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先進事例2023.04.25
行政手続きのオンライン化①

幼児健診予約へのLINE活用で、課内のDXが一気に進み始めた

[提供] 株式会社Bot Express
幼児健診予約へのLINE活用で、課内のDXが一気に進み始めた
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株式会社Bot Express
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行政手続きのオンライン化①

幼児健診予約へのLINE活用で、課内のDXが一気に進み始めた

磐田市
こども部 こども未来課 子育てサポートグループ 主幹(グループ長) 和久田 徹
こども部 こども未来課 子育てサポートグループ 望月 あゆみ
[提供] 株式会社Bot Express

※下記は自治体通信 Vol.49(2023年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

全国の自治体でDX推進の機運が高まるなか、住民との接点が特に多い子育て支援部門において、住民サービスの向上を目的としたデジタル化施策を模索する自治体は多い。磐田市(静岡県)もそうした自治体の一つで、令和5年からは幼児健診の予約をSNSのLINEで受け付けられるようにした。取り組みの詳細について、同市こども未来課の2人の担当者に聞いた。

[磐田市] ■人口:16万7,419人(令和5年2月28日現在) ■世帯数:7万382世帯(令和5年2月28日現在) ■予算規模:1,397億560万7,000円(令和5年度当初) ■面積:163.45km2 ■概要:静岡県西部の天竜川東岸に広がる地域に位置し、遠州灘に面する。江戸時代には、東海道五十三次の見附宿として繁栄するなど、東西交通の要所として栄えた。近年では、地場産業である繊維産業に加え、金属や自動車、楽器などの工業都市として発展。また、農業産出額も県内屈指で、農水産物として温室メロンや茶、白ねぎ、海老芋、中国野菜、シラスなどが有名。
磐田市
こども部 こども未来課 子育てサポートグループ 主幹(グループ長)
和久田 徹 わくだ とおる
磐田市
こども部 こども未来課 子育てサポートグループ
望月 あゆみ もちづき あゆみ

約400人ぶんの健診日時を、人手で管理する負担

―幼児健診の予約をオンライン化した経緯を教えてください。

望月 令和3年度にDX推進課が各部署に対し、デジタル化が見込めそうな業務についてヒアリング調査を実施したのがきっかけとなりました。そのとき当課であがった業務の一つに、「幼児健診の予約受付」がありました。この業務は、「1歳半健診」など4種類の健診の実施日時を、毎月約400人ぶん確定させるものです。毎月、当課が指定した候補日時を住民に紙で通知し、都合がつかない住民には、日程変更したい旨を電話連絡で伝えてもらっていました。

和久田 DX推進課の調査に先立つ令和3年1月に、当市は「LINE公式アカウント」を開設し、ワクチン接種予約を始めていました。そこで当課でも、多くの人々が利用しているLINEによって幼児健診の予約をオンライン化できれば、業務で感じていた「課題」を解決できるのではと期待しました。

―業務にはどのような課題を感じていたのですか。

和久田 住民視点では、市役所の開庁時間に合わせて電話をかけなくてはならない点が、決して便利な方法とは言えなかったことです。一方、職員視点でも、1日15~20件の日程変更の電話を受け付け、Excelで毎月約400人ぶんの日程を管理・調整する煩雑な作業が大きな負担になっていました。そこで我々は、LINEの運用を担当する広報広聴・シティプロモーション課と連携し、この業務をオンライン化するLINE機能の開発に着手しました。当市では、LINEにさまざまな機能を実装する「LINE拡張ツール」として、Bot Express社の『GovTech Express』をすでに導入していました。そのため、新たな機能も同社の支援のもとで開発し、今年1月に当市のLINE公式アカウントに実装しました。

望月 新たな機能は、予約日時の確認や調整をLINEだけで完結できるものです。住民は、「事前登録」としてお子さんの生年月日などを設定すれば、チャットボットの案内に従って健診の予約や日時変更を簡単に行えます。

未受診者への自動通知には、ペーパーレス化の効果も期待

―実装によってどういった成果を得られましたか。

望月 まず、住民サービスの向上につながりました。住民に実施したアンケート調査では、98%が「便利だ」と答え、「開庁時間を気にせず予約日時を決められるので、非常に楽になった」といった高評価を数多く得られました。これに伴い、職員も予約日時の変更に関する電話を受け付けることがほぼなくなり、予約日時の調整もシステム化されたことで業務負担が大きく減っています。

和久田 今後はさらに、ペーパーレス化の効果にも期待しています。今回LINEに実装した機能を使えば、未受診の状態で一定期間が過ぎた住民に対し、メッセージを自動送信することが可能です。これまで未受診者には受診を促す紙の通知を送付していたので、そうした通知物を郵送する手間とコストを削減できると期待しています。

