令和4年6月に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」により、デジタル社会実現に向けた各省庁の取り組みなどが示され、同年12月の「デジタル田園都市国家構想総合戦略」では、令和9年度までに1,500自治体のデジタル実装が目標づけられ、行政デジタル化に向けた動きはますます活発になっています。
本年は、社会的にも注目される「生成AI」についての設問も加え、人材や予算不足という課題を抱える中、自治体の意識や体制がどのように変化したのかを調査しました。
54%の自治体がフロントヤード改革に取り組む
91%が「オンライン申請に取り組んでいる」と回答し、オンライン申請が導入フェーズを経て、定着フェーズに入ってきたことが明らかになりました。
オンライン申請の定着後、目指すべき指針として総務省が推進するのが、デジタル化を通じて住民と行政の接点を強化する「フロントヤード改革」です。
すでに54%の自治体がフロントヤード改革の一部として「迷わせない取り組み」「行かせない取り組み」などを実施しており、今後、国の後押しを受けてフロントヤード改革がさらに加速していくことが予想されます。
31%の自治体がすでに生成AIを利用
2022年に登場したChatGPTなどの生成AIについては、31%が「すでに利用している」と回答し、先行自治体以外にも利用が拡大してきている様子がうかがえます。
人口規模20万人以上の自治体については、86%もの自治体が利用を開始しており、生成AI関連の予算を予算化している自治体についても昨年調査時は8%でしたが今年は37%に拡大しました。今後は、自治体の生成AI利用に関する早期のルールづくりが期待されています。
5万人未満の小規模自治体でもデジタル化が進んだ1年に
人口5万人未満の小規模自治体で、DX推進計画を「策定した」と回答した自治体は、この1年で9ポイント増加。これまでなかなかデジタル化が進まなかった小規模自治体においても推進が行われた様子がうかがえます。IT環境としても、95%の職員に端末が行き渡り、IT環境も整ったと言えます。
1. 職員のIT環境
95%の職員に端末が行き渡り、IT環境は整っている
職員のIT環境として、全体の75%が「職員ごとに業務用端末及びメールアドレスを持っている」と回答し、20%が「職員ごとに業務用端末は持っているが、メールアドレスは課または係単位」と回答。合計すると95%の職員に端末が行き渡っていることが分かった。その他として、「LGWAN回線の場合は職員ごとのメールアドレスで、インターネット回線の場合は部署ごとのメールアドレス」という回答も見られた。
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