アドベンチャーツーリズム(以下、AT)は、国内外を問わず注目されている観光ジャンルのひとつ。その中でも国立公園でのATは地域社会や旅行者にとって価値の高い体験です。その魅力をもっと多くの人に知ってもらい、持続可能なATの在り方を模索することが求められています。
そこで本記事では、JATO(日本アドベンチャーツーリズム協議会)大澤事務局長と3名の国立公園の利用企画官が集結。大澤事務局長がファシリテーターとなり、国立公園の魅力やAT推進について議論しました。国立公園とATの組み合わせは、どのような可能性を秘めているのでしょうか?
信越事務所
(上信越高原国立公園・妙高戸隠連山国立公園)
折原 直廣 利用企画官
1 国立公園ならではの価値とは
大澤氏 ATにしてもエコツーリズムにしてもサステナブル的な価値を持つ点では共通していますので、今回のテーマとしてATを銘打ってはいますが、ATに限らず普段みなさんが取り組まれていることについてお話を伺えればと思います。
まずはみなさんが担当されている国立公園の概要や国立公園ならではの価値について、自己紹介を交えてお話いただけますか?
折原氏 私は国立公園の利用企画官であり、主に担当するのは、上信越高原国立公園と隣接する妙高戸隠連山国立公園の2つです。また、笠井さんが担当する中部山岳国立公園も隣接していますので、連携を取りながら進めています。
国立公園というワード自体は聞く機会は増えましたが、大澤さんが言うように、一般の人が国立公園に行こうと思って旅行を計画することはあまりないのではないかと思います。アメリカやカナダでは「あの自然公園に行きたい」というひとつの目的地になっていますが、日本は観光地や文化自然が豊かなので、まだまだ国立公園への認知は低いのが現状です。
私が担当する国立公園についても、実際に行ったことはあっても国立公園だという認識を持っていない人がほとんどだと思います。対外的にお話しした際も初めは「国立公園には行ったことがないです」とおっしゃられるのですが、よくよくお話を伺うと「その場所にはスキーに行きましたが、国立公園とは知りませんでした」と後から気づくようなことがよくあります。
これは悪いことではなく、入り口の違いだと思います。旅行者のニーズは「自然が見たい」「アドベンチャーがしたい」「有名な場所に行ってみたい」などさまざま。それぞれの異なる入り口から国立公園を知ってもらう仕組みを作り、自然が大好きな方以外も来られるような環境を作っていくべきだなと思っています。
大澤氏 次は笠井さん、お願いいたします。
笠井氏 私は、広告プロモーションやインバウンドマーケティングの分野で10年以上働いており、昨年の4月から中部山岳国立公園の利用企画官に着任しました。
中部山岳国立公園は、北アルプスを中心に長野、岐阜、富山、新潟の4県にまたがる国立公園です。槍ヶ岳をはじめとする3000メートル級の山々が連なっており、「日本の屋根」と呼ばれる北アルプスのほぼ全域を占めている山岳にあります。
中心となる基礎自治体は長野県の松本市で、周辺には上高地や乗鞍高原、白骨温泉などがあり、観光資源が豊富な場所です。山を挟んで反対側にある高山市にも奥飛騨温泉郷や、新穂高ロープウェイなど国立公園内の観光資源が点在し、古い街並を代表する市街地には海外からの旅人が多く訪れています。4月には有名な「高山祭」が開催され、2日間で前年比3倍の約17万人が訪れました。
笠井氏 松本市と高山市を一体的な観光圏として盛り上げる取り組み「松本高山Big Bridge構想実現プロジェクト」が2021年から始まり、行政、観光事業者など官民一体となってワークショップや地域の合意形成、モデルコース作りなどを行ってきました。
国立公園を観光地として磨き上げるには戦略を立てる必要がありますし、松本と高山という2つの都市間での連携は必須だと考えています。その上で重要なのが、旅行者と地域社会を繋ぐサイクルを作り出すこと。まずはきちんとその地域に興味を持ってもらい、具体的な目的地として検討されること。そして宿泊や移動手段の予約など旅に必要な具体的なアクションをしてもらう。
そして実際に地域に訪れて、地域の人、もの、ことに触れあうことで、地域を好きになり、また戻りたくなったり、その地域に自分が何を出来るのか考えるようになったり、そうした循環を作り出すことが大事だと思います。地域社会と旅行者の好循環を創り出し「相互理解×異文化交流」を生み出す「トラベルサイクル」を実現することが、「松本高山Big Bridge構想実現プロジェクト」の目的です。