 LINEへの健診予約機能の実装がデジタル化の取り組みの発端でしたが、これを機に、一気にDXが進んだと実感しています。

―今後の活用方針を聞かせてください。

望月 『GovTech Express』は、ニーズやアイデアをもとに「機能パーツ」を組み合わせることで、さまざまな機能を数の制限なく開発できる点も高く評価しています。今後も、お子さんの月齢や年齢に応じた健診の通知など、便利な機能をLINEに実装していきたいと考えています。


支援企業の視点

行政手続きのオンライン化②

「使い放題」の拡張ツールで、LINEをDX推進の重要基盤に

株式会社Bot Express パートナーサクセスマネージャー  矢田 貴宏
[提供] 株式会社Bot Express

ここまでは、LINEに新しい機能を実装し、住民サービスの向上と職員の業務効率化を実現した磐田市の取り組みを紹介した。ここでは、同市の取り組みを支援したBot Expressを取材。行政手続きのオンライン化にLINEを活用する際のポイントについて、同社の矢田氏に聞いた。

株式会社Bot Express
パートナーサクセスマネージャー
矢田 貴宏 やた たかひろ

子育て世帯の高い満足度は、優れたオンライン化手段の証

―自治体のLINE活用状況をどのように見ていますか。

 情報発信手段として、LINEはすでに多くの自治体で活用されています。さらに現在では、行政手続きをオンライン化する手段としてLINEを活用する自治体が増えています。特に、子育て支援分野での活用事例は多く、「住民の満足度が高い」という結果が出ています。子育て世帯は、育児と仕事で多忙な人が多いのが特徴です。そうした世帯に満足されるということは、LINEが行政手続きをオンライン化する手段として優れていることの証左と言えます。

―LINE活用が住民の高い満足度につながっているのはなぜでしょう。

 すでに多くの人が使い方を知っており、説明書が不要なためです。特にトーク画面は、家族や友人とのやりとりで使い慣れたUIなので、操作に戸惑うことはないでしょう。また、行政手続きを行うために新しいアプリをインストールする必要がないことも、高い満足度につながっている理由の一つです。

 ただし、実際に行政手続きのオンライン化をLINEで実現するには、「LINE拡張ツール」の導入が必要になります。たとえば当社では、『GovTech Express』というツールを提供しています。

―特徴を教えてください。

 「説明書要らず」というLINEの強みを最大限に活かすため、利用者が操作する画面は基本的にすべて1問1答形式で操作できるようにしています。利用者は、一般的な申請書やWebフォームのように記入不要な項目が視界に入ることがなく、必要な項目だけが順番に問われていくため、個別に窓口対応を受けるような要領で行政手続きを進められます。実際、当社のツールを導入している130以上の自治体では、「機能の使い方がわからない」と住民から問い合わせを受けるケースはほとんどないそうです。さらに『GovTech Express』は定額で数の制限なく機能を開発できる「使いたい放題」のため、ニーズに合ったオンライン化をとことん追求できるのです。

 このほか、機能を作り込むに当たり、徹底的に伴走支援できるのも特徴です。

元自治体職員のスタッフが、機能開発を伴走支援

―具体的に、どのような支援を行っているのですか。

 UI・UXに関するノウハウ提供や、職員が自ら新たな機能を開発する際の技術的なサポートなどを通じ、自治体が行政手続きオンライン化の取り組みを自走できるよう個別支援しています。私を含め、自治体に伴走する当社の「パートナーサクセスマネージャー」というスタッフは、全員が元自治体職員です。職員と同じ目線に立ちながら、各自治体のニーズやルールに合った機能開発を徹底的にお手伝いできるのは、当社の大きな強みだと自負しています。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社では、『GovTech Express』を導入して住民サービスの改革に取り組んでいる自治体担当者をゲストに迎え、実装機能や運用方法、効果などを共有するイベントを毎月開催しています。公式「note」でも、新機能や住民への訴求に関するHowtoを公開するなど、自治体におけるLINE活用を徹底的にサポートしています。機能デモを体験できる当社のLINE公式アカウントでも最新情報をお届けしますので、ぜひご登録ください。

矢田 貴宏 (やた たかひろ) プロフィール
平成3年、静岡県生まれ。平成26年、首都大学東京(現:東京都立大学)を卒業後、静岡県庁に入庁し、用地買収業務、予算編成業務、防災業務に従事。民間企業を経て、令和4年、株式会社Bot Expressに入社。おもに自治体からの問い合わせ対応や新規機能実装のサポートを行う。

株式会社Bot Express
設立 平成31年2月
資本金 1億円
従業員数 10人(令和5年3月現在)
事業内容 官公庁専用対話型アプリケーション『GovTech Express』の開発提供
URL https://www.bot-express.com/
お問い合わせメールアドレス hello@bot-express.com
Bot ExpressのLINE
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https://lin.ee/feqRwdW5

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