6月から新シリーズとしてリニューアル。1日で広く学べる集中型セミナー
本誌『自治体通信』では現在、自治体が抱える諸課題の解決や、国が進める重要施策の遂行などに向けて官民の識者が集い、参加者の理解を深めるための集中的なオンラインセミナー「自治体通信1Dayセミナー」を開催している。今年6月から装いも新たに開始された同シリーズ。去る9月27日には、最新回*となる「2025年に向けて今改めて学ぶ自治体DX」を開催し、自治体DXを取り巻く最新事情や先進自治体での取り組み事例などを紹介した。
*本号制作中の令和5年11月中旬時点
※下記は自治体通信 Vol.54(2023年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
自治体の課題解決に資する、集中的な情報収集が可能に
「自治体通信1Dayセミナー」は、令和3年から『自治体通信』が継続的に主催してきた自治体職員および地方議員限定セミナーの一環として企画されたもの。行政機関職員による基調講演や先進自治体による取り組み事例紹介のほか、民間企業によるソリューション提案も行われ、オンライン上で課題解決に向けた集中的な情報収集が可能となっているのが特徴である。
今年9月27日に開催された最新回「2025年に向けて今改めて学ぶ自治体DX」は、全体を3部構成とし、「業務効率化」「情報セキュリティ」「デジタル人材育成」の各分野における課題解決事例を紹介するとともに、2025年以降を見据えた行政デジタル改革の全体像を1日で広く学んだ。
第1部の「2025年とその先を見据えた自治体DX~DXがもたらす業務効率化~」では、前総務省自治行政局参事官併任地域DX推進室(現:内閣官房デジタル行財政改革準備室参事官)の浦上哲朗氏が「今、あらためて考える自治体DX」と題して講演。その後、町田市経営改革室長兼デジタル戦略室長の高橋晃氏の講演「トレンド技術でサービスデザインを変える」が続き、川口弘行合同会社からは、業務効率化の切り札として、生成型AIを使った調達仕様書自動作成サービス『プロキュアテック』が紹介された。
先進自治体の事例に「大変参考になった」の声
この日は、自治体職員を中心に約100人が参加。「総務省による講演で、改めて基本を押さえることができた」「町田市の『デファクトスタンダードを活用したインテグレート』の発想が目から鱗でした」『プロキュアテック』はかなり実用性のあるサービスだと感じた」などの声が届いた。
続く第2部のテーマは、「今さら聞けない?情報セキュリティ対策の現状とこれから」。冒頭に、宇和島市総務企画部デジタル推進課主任の小島佑貴氏による講演「ガバメントクラウド先行事業~宇和島市の取り組みについて~」が行われ、さらにHENNGE株式会社による事例紹介「クラウドサービスへの不正アクセスにバッチリ対策!今『HENNGE One』の自治体導入が加速している理由」が続いた。
参加者からは、「宇和島市の事例紹介は、ガバクラ移行で今後必要になることがわかりやすかった」「『HENNGE One』のシングルサインオン機能には興味を持った」といった感想が寄せられた。
最後となる第3部のテーマは、「自治体DX推進のカギ!デジタル人材育成の手法を知ろう」。ここでは、福井県未来創造部DX推進課課長の角浩吉氏による「庁内職員向けのデジタル人材育成の取り組み」、下関市総合政策部企画課スマートシティ推進室室長の吉岡孝二氏による「大学生を対象としたデジタル人材育成のモデル実証」という内容で、2つの自治体から先進事例が紹介された。
当日のアンケートからは、「福井県の階層別研修の事例が大変参考になった」「市町村の巻き込みや産官学連携の取り組みなどは、興味深い」「下関市の事例からは、トップダウンが推進の鍵だと改めて感じた」など、参加者の高い満足度が伝わってきた。
アーカイブ配信を決定。1月には次回セミナーも予定
『自治体通信』では、その後11月27日に「自治体DXセミナー」全2回シリーズの第1弾「自治体DXの最新事情~窓口業務・住民向けサービス編~」も開催している。ここでは、デジタル庁、青梅市、加古川市、千葉市の4団体が登場した。本号発刊日までに開催されているこれら「自治体通信1Dayセミナー」シリーズ全4回について、『自治体通信』ではこのほどアーカイブ配信を決定した。なお、令和6年1月中旬には「自治体DXセミナー」第2弾「自治体DXの最新事情~庁内業務・情報セキュリティ対策編~」の開催を予定している。
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