限られた時間内で、正確な作業を実現
―総務課で行っている業務効率化の取り組みを聞かせてください。
竹崎:コスト削減や働き方改革にもつながるペーパーレス化などに着手しています。しかし、こうした取り組みを新たに始めるには、時間や人手がかかります。そのため、まずは既存業務のなかで単純作業の効率化を図ろう、と。そこで、各部署から集まる郵便物を集計する郵便業務において、郵便料金計器の更新を行いました。
―郵便料金計器とはどのような機械なのですか。
森谷:郵便局に承認をえた消印と郵便料金を、封筒に印字する機械です。郵便物の通数や料金をすばやく集計してくれるので、手作業で郵便物を数えたり、料金を計算する作業は軽減されていました。
しかし、従来の機械では、郵便物のサイズは手動で設定する必要がありました。定形外の郵便を定形郵便と見間違えて機械に通してしまった場合、間違えた料金が封筒に印字されてしまうリスクもあったのです。
―そうした課題はどのように解消されたのでしょう。
竹崎:新たに調達した郵便料金計器では、郵便物をセットしてスタートボタンを押すだけで、サイズや重量を自動で計測し、適切な料金を印字してくれます。毎日、決まった時刻に郵便局に郵便物を渡すという時間的な制約があるなか、誤処理をしてはいけないという精神的な負担が軽減されました。
森谷:さらに、機械を通した郵便物のデータが詳細に集計される点もメリットですね。
詳細な集計機能で、発送記録の管理も簡略化
―詳しく教えてください。
森谷:郵便物を機械に通す前に、郵便物を発送する部署と予算科目を登録すれば、機械を通した日時や郵便物の形状、通数、料金などと紐づけられ、自動で集計されるのです。全庁的に郵便物の発送記録を管理しやすくなったほか、万が一、各部署で集計していた内容との間に差異があった場合でも、その原因をさかのぼって究明するのも簡単です。
―郵便関連業務において今後の方針を聞かせてください。
竹崎:今後は、封筒に郵便物を折り込んで封入する作業も自動化していきたいと考えています。当市が年間で発送する郵便物は約70万通にのぼるので、そのぶん大きな効果をえられると期待しています。既存業務を可能な限り自動化し、人にしかできない業務や課題解決に取り組んでいきたいですね。