地域課題×企業のチカラを掛け合わせるワークショップ
「第5回 デジマ式 plus」を開催!
自治体が抱える地域課題をテーマに、企業のチカラで解決に向けた新規事業を創出していくためのワークショップ「デジマ式 plus」は3年目となります。 過去に開催した「デジマ式 plus」から生まれたいくつかの事業アイデアは、自治体と企業の連携のもと実証実験に進みつつあります。
そして今年度の最初の地域課題プレゼンターは、2回目の自治体参加となる仙台市でした。仙台市の担当者さまが自らプレゼンを行い、新規事業アイデアを創出しようとしている企業に市民のために課題を解決したいという想いを伝えます。
その想いを受けて、参加企業は地域課題にどのように向き合っていくのか、地域課題の解決プランを考え、そして提案へ。3時間のワークショップがはじまります。
東北地方の中で一番大きな都市である仙台市でも、実は多くの問題があります。今回のプレゼンテーションでは、住宅街に住む高齢者の足として期待される地域交通システムの問題を発表いただきました。
そして参加企業は以下の5社です。
・モビルス株式会社
・株式会社ジャムコ
・大東建託株式会社
・JISA(一般社団法人情報サービス産業協会)
・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
各社3名ずつチームとして参加。ワークショップの構成は、プロローグ、本編、エピローグの3つに分かれています。
1.プロローグ
まずはデジマ式plus運営事務局の松元より「デジマ式 plusは、既存事業を自治体へ提案する場ではなく、地域課題に向き合うことで新しい切り口で新規事業を考えてほしい」 というワークショップコンセプトを説明しました。
そしてそのままオープニングがはじまりました。司会は、デジマ式plus運営事務局の松元と甲斐です。まずは、元気よくタイトルコール。
さらにワークショップの場の一体感とワークショップへの集中力を高めるためのアイスブレイクを行いました。リラックスした雰囲気を作り出すとともに参加者それぞれの個性を出していくことで、参加企業同士のコミュニケーションも生み出していきます。
次に参加企業が自社紹介の形で新規事業ミッションを共有していきます。新規事業創造のミッションで各社がつながっていきます。
2.本編
その後本編に進み、まずは仙台市のプレゼンテーションです。このプレゼンは、ZOOMを使用してのリモート発表です。
発表者である仙台市都市整備局総合交通政策部地域交通推進課 地域交通第二係の小形さんより参加企業の皆さまへ挨拶です。
そしていよいよプレゼンテーションです。
課題は、住宅地で高齢者の足として期待される「のりあい・つばめ」でありながらも売上面で運営を継続することの難しさにありました。
しかし、今後、仙台市で地域交通システムが整備されるかどうかは、このプレゼンテーションで紹介された地域交通システム「のりあい・つばめ」の運営にかかっているということで、この問題に取り組むことの重要性が伝わります。
プレゼンテーションの後は、さっそく参加者のワークがはじまります。
まずはプレゼンテーションで聞いた内容と配布資料をもとに、参加者はそれぞれの経験や知識をもとに、プレゼンターである自治体とは異なる視点や切り口で課題を深堀します。得られている情報は少ないながらも「のりあい・つばめ」の課題をあらためて考えることで、その運営課題が自分のことのようになっていきます。デジマ式 plusの「自分ごと」化のプロセスです。
深堀をしていくうちに参加者の頭の中にはさまざまな疑問が沸いてきます。それらの疑問は、仙台市の担当の小形さんに全員で質疑応答を行って解消していきます。
質疑応答を終え、全員の理解レベルがある程度揃った上で、各社のメンバーは自分たちが挙げた原因を土台として改めて仙台市の課題を考え直します。
デジマ式 plusでは、自治体のプレゼンテーションで出てきた課題をそのまま考えるのではなく、各社がそれぞれの切り口で課題を再設定します。そうすることで課題は自社のこととして捉えなおされ、各社にとって解決を目指しやすいものになります。
その後、各社が再設定した課題を発表し、全員で共有します。
課題設定は、各社ごとの捉え方の特色が出ており、仙台市の担当の皆さまにとって気づきの多い課題設定になっていました。
次は、自分たちで再設定した課題を解決するために自社で「できること」を考えていきます。そして各社ごとに、自社で「できること」を整理、選別、アイデアを深めて、ひとつの「サービス」としてブラッシュアップしていきます。さらにそのサービスが、仙台市に普及するストーリまでを考えます。
さらに、サービス検討の途中段階では、参加している他社の視点もいれられるようにワールド・カフェ形式で互いのアイデアを見せあい、アドバイスをし合います。
最後のステップでは、そのサービスを仙台市で実証実験していくためのMVP(Minimum Viable Product)を考えます。
以上で本編が終了となります。
3.エピローグ
いよいよ、エピローグ。新しいサービスを仙台市へ発表する時間です。
仙台市の地域交通の課題を「自分ごと」のように考えた参加各社は、それぞれ課題を解決するためのサービスについて説明しました。
そして各社の発表後は、仙台市の小形さんからは、
「各企業の皆さまからいただいたアイデアは、それぞれ仙台市としては考えたことがなかった切り口で解決案が示されており、大変ありがたかった」と総評をいただきました。
次は実現へ
デジマ式 plusは、ここで終わりではありません。
参加各社のアイデアは実現の可能性を探るべく次のステップへと進んでいくことになっています。
