人口減少や人口流出、少子高齢化に伴い、景気の回復と共に、多くの地域で慢性的な人手不足問題に直面している。
人手不足の解消には、生産性向上と業務効率化、省人化などの地域DX的な取り組みだけでなく、専門人材の確保や定着も重要となり、官民連携による関係人口の増加が成功のカギを握る…。
いよいよ7月18日(木)・19日(金)に「ケーブル技術ショー2024」が、JR東京駅隣接の「東京国際フォーラム」にて開催される。
今回の開催コンセプトは、「Let’s join DX with Cable TV!」。“ケーブルテレビで地域共創・地域DXを推進しよう”という意味が込められている。自治体と連携した地域DXで地域課題を解決していく、というケーブルテレビの新しい事業の推進は、今回のケーブル技術ショーの大きな目標だ。
そこでケーブル技術ショーでは、自治体とケーブルテレビが連携した地域DXの注目事例などを講演やセミナーで次々と取り上げていく予定である。
7月19日(金)15:30-16:30の会場内オープンステージでは、豊岡市 市長公室長 谷口 雄彦氏が、「豊岡の大交流 -企業とのお付き合いの仕方-」と題し、地方創生のヒントとして、行政として民間に期待する官民連携の在り方について語る。
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異業種との連携が地域の発展を促し、地域課題に対する創造的な解決策を生み出す
豊岡市では、観光資源の活用、産業振興、文化芸術の振興、ジェンダーギャップ解消など、多岐にわたる分野での官民連携が、地域の魅力と経済力を高め、交流人口や関係人口を増やす原動力となっている。
城崎温泉を核に、わずか5年で市内への訪日外国人宿泊客を約40倍に
ミシュラングリーンガイドに掲載されるほどの観光地であり、有数の温泉地である城崎温泉のある兵庫県豊岡市では、急増する外国人観光客の受け入れ体制の強化が急務となり、官民連携のもと、受け入れ体制の強化を行った。
豊岡を訪れた外国人観光客に良い口コミを残してもらい、新たな観光客を連れてきてもらうため、多言語対応や外国人向けサービスの強化、海外向けの情報発信だけでなく、豊岡の魅力を損なわない範囲での不便さも残すことで、豊岡市の独自性を保ちながらも、魅力的な体験を提供している。
コウノトリの野生復帰の取り組みから生まれた「コウノトリ育むお米」をブランド化
豊岡市は、生産者(農家)・兵庫県・JAたじま等と連携しコウノトリの野生復帰を通して、「コウノトリ育む農法」を確立し、「コウノトリ育むお米」というブランドを生み出した。
農薬や化学肥料に頼らず、美味しいお米と多様な生きものを同時に育む「コウノトリ育む農法」で栽培されたお米は、コウノトリ野生復帰の物語とあわせて国内外で高く評価され、豊岡市の農業に新たな活力を与え、地域経済の成長に貢献している。
アーティスト・イン・レジデンスの拠点「城崎国際アートセンター」で世界中が注目
豊岡市の城崎温泉街に位置する「城崎国際アートセンター」は、舞台芸術に特化した滞在型の制作活動拠点(アーティスト・イン・レジデンス施設)として、2014年にオープンし、芸術文化の国際的戦略拠点に位置づけている。
アートセンターは、地域の文化的魅力を高めるだけでなく、国際的な知名度の向上にも寄与しており、世界中のアーティストが集まり、多様な創作活動を展開することで、豊岡市は国際的なアートシーンにおける重要な地位を築いている。
アートと観光経済を融合した唯一の無二の「兵庫県立芸術文化観光専門職大学」
学長を務める劇作家の平田オリザ氏をはじめ、実務家や名だたる教員による教育が行われている兵庫県立芸術文化観光専門職大学は、芸術文化と観光の両方を学ぶ、国内唯一の公立大学である。
実習・実技に重点を置いた授業が行われており、学生は4年間で、800時間以上の実習時間を積む。芸術文化の分野では演劇やダンスなどの実技を学び、観光分野では大阪国際空港や老舗ホテルによる協力で実践的な授業や実習を体験。地域の活力を創出し、社会に貢献する専門職業人を育成している。
ジェンダーギャップ解消と未来志向のまちづくり
豊岡市は、若年女性の若者回復率(10歳代の転出超過数に対して20歳代の転入超過者数が占める割合)向上を課題に、ジェンダーギャップ解消を未来志向のまちづくり戦略として掲げ、職場・家庭・地域・学校における固定的な性別役割分担の見直しを進めている。
「ワークイノベーション戦略」や「ジェンダーギャップ解消戦略」を策定し、具体的な数値目標や指標に基づいて、啓発・意識改革、企業への働きかけ、企業表彰制度の導入、女性の就労促進などに取り組んだ結果、企業における働き方改革や意識改革が進み、男性の育休取得率向上、女性役員の登用などの成果が見られる。また、女性起業家の増加、地域づくりへの女性の参画が進むなど、持続可能な地域社会の実現に向けたモデルとして、全国的に注目されている。
これらの事例は、他の自治体にとっても参考となる示唆に富んだ内容です。地域の多様な資源を利用し、地域の特徴を活かした戦略的な官民連携が、持続可能な地域社会の実現に向けた鍵となることを、豊岡市の事例から学ぶことができます。
官民連携による地域活性化や地方創生に関心のある方は、ぜひ、ケーブル技術ショーの会場内オープンステージ「豊岡の大交流 -企業とのお付き合いの仕方-」にご参加ください。
私たちが住んでいる街の地域課題解決や地域活性化のヒントが見つかるかもしれません。
会場内オープンステージ 主催者セミナーのご案内
豊岡の大交流 -企業とのお付き合いの仕方-
兵庫県の北部で、「小さな世界都市-Local&Global City-」を目指す豊岡市。
”ローカルであること、地域固有であることを通じて、世界の人々から尊敬され、尊重されるまち”を目指し、コウノトリの野生復帰から始まり、城崎温泉を中心としたインバウンド推進、演劇によるまちづくり、ジェンダーギャップの解消に至るまで、多岐にわたる取り組みを進めています。
直面する人口減少の課題に立ち向かうため、民間事業者やパートナーとの”大交流”を通じ、豊岡市ならではの魅力を伝え、その結果として生まれる繋がりが、豊岡市をさらに豊かにしてくれるのです。
2024年4月、このビジョンをさらに推進するため「未来共創室」を新設。官民連携を一層強化し、豊岡市が抱える課題に対して、皆さんと共に取り組んでいきたいと考えています。
このセミナーでは、これまでの”大交流”の取り組みや、市役所におけるDXの事例、そして豊岡市が直面する地域課題についてご紹介します。
さらに、行政として民間に期待すること、官民連携の中で感じている課題についても、本音をお話します。
講師プロフィール
豊岡市 市長公室長 谷口 雄彦
1967年兵庫県豊岡市城崎町生まれ。1992年旧豊岡市役所に入庁。2005年市町合併後は企画政策と交通政策を担当。2013年環境経済部大交流課設置と共に初代大交流係長として異動。2017年から大交流課長、2021年は環境経済部参事を務めた。2022年からDX推進部長を務め、2024年から現職。 “小さくて大きい次世代市役所”を目指し、市役所の経営改革及び行財政改革を進めると共に、官民連携を推進する「未来共創室」を所掌。
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