また、国立公園が抱える課題に対して旅人が貢献できるような仕組み作りに注力しており、それと同時に「国立公園の自然の恵みと都市に育む文化は循環している」ということを旅のテーマとして掲げています。例えば、北アルプスの水が都市に流れて美味しいお酒になることや、山の文化が街の営みに循環していることを旅のテーマとしてきちんと表現する。松本と高山の二つの街を、国立公園が軸となって地域と旅人との交流を深めることが私の仕事です。
大澤氏 続きまして末廣さん、お願いいたします。
末廣氏 私は阿寒摩周国立公園の利用企画官をしております。阿寒摩周国立公園は北海道の東側に位置しています。東にはロシアのカムチャツカ半島から続く千島火山帯があり、北には世界遺産の知床国立公園、南には釧路湿原国立公園があって、ちょうどその中心に位置するのが阿寒摩周国立公園です。千島火山帯の活動によってできた阿寒と屈斜路湖と摩周の3つのカルデラ地形が基盤になっています。火山で構成される雌阿寒岳や阿寒湖、世界でも唯一と言われているマリモの群生地があり、特徴的な地域です。
日本最大のカルデラ湖である屈斜路カルデラがあり、その隣には摩周湖が位置し、硫黄山と言われているアトサヌプリでは、火山ガスの噴気が間近で見ることができます。国立公園としては歴史も古く、地域の方々からも阿寒摩周は国立公園だという認識は持っていただいているのかなと思っています。
環境省の本省でも広域連携と言われるようになりましたし、阿寒湖では体験型ナイトウォーク「KAMUY LUMINA(カムイルミナ)」などのイベントもやりながら、地域だけではない広域での取り組みを始めています。今は釧路湿原と阿寒摩周と知床の3国立公園で連携し、その魅力を歩いて感じてもらうロングトレイルの実現に向け地域のみんなで連携協力し取り組んでいます。
2 AT推進に向けての課題
大澤氏 ATへの取り組みや課題と感じていることについて、お話いただけますか?
笠井氏 中部山岳国立公園の周りには豊かな観光資源があり、それらを点ではなく面で伝える必要があると考えています。ひとつの面的な観光エリアとしてブランド化していくにあたり、どこからどこを起終点にするか考えた際に最適だったのが松本と高山でした。街を起点にすることで全体を上質化でき、どんなコンセプトを持っておもてなしをするか地域一体となって考えることができる。その結果として各エリアの個性や文化を伸ばせるのではないかと。
移動手段に関しても、多様な可能性を提供することが大切だと思います。上高地や乗鞍岳ではマイカー規制の長い歴史があります。公共交通機関の積極的な活用を促すだけでなく、特に海外からの旅人が公共交通機関を利用できるよう情報へ容易にアクセスすることなど細かい配慮を行うことで、世界中の旅人が目指すデスティネーションになるのでないかと考えています。
非日常の体験を世界中の人々に提供することに加え、都市と自然の総合循環型観光圏を目指しています。観光資源は単体で生きているのではなく、必ず都市と自然が循環している。
ATを利用する人の中には単純にアウトドア・アクティビティをやりたい人だけではなくて、そこで得られる学びや、自分自身の自己実現に繋がることを求める人がいます。我々は文化と自然の両方を感じられることがATの本質だと考えています。中部山岳国立公園は山岳なので、山登りをするハードなATが多いのですが、それだけではなく山岳利用環境の維持など地域の方々が担っている取り組みがあることをきちんと知り、リスペクトすることが大切です。
それらを一体的に繋げていくことが「総合循環型観光圏」の創造であると考えています。今回地域の方々とともにこの地域を「Kita Alps Traverse Route」(北アルプス・トラバースルート)という名称で発信していくことになりました。世界中の旅人が例えば「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」のように、数ある観光地の中で「Kita Alps Traverse Routeに行こうね」と言ってもらえるような観光圏をブランドとして作り上げたいと思っています。
大澤氏 都市と自然の繋がりを国立公園の中だけで完結させるのではなく、周辺とどう繋げていくのかも大事ですよね。関係者や地域の方にもご理解いただきながら進めていると思うのですが、合意形成を取るのは大変でしたか?
