埼玉県川口市_川口市空き家対策総合実施計画
埼玉県南部に位置し、都心からのアクセスも良好な埼玉県川口市。そんな川口市は平成31年3月に「(案)川口市空き家対策総合実施計画」を作成し、空き家などの利活用28棟、除却46棟を目標に掲げました。以下、川口市の空き家対策総合支援事業の概要と実施内容です。
①川口市における空き家の現状と課題
約62平方キロメートルの面積である川口市は、およそ90%が市街化区域です。住宅土地統計調査(平成25年)では、住宅総数27万5,640戸のうち、およそ2%(5,900戸)が空き家。後の実態調査(平成28年度)において1,662戸の空き家が確認されています。川口市は、子供がいない単身高齢者の割合が全国平均と比較して高く、今後の空き家増加も予想されるため、この発生抑制も課題としています。
②川口市における空き家対策総合実施計画の方針や実施内容など
川口市では、著しい老朽化が見られる管理不全の空家等の除却46棟、さらに地域活性化を目的とする空き家の利活用28棟を目標に掲げています。その内訳と空家等実態調査の棟数は以下の通りです。
【空き家などの利活用】
・地域コミュニティへの活用:8棟
・市場への流通の促進:20棟
【空き家などの除却】
・老朽化の著しい無接道の空家等(跡地は、所有者等の意向):40棟
・公園・地域コミュニティの利用:2棟
・跡地要件なし:4棟
【川口市による空家等実態調査】
・500棟
③計画期間
平成31年度から34年度まで(事業実施予定時期:平成31年4月から35年3月まで)
北海道江別市_江別市空き家対策総合実施計画
北海道中部に位置し、札幌市に隣接している北海道江別市。そんな江別市は「江別市空き家対策総合実施計画」を作成し、特定空家等の除却25棟を目標に掲げました。以下、江別市の空き家対策総合支援事業の概要と実施内容です。
①江別市における空き家の現状と課題
江別市各地には、およそ300の空き家が存在(平成30年3月時点)。トータルの世帯数が住宅総数を下回る傾向は今後も続くと予想され、また、高齢化の影響もあり江別市内の空き家は増加が予想されます。そこで江別市は、空き家の利活用について、以下の2点を検討しています。
・空き家の売買や貸し借りにおけるマッチング
・空き家の除却取り壊しにおけるサポート
②江別市における空き家対策総合実施計画の方針や実施内容など
江別市では令和元年7月から令和6年3月までを事業実施予定時期とした特定空家等の除却25棟を目指します。空き家対策総合実施計画の基本方針は、以下の3点です。
1.発生抑制・適正管理の推進
2.特定空家等への対応
3.利活用の推進
なお江別市では、空き家対策総合支援事業の補助対象以外の空き家対策についても、以下のように充実させていく方針です。
【令和元年5月から令和6年3月までに実施予定の空き家対策】
・札幌司法書士会との協定締結(空き家所有者などからの相談業務等)
・【フラット35】地域活性化型(空き家対策)との連携
・定期パトロールの実施
・特定空家等の所有者等への助言・指導等
【令和元年6月から令和6年3月までに実施予定の空き家対策】
・江別不動産業協会との協定締結(予定)(空き家所有者などからの相談業務等)
③計画期間
令和元年度~令和5年度
富山県射水市_令和元年度第1回射水市空き家等対策協議会
富山県西部に位置し、県庁所在地の富山市とも隣接する富山県射水市。そんな射水市は、平成29年3月に射水市空家等対策計画を策定し、平成30年の空き家実態調査(実施:平成28年度)を経て、令和元年12月に「令和元年度第1回射水市空き家等対策協議会」を開会しました。以下は、射水市の空き家対策総合支援事業の概要やその実施内容です。
①射水市における空き家の現状と課題
射水市では、27,644の世帯に対して1,538戸の空き家が存在(平成28年度空き家実態調査より)。平成23年度の空き家数は1,352戸で、平成28年度の調査までに、約14%空き家が増加しました。さらに社人研の推計では、平成27年から令和27年にかけて、およそ2万人もの人口減少が見込まれています。加えて平成25年度の住宅・土地統計調査の段階で、旧耐震基準の住宅がおよそ35%確認されたほか、外壁が共有された町屋形式の住宅の存在も、課題として挙げられています。
