八木 やはり、データの収集や分析を行える専門家のサポートを得ることが必要でしょう。たとえば当社の『行政情報分析基盤 for LGWAN-ASP』であれば、職員のスキルに関係なく、誰でも同じようなデータを得ることが可能。また、LGWANのなかで動かせるため、セキュリティ面でも安心。さらに、データを収集する際、当社独自の抽象化処理を行うことで、プライバシーリスクを限りなく下げた状態での提供が可能なのです。
はい。そのため、データ分析は市職員自ら行い、それを助けるツールの導入や活用支援、データベースの構築を業務委託しようというアイデアを考え、「セルフBI」の導入にいたったのです。「セルフBI」のツールは、『Microsoft Power BI』を採用。小中規模のデータ分析であればそれだけで行えますが、住民基本台帳などの大規模かつ複雑なデータを分析するには専用のデータベースが必要。その構築に、エーティーエルシステムズの『行政情報分析基盤 for セルフBI』を活用したのです。
「新型コロナ」の状況を、いち早く伝えることができた
―導入後はいかがですか。
データベースそのものは構築中ですが、大規模なものでなければ『Microsoft Power BI』単独でデータ分析ができるので、庁内各課の業務データ分析を行って意思決定の支援をしたり、分析機能を活用して業務データ集計作業を効率化したりといった活動をすでに実施。各課の反応はとても良く、それを聞いた別の課から依頼が来たり、いい流れができています。
「セルフBI」を活用し、自由度の高いデータの利活用を進めていきます。実際に、市内の新型コロナウイルスの感染状況を表したレポートを『Microsoft Power BI』を活用して作成し、HPに公開。住民に、充実した情報発信をいち早く行うことができました。これを事業者に依頼したら、何ヵ月かかっていたかわかりません。
清水 そうした分析を行いやすいような、データベース基盤を構築することです。たとえば、当社が提供している『行政情報分析基盤 for セルフBI』は、データを分析するうえで多種多様な切り口や集計値を用意。さいたま市のように、データ情報を追加でカスタマイズすることもできます。職員の自由な発想で分析を行うために必要な、データ提供を行っているのです。