民間企業の取り組み
マルウェア対策
「メール無害化」による職員負担を、オールインワンで解消させる方法
サイバーソリューションズ株式会社
営業部 公共営業グループ マネージャー 松山 和博
営業部 公共営業グループ 越智 義喜
※下記は自治体通信34号(Vol.34・2021年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
マルウェア感染を防ぐため、メールを安全な状態に処理する「メール無害化」は、自治体における重要な情報セキュリティ対策のひとつ。これに対して、自治体に情報セキュリティ支援を行っているサイバーソリューションズの松山氏は、「自治体職員の多くはメール無害化システムの運用で業務効率が下がっている」と話す。どのような問題を抱えており、いかに解決すべきか。同社の越智氏も交え、詳細を聞いた。
三層分離で発生した、業務上の問題
―メール無害化で、職員はどのような問題を抱えているのですか。
松山 大きく2つあります。まず、メールの添付ファイルが削除されるため、容易にLGWAN接続系にもちこんでファイルを開けない点。三層分離が実施された際、「添付ファイルの削除」「URLリンクの無効化」「HTMLメールのテキスト化」が、総務省のガイドラインに示された基礎要件でした。しかし、添付ファイルが削除されると業務に大きな支障が出ます。そこで、添付ファイルを無害化するシステムの活用が注目されていますが、従来のシステムでは「特定の拡張子ファイルが無害化できない」「ファイルが壊れて開けない」などの課題が散見されました。そのため、令和2年12月の総務省によるガイドラインの見直しでも、「添付ファイルも無害化再構築の上、無害化転送すること」を推奨する意味合いの文言が書かれています。
―2つ目を教えてください。
越智 無害化処理を行う前の原本メールを確認する操作が煩雑なことです。たとえば、正しいURLリンク先を把握するには、無害化前の原本を参照するのが手っ取り早い。ただ、セキュリティ担保のために無害化処理を行うのであり、処理前のメール確認は想定されていません。たとえ、原本保存はされても、アーカイブ保存されているため、検索に時間がかかったり、システムによっては一定期間が経つとメール原本が消去されたりするケースもあります。これでは万が一、メール監査が必要になった場合でも問題になります。
さらにそうした問題の解決には、別の問題が立ちふさがります。
―それはなんですか。
松山 コストの問題です。前回の三層分離では、国から補助金が出ました。ただ、今後必要になってくるシステムの見直しでは新たな補助金が望めません。そのため、見直しにはできるだけ導入コストをおさえる必要があるのです。そこで当社では、そうした問題を解消すべく、独自のメール無害化ソリューションを提供しています。それが、『CyberMail-CDR』です。
自治体のニーズやコストに、あわせた提案が可能
―詳細を教えてください。
越智 「メール無害化」と「ファイル無害化」の処置をしつつ、メール原本の確認作業ができる。これを、オールインワンで行うソリューションです。ファイル無害化においては、導入実績で定評のある4社のソリューションとの自動連携により実現(下図参照)。無害化処理を行う前のメール原本は、Webアクセスにより仮想ブラウザやVDI*1内で閲覧でき、閉じられた環境で安心して開くことが可能です。メール形式のまま各ユーザのメールボックス内で管理されるため、わざわざアーカイブ検索する必要はなく、すぐに内容が確認できます。さらに、バージョンアップの際に価格の見直しを実施。あわせてクラウドサービスのラインアップも用意し、コスト面でも導入しやすくなっています。
―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。
松山 オンプレミスやクラウドのほか、α・βモデルにも対応が可能です。また、国産のため、法改正や自治体職員のニーズにもすばやく対応できます。さらに、これから必要になると予想される、βモデルにおけるLGWAN網への送信メールの無害化に対応したバージョンをリリース予定なので、ぜひ気軽に問い合わせてほしいですね。
松山 和博 (まつやま かずひろ) プロフィール
平成13年、サイバーソリューションズ株式会社に入社。前職での経験を活かし、法人向けにくわえ、公共機関向けのソリューション営業に従事。平成26年から、公共専任営業グループとして公共機関向けの提案営業を担当している。
越智 義喜 (おち よしき) プロフィール
平成27年、サイバーソリューションズ株式会社に入社。法人向けソリューション営業を担当。平成30年から、公共機関向けの提案営業を担当している。
サイバーソリューションズ株式会社