toki-dx.html
<問い合わせ先>
株式会社大塚商会 LAプロモーショングループ 公共支援課
TEL:03-3514-7521
https://www.otsuka-shokai.co.jp/
株式会社大塚商会
設立 |
1961年7月17日 (1961年12月13日、株式会社として登記) |
資本金 |
10,374,851,000円 |
本社所在地 |
〒102-8573 東京都千代田区飯田橋2-18-4 |
従業員数 |
従業員数 7,480名(連結子会社を含めた従業員数 9,171名) *2021年末日 |
事業内容 |
・システムインテグレーション事業/コンピューター、複合機、通信機器、ソフトウェアの販売および受託ソフトの開発など ・サービス&サポート事業/サプライ供給、保守、教育支援など |
URL |
https://www.otsuka-shokai.co.jp/ |
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