笠井氏 環境省が国立公園というフィールドにいることで地域の仲介役になり、行政の垣根を越えてワークショップなどを行うことができました。松本市、高山市の多くの方々が対話を通してお互いの情報共有をすることでモチベーションを高めていきました。自分が旅行者だったらどんな楽しみ方をしたいのか、モデルコースを考えるフィールドワークなどもし、話し合いを繰り返して生まれたのが「Kita Alps Traverse Route」です。
大澤氏 やはり時間をかけて同じ目線を持てるようにしていく必要がありますよね。末廣さんや折原さんはいかがですか?
末廣氏 中部山岳国立公園では広域DMO的な取り組みをされているんですね。阿寒摩周辺はDMOが先行していたり、釧路市が観光立国のショーケースに選ばれたりしていたので、本当の始まりから取り組まれているのは苦労されただろうなと。
阿寒摩周辺地域は観光に対するモチベーションが高く、それぞれの地域で観光への取り組みが進んでいると思います。特に阿寒湖はアドベンチャーツーリズムの中心的な役割を担っていて、いろんなアクティビティ体験ができるし、国立公園の自然を活用したプロジェクションマッピング 「KAMUY LUMINA(カムイルミナ)」などもあります。
参考情報
Tourism1.5 ~ツーリズムフォワード~(Vol.3)「アドベンチャーツーリズム」
その中で課題だと感じているのは、旅行者目線で考えたときにそれぞれの地域の取り組みをどう繋げて楽しんだらいいのかが分かりづらいところです。そういう意味で、今は横の繋がりを大事にしてどう解決したらいいのかを考えています。
国立公園の魅力は観光地と観光地の間にもあって、その間を歩くことで自然や人々の暮らしなど、地域の魅力を深く知ることができるんです。例えば広大な耕作地帯があっても、観光時にはバスで通り過ぎてしまって、誰も畑の存在に気づかない。そうやって観光地だけを見て、10分ぐらいですぐ次の場所に移動してしまう。でも本当は、歩くことで地域の歴史、更には歩くことで感じる地域のにおいなど多くの、発見があるんですよね。
だから今は釧路から羅臼に抜ける350キロぐらいの道、そして釧路から阿寒を通って十勝に抜ける道130キロを検討中です。そういうのが繋がっていくと、その1本に長く繋がった道を中心にトレイルとカヌーやサイクリングを合わせたツアーが生まれたり、いろんな広がりが出て、地域における新しい観光サービスが生まれると思うんです。そのため、我々の事務所としてはそれぞれのDMOの取り組みを活かせるような1本に長く繋がった道をつくることで、地域に貢献できたらと考えています。
大澤氏 それぞれの取り組みを繋いでいくのは大事だと思いますし、公園同士の繋がりも重要です。そこで、釧路湿原と知床と3つの公園を合わせてトレイルルートを整備する取り組みについてもう少し伺えますか?