アンケートより参加企業の皆さまからの声
・実際の課題に即して、色んな観点で考えられ、非常に有意義だった
・非常に刺激になった。他社との交流が出来るのも魅力的。
・想像していたよりも、話し合いが滞らず、スムースにまとめられた。そのためのプログラムやフォローがあってこそだと感じた。
・実際の地域の抱える課題感を実感できた。
・大変刺激的で、新しい発見がたくさんありました。
・率直に楽しかったこと、弊社で出来ることの再確認(確認会話)と他業種の方との会話、全てにおいて大変よかったと思うし、勉強になりました。
・自社ソリューションベースの割と固定された提案パターンと違い発想の上限を取っ払って色々考えるストレッチができた時間で楽しかったです。まだまだ、ブラッシュアップして事業化マネタイズできる部分もあるので。考えてみたいですね。
・実際に地方での課題を仙台市様にプレゼンいただけたこと、さらに質疑応答でより課題を深堀でき、実施すべきアイデアを絞り込んでいけたことは別のワークショップとは一線を画す現実感があり、とても臨場感がありました。
・直接的に結びつかない課題に対して、どうすれば課題解決できるかという考えのきっかけになった
・地域の課題を担当者から聞けたこと。その課題に真剣に考えることができたこと。他企業様と意見交換ができたこと。
アンケート内容や当日の気づきを含めて、「デジマ式 plus」はさらにバージョンアップしていきます。
ご興味のある企業さま、自治体担当者さまへ
本ワークショップへのお問い合わせはこちら
メールのみでのお問い合わせとなります。
デジマ式plus運営事務局 松元 / 甲斐
Email:dejima-shiki@ctc-g.co.jp
◆デジマ式plusとは?
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)では、新規事業・イノベーション創出にチャレンジする企業の方々がオープンイノベーションを実現するための場である「Innovation Space DEJIMA 」(東京都東五反田)を運営しています。
Innovation Space DEJIMAでは、全国各地の共創・協働を支援してきた株式会社イー・エージェンシーとCTCの2社(デジマ式plus運営事務局)で、地域課題解決のためのビジネス創出プログラムであるデジマ式plusを定期的に実施しています。
自治体と企業をつなぎ地域発のビジネスを創出する本プログラムは、ビジネス案を考えるワークショップと自治体と企業が連携しビジネスを共創するアフターフォローで構成されています。
過去の開催について
・参加自治体 仙台市、宇部市、長崎市、品川区
・過去開催数 5回
・参加企業数 21社(空輸/電気機器/金属製品/情報・通信業/不動産業/輸送用機器/サービス業/保険業/国立研究開発法人など)
・開催レポート
第1回デジマ式plus
https://dejima.space/news/2019/20191030er.html
第2回デジマ式plus
https://dejima.space/news/2020/20200122er.html
第3回デジマ式plus
https://dejima.space/news/2020/20200219er.html
第4回デジマ式plus
https://dejima.space/news/2020/20201125er.html
自治体の担当者さまの声
・長崎市 商工部 産業雇用政策課様
地域課題解決に向けて県外企業の視点が入ることで、これまで気づいていなかった課題の切り口や、長崎という地が持つ新たな価値を知ることができました。
また、ビジネスとして成立する解決手法を検討することで、事業としての持続可能性が十分に議論され、本当の意味での課題解決につながると考えております。
・品川区 地域振興部 商業・ものづくり課様
行政だけでは気づかない企業ならではの視点やアイデアが新鮮でした。この機会をきっかけに、より企業と連携した地域振興をしていきたいです。
共創で創るアジャイル型のワークショップ
デジマ式plusは、CTCとイー・エージェンシーの2社が、互いのアセットを使って共創した「地域課題解決のためのビジネス創出プログラム」です。
双方の持つ3つの強み「オープンイノベーション創出」、「地方自治体ネットワーク」、「コミュニティ運営」を掛け合わせることにより、リアルな地域課題の持続的な解決に向けて、新たな価値をもたらす手触り感のあるビジネス案の創出を行っています。
そして本プログラムの鍵となるワークショップは、参加する自治体と企業の皆さまのフィードバックにより実施の都度にバージョンアップするアジャイル型のワークショップです。つまり参加する皆さまと共に成長していくワークショップです。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
設立 |
1979年7月11日 |
所在地 |
〒105-6950 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー |
資本金 |
21,763百万円 |
従業員数 |
単体 4,594名、CTCグループ 9,333名(2021年4月1日現在) |
事業内容 |
コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェア受託開発、情報処理サービス、科学・工学系情報サービス、サポート、その他 |
URL |
https://www.ctc-g.co.jp/
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