図書館で課題となっている「未返却本」。一軒一軒訪問したり、はがきで督促を行ったりといった対策を取る図書館もあるといいます。鹿児島県鹿屋市立図書館では、「Graffer Call」を利用することによって未返却本に対する電話連絡を自動化。図書の延滞連絡にかかる業務時間を約6分の1に削減すると同時に、督促したもののうち約7割の資料返却を実現しました。
図書の延滞連絡にかかる業務時間を約6分の1に
——「自動音声による電話案内」をどのような業務に利用していますか。
貸し出した本が返ってこない「未返却本」に対する督促連絡に、自動音声による電話案内を利用しました。鹿屋市立図書館では、次の予約が入っている図書や、移動図書館で延滞している図書、長期延滞の図書に対して自動音声で発信を行っています。
——「Graffer Call」を導入したことによって、業務にはどのような変化がありましたか。
「Graffer Call」を導入したことで、一度にかけられる対象者が増加しました。以前は職員が電話をかけていたため、対応できる時間や件数が限られており、対象者が多いときには電話がかけ終わらないこともありました。電話がつながらないことも多く、つながる可能性のある時間に何度もかけたり、折り返し電話に対応したりと、業務も煩雑になっていました。しかし「Graffer Call」を導入したことによって、1回で約100件の電話をかけられるようになりました。
——自動電話によってどのくらいの図書が返却されましたか。
次の予約が入っている図書や移動図書館の図書については、自動電話を行ってから1週間で平均で5割、多いときには9割の返却につながりました。「Graffer Call」を導入したことによって、これまで電話をかけられていなかった対象者にも電話できるようになったため、全体として返却数の増加につながっているのではないかと考えています。
——長期延滞の図書についても返却につながりましたか。
長期延滞の図書については、自動電話から1週間で約4割が返却されました。期間別に分類すると、1年以内延滞の図書については約3割から5割、3年以内延滞の図書については約1割の返却につながりました。
これまでは長期延滞の図書については十分な督促が行えていませんでしたが、自動電話によって対象者に連絡することができるようになりました。将来的には、郵送による督促の手間や費用の減少にもつながるのではないかと考えています。架電数や返却率などを数字で確認できるようになったのも大きな変化です。
——自動電話によって、職員の業務にはどのような変化が見られましたか。
督促電話のための業務時間が、以前の6分の1に減少しました。以前は電話のために毎日1時間を確保していましたが、現在では週に1時間で済むようになっています。電話対応の効率化で空いた時間は、イベント準備など通常業務以外の業務に充てられるようになりました。
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