末廣氏 実際3つの公園に跨るとかなり広域になるのですが、元々阿寒摩周国立公園が満喫プロジェクトの中でトレイルネットワークの推進を先に着手していたこともあり、その調整役を阿寒摩周国立公園が担っています。環境省が自治体や観光協会、トレイル推進団体や地域のガイドのみなさんも巻き込んで引っ張っていくことが必要なのかなと。
ATではインバウンドに向けた語学力が課題になっていて、今後はその点でも人材育成をする必要があるのですがなかなか簡単ではないですね。
また、当初は阿寒摩周国立公園だけでトレイルネットワークを進めていたのですが、摩周エリアと阿寒エリアを繋がなければならないなどの課題がありました。しかし広域で見れば無理に繋がず、まずは歩ける道を繋ぎロングトレイルの実現を図りブランド化することによって、さらに国立公園の魅力と価値を高めていけると気付きました。今後も広域目線で、地域の価値をどう引き出すかに着目して進めたいと考えています。
地域間の合意形成については北海道の特徴かもしれませんが、もともと開拓の地と言われていたこともあり、環境省が「こうやりませんか?」と言うと地域がついてきやすい環境ではないかと感じています。とは言え、最後に問題になるのはお金の部分。トレイルを作ったら道標をどうするのか、維持管理費どうするのかなど。しかし、北海道の場合、道の本数が多くはないので、1本道に入ると迷いづらいのです。そういう部分で、費用面もそんなにかからず組み立てられるので、みなさんには前向きに協力いただいています。
大澤氏 折原さんはいかがですか?
折原氏 ひとつの県だったり、地域だったり、人が決めた境を超えた意識をみなさんが共通して持っているのはいいことだなと思います。それぞれの地域のプライドを超えられるのは、笠井さんが取り組んでいるような「国立公園と考えたら同じグループじゃないか」という目線なのかなと。規模が小さなDMOや観光地にもメリットを感じてもらうような提案をしないと「うちはおこぼれじゃないか」と思われてしまうので、どういう工夫が必要なのかなと考えていました。
私は国立公園として売りを出していきたい思いがあり、その中で何ができるかを考えています。例えば、私どもが公認としてラベルの後押しをする形で、自然を保護しているのだというものを1つの売りにしていく。さらに、そこに旨味を感じてもらえるスタイルを取らなきゃいけないなと思っています。
仕掛けている事例のひとつに、キャンプ場で行った保全活動があります。保全活動自体は、いつも整備している方々と一緒に腐った木をどけて、新しい木をはめて、といった作業になるんですが、今はSDGsな取り組みが評価される時代になってきたので、こうした活動を紹介するのも国立公園としての意味があるなと。
旅行者が散策をしながら環境保護の活動をするものなのですが、地元の方からは「作業をしてもらうのにお金をもらうなんて、何を提供したらいいですか」と聞かれます。でもそこで至れり尽くせりにする必要はなくて、旅行者の方々はすごく楽しそうに活動されますし、それを見て地元の方々も「自分たちの保護活動はこんなに意味のある活動だった」と気付けるので、インナーブランディングにも繋がるんです。
折原氏 ATに限らず、地元のレンジャーが存在することは、環境省の強みだと考えています。地元をよく知り、地元の人々や観光協会、地元の事業者と連携できるレンジャーの存在によって、地元の理解も得やすくなります。
また、昨年度は戸隠で企画をしました。そこには戸隠神社があり、神社自体は観光地として十分有名な場所なのですが、その自然がどのように守られてきたかは伝えられていないようでした。スノーシューツアーなどの非日常体験を押し出すのもいいのですが、インタープリターが今はここが自然保護区になっていることやSDGsの観点から見るとどうなのかなどをしっかり伝えることが商売に活きるんじゃないかと。
さらに細かく言うと、日本では宿泊スタイルのひとつに「宿坊」があります。日本人ですらほとんど泊まったことがないと思いますが、逆に我々で考えると西洋の教会に泊まって朝のお祈りやミサに参加するのはとても体験価値が高いですよね。それを地元の方は全然意識していないので、私たちからインバウンドを意識した宿坊スタイルを提案し、PRする必要があると思っています。
大澤氏 本当にATにぴったりな取り組みなので、実際にこれを磨きながら商品化して発信できるといいですよね。また、レンジャーは他の省庁にない環境省の強みですし、レンジャーが保護してきたことによって価値が上がり、その価値に見合った対価の一部がまた保護に回る循環ができれば最高かなと思っています。
