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【事例解説】地域子育て支援事業における自治体の課題と取組事例3選

【事例解説】地域子育て支援事業における自治体の課題と取組事例3選

自治体による子育て支援事業の役割が増大しています。いま求められる子育て支援のあり方とは? 事例などを通じて、そのポイントを探りました。
 
【目次】
■地域子育て支援事業とは
■事例①【利用者がパートナー】善導寺市(香川県)
■事例②【多彩なプログラム】下関市(山口県)
■事例③【地域との交流】氷見市(富山県)
■健康福祉関連ソリューションまとめ

地域子育て支援事業とは

核家族化等により子育ての知恵や経験を家族や地域で共有することが困難になっています。そのため、子育ての悩みを抱え込まずに相談や交流できる場の提供するため、「交流の場の促進」「相談・援助」「地域の子育て関連情報の提供」「講習の開催」といった4つの基本事業からなる自治体による「地域子育て支援事業」の役割が重要になっています。

支援を提供する場として「地域子育て支援拠点」が各地で整備されています。支援拠点は「一般型」と「連携型」に大きく分けられ、どちらも実施主体は市区町村。ただし、社会福祉法人やNPO法人、民間事業者への委託も可能です。

「一般型」の支援拠点は常設で開設され、養育者とその子どもを対象に子育て支援活動の充実を図る取り組みを行います。ここでの基本事業は、交流の場の促進および地域の子育て関連情報の提供です。

「連携型」は児童館や児童福祉施設などの児童福祉事業を実施する施設で行われる支援で、養育者とその子どもが交流し、集える場所を設け、子育て支援の取り組みを行います。児童福祉関連施設に従事する子育ての知識や経験があるスタッフを交えながら、子育てに関する相談・援助や講習の開催などの基本事業を実施します。

次に、さまざまな工夫をしながら子育て支援事業を推進している事例を紹介します。

事例①【利用者がパートナー】善導寺市(香川県)

善導寺市(香川県)の「子育て広場くすくす」は空き店舗やショッピングセンターなどの生活に密着した場所を活用した子育て支援拠点です。施設内に“つどいの広場”を常設した会員制で、「利用者はパートナー」とのビジョンで運営されています。

さまざまな資格を持つお母さんが運営企画者となって、「寄り添い支援」を土台に子どもの成長を見守りながら自主的に活動を行っています。子育てをしながら資格を生かした自己実現ができるので、子育て支援事業への参加意欲も高まり、循環型支援の輪が広がっています。

事例②【多彩なプログラム】下関市(山口県)

下関市(山口県)の「子育てセンター つくしんぼの会」は、保育園に併設された支援センターで、子育て支援活動の関係機関やグループなどと連携して多彩なプログラムに沿って活動が展開されています。

ベースになっているのは”お母さんを元気にすることが子どもの幸せにつながる”という考え方。グループ遊び(ワイワイプラザ)や年齢別遊び(スマイルひろば)を通じて、親子の豊かなコミュニケーションが図られています。積極的に地域の子育てに関するイベントなどに出向いて遊びの指導や子育てに関する相談も行っています。

医師や保育士・教員など、子どもに関わる専門家で結成された「こどもなんでもネットワーク・下関」のメンバーとして勉強会や情報交換を行っており、下関の子育てネットワークの中核的存在として地域をつなぐ役割を果たしています。

事例③【地域との交流】氷見市(富山県)

氷見市(富山県)の子育て支援拠点である速川児童館では、春夏秋冬それぞれのシーズンを通して、この地域でしか体験できない遊びをスタッフや子どもたちがしっかりと話し合い組み立てています。丘の麓の緑豊かな環境を利用して、夏はサマーキャンプ、冬はソリ滑りなど、自然とたっぷり触れ合う遊びを実施しています。

また、子育てシニアサポーターの認定を受けたボランティアを招き、曜日別に囲碁クラブやピアノ教室・版画教室などを開き、地域のさまざまなお年寄りとの交流も深めています。

四季折々の行事やクラブ活動を通して、あいさつや礼儀などの基本的な生活習慣が身につき、子どもたちの健全な育成に大きな役割を果たしていると住民などから評価されています。

健康福祉関連ソリューションまとめ

子育て支援を含む健康福祉関連のソリューションをまとめています。是非、参考にしてください。

 

<参照元>
厚生労働省「地域子育て支援拠点事業 実施のご案内」    等

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