②射水市における空き家対策総合実施計画の方針や実施内容など
射水市では空き家対策総合実施計画の目標を「市民が安全・安心して暮らせる良好な生活環境づくり」とし、以下の3つの方針を設定しています。
・方針1:予防・適正管理対策
年間100件(事業実施予定期間の7年間で700件)の総合相談窓口利用
・方針2:活用・流通対策
年間40件(7年間で280件)の空き家情報バンク登録、年間15件(7年間で105件)の空き家
情報バンク成約、4件の地域活性化施設整備
・方針3:管理不全対策
年間に20件(7年間で140件)の空家解体補助支援
また上記の3方針をベースに、令和2年4月から令和9年3月までの実施予定で、空き家などの利活用・除却が以下の棟数実施されます。
【空き家などの利活用】
・交流施設へ活用(国費):1棟
・定め無し(市単):14棟
・新築・増築:14棟
・店舗:3棟
【空き家などの除却】
・特定空家等:7棟
・不良住宅:133棟
・特定空家等:3棟
この他、令和元年5月7日~令和元年9月9日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」による老朽危険空き家6棟の立ち入り調査も実施されました。
③計画期間
令和2年度から8年度まで(7年間)
兵庫県高砂市_高砂市空き家活用支援事業補助金交付要綱
兵庫県の播磨南東部に位置する工業都市である兵庫県高砂市。そんな高砂市は「高砂市空き家活用支援事業補助金交付要綱」を作成し、有効な空き家の活用・利活用の推進による「にぎわいの創出」「地域の活性化」を目指します。
①高砂市空き家活用支援事業の対象者
高砂市空き家活用支援事業の対象者は、高砂市税を完納していることを前提に、空き家を「住宅」「賃貸住宅」「事業所」のいずれかとして活用する方です。加えて、改修建築物の活用を補助金の実績報告日に明示できる方が条件となります。
②高砂市空き家活用支援事業の対象物件
高砂市空き家活用支援事業の対象物件は、市街区域にあり、なおかつ高砂市空き家バンク登録済みの物件です。加えて、昭和56年6月に入る前に着工された空き家では、一定の耐震性をクリアしている必要があります。
③高砂市空き家活用支援事業の対象経費と補助率・補助額
【改修費】
・住宅型(一般タイプ)
150万円を上限に1/2を補助。
・住宅型(若年・子育て支援タイプ)
200万円を上限に2/3を補助。
・事業所型
150万円を上限に1/2を補助。
北海道網走市_網走市空家等対策計画
北海道東部に位置し、オホーツク海に面する北海道網走市。そんな網走市は平成31年4月に「網走市空家等対策計画」を発表、令和元年10月には改訂版も発表されています。以下は、網走市の空き家対策総合支援事業の概要やその実施内容です。
①網走市における空き家の現状と課題
平成25年度の調査では、網走市のトータルの住宅数は18,830戸、空き家は2,290戸。平成15年の調査と比較すれば280戸の増加が認められます。この結果を踏まえて平成28年に実施された空き家等の実地調査では、空き家と思われる建物を網走市内に590戸確認。うち、補修・解体が必要な建物は42.2%となりました。網走市では人口の減少傾向が続き、人口は、ピークの44,777人(昭和55年)から35,974人(平成29年)まで、およそ1万人減少しています。現存する空き家の老朽化に加えて、人口減少も空き家増加に関連する課題としています。
②網走市における空き家対策総合実施計画の方針や実施内容など
網走市における空き家対策総合実施計画の基本方針は、以下の4点です。
1.空き家所有者に対する管理責任、適正管理、利活用等の周知・啓発
2.地域住民・民間事業者との連携対策
3.特定空家等の取り組みの優先的な実施
4.専門家との連携による住民からの相談に対する体制構築
上記を踏まえて、空き家等の調査、データベースの充実、さらに空き家等・跡地の活用の促
上記を踏まえて、空き家等の調査、データベースの充実、さらに空き家等・跡地の活用の促進などをトータルに実施していく予定です。空き家等・跡地については、地域住民の声に耳を傾けながら、地域の交流や活性化、福祉サービスの拠点、地域防災活用、さらに移住者向けのお試しハウスとしての活用なども検討されます。
③計画期間
平成31年4月から平成37年3月までの6年間