3 JTBなどの旅行会社に期待することは?
大澤氏 それでは最後に、旅行会社に対する期待や課題についてお話いただければと思います。
末廣氏 旅行会社に期待することは、地域の取り組みを発信することと地域のガイド人材育成のサポートです。また、DMOでは気づかない点や安全管理対策など、外国人目線での視点も教えていただきながら、地域の再生に旅行会社の力を借りることも重要だと思っています。
ガイド人材の育成については北海道運輸局や北海道観光振興機構などが中心的に取り組んでいますが、なかなか成果が上がっていないのも事実です。これは仕事が不足しているために育たないという要素もあると考えています。特にアドベンチャーツーリズムに関しては、「既存の日本人旅行者やアジア人旅行者で精一杯だから」という理由で新たな活動につながっていない状況ですので、どのように気づかせるかがミソだと思っています。
大澤氏 ガイドの皆様はプライドを持って取り組んでいる方々が多いため、自分たちのやり方以外の方法は受け入れてもらえない場合もあるかもしれません。その中で、旅行会社は地域の課題に合わせた人材育成を行いながら、地域の方々と協力していければいいのかなと受け取りました。折原さんはいかがですか?
折原氏 旅行スタイルが多様化している中で、訪れることによる恩恵や大義をしっかりと伝える必要があると考えています。今まではひとつでも多くの場所を巡ることやお得感を強調することが主流でしたが、今の時代においては訪れた場所から得られる精神的な価値も重要だと思います。
そういった意味では、国立公園は価値のある活動ができると伝えられる要素のひとつでもあります。地元の方々がそれに対して興味を持たないという意見もありますが、私はそれを飛び越えて進むべきだと考えています。地元の方々は今のお客様がついているから満足しているかもしれませんが、旅行で得られる大義を感じてもらいやすいのは実はインバウンドなんじゃないかと。
先ほどの宿坊や神社の例もそうですが、畳に布団を強いて寝るような私たちが普段当たり前にしていることでも、解説を加えると外国人旅行客からは反応がいい。その反応がいいということは、単価も期待できると思います。インバウンドに注力していく中で、「最近、宿坊が海外の方に流行っているらしいよね」と外国人の流行に日本人がむしろ追随する流れもいいと思います。
物見遊山な観光の仕方は変わってくると思いますので、旅行会社としても、地域としても大義があるものを作って売っていく。ストーリーをちゃんと作っていくのは、大事にしたいなと思っています。
大澤氏 旅行会社としても価値ある体験を発信することが重要だと思います。訪れる理由やストーリーを伝え、そこに行く理由を明確にする必要があるんだろうなと。また、インバウンドの方々が訪れて、その後に日本人が興味を持つという流れは本当にあると感じます。
笠井氏 旅行会社を一括りにはしづらいので、JTBなど全国的な旅行会社と地域の旅行会社の2つの視点で考えるべきだと思います。例えば地域の旅行会社なら、地域の情報を収集し、密着し、ニーズに適した商品を提供できる会社が増えていかなきゃいけない。
独自に商品を提供し、例えばKita Alps Traverse Routeのエリアに特化するなど、地域の全てを担当するような旅行会社が理想的です。地域に寄り添って、地域の方々が生計を立てられる価格設定をし、無理のない旅程管理や在庫管理を行う必要があります。環境省としては、こうした地域の旅行会社が成長し、経営が安定するような環境づくりを支援したいと考えています。
一方で、JTBなど従来の旅行会社は、地域の旅行会社の取り組みを補完し、インバウンドに繋げるハブの役割があるのかなと。お互いの役割を理解し、分担をしながら、地域に対して効果的な顧客誘致ができる仕組みを一体的に構築していきたいと考えています。
4 まとめ
国立公園の優れた自然環境や地域社会・文化の保護を前提に国立公園ならではの価値やストーリーを伝えることで、訪れる人々に感動していただきたいと考えています。
環境省や旅行会社、地元の方々が協力し合うことで、国立公園とATの組み合わせによる新たな価値を生み出すことができるのではないでしょうか。
JTBが関わるATの取り組みについては、こちらの資料で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
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