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先進事例2021.09.24
広報紙配布方法の見直し

地元の郵便局から届ける仕組みで、ほぼ全戸への広報紙配布を実現

地元の郵便局から届ける仕組みで、ほぼ全戸への広報紙配布を実現

福岡県嘉麻市の取り組み

広報紙配布方法の見直し

地元の郵便局から届ける仕組みで、ほぼ全戸への広報紙配布を実現

嘉麻市 人事秘書課 秘書広報係 係長 樋口 靖
[提供]株式会社JPメディアダイレクト

※下記は自治体通信 Vol.33(2021年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


広報紙を通じて行政情報を住民に直接届けることは、自治体における重要な取り組みのひとつと言える。そうしたなか、嘉麻市(福岡県)では広報紙の配布方法の見直しを行ったことで、ほぼ全戸へ配布できる体制を構築した。見直しの詳細について、同市人事秘書課の樋口氏に聞いた。


[嘉麻市] ■人口:3万6,468人(令和3年7月末現在) ■世帯数:1万8,345世帯(令和3年7月末現在) ■予算規模:420億8,818万5,000円(令和3年度当初) ■面積:135.11km2 ■概要:福岡県のほぼ中央に位置し、平成18年3月に1市3町が合併して新市として誕生した。市内の約72%が森林と耕作地で、米づくり、果樹や野菜栽培、キクの施設園芸や酪農などが盛ん。多様な生態系を守る山林や南から北に流れる遠賀川流域に生産緑地が広がり、水と緑が豊かな地域となっている。市名は一般公募で名づけられた。
嘉麻市
人事秘書課 秘書広報係 係長
樋口 靖 ひぐち おさむ

区長による各戸配布の方法に、近年は業務継続を危ぶむ声も

―嘉麻市では住民に対して、広報紙の配布をどのように行っていたのでしょう。

 これまでは、当市が行政区の各区長にお願いし、世帯ごとに配布していました。実際には、広報紙のほかに議会だよりや嘉麻市総合時刻表など、行政情報に関する媒体をまとめて回覧物として、直接各戸の住民に配ってもらっていたのです。ただ、一連の配布手法には課題がありました。

―どのような課題ですか。

 以前から「配布物が膨大な量でかさばるうえ、手間もかかるので負担が大きい」との声が、区長からあったのです。また、区長の高齢化や後継者不足により、近年は配布業務の継続性を危ぶむ意見も区長自身から受けていました。さらに、別の課題もありました。

―それはなんでしょう。

 広報紙は、行政情報を直接伝える重要な媒体なので全戸配布が定められているものの、以前は行政区の回覧物と一緒に配布していたため、行政区に未加入の世帯には配布できていませんでした。そのため、市議会から「公平性という観点から、行政区に加入・未加入で配布に差があるのは問題」との指摘もあり、全戸配布できていないことに、つねに課題を感じていたのです。くわえて、令和2年4月1日から施行された地方公務員法の改正も配布方法を見直すきっかけになりました。

―導入の決め手はなんだったのでしょうか。

 『JPMDタウンプラス』は、日本郵便の局員が各住戸にポスティングするため、郵便物と同様に市内全域を網羅できる高いカバー率が大きな魅力だと感じました。さらに、市内に同様のサービスを行う事業者もなかったため、同社のサービスの導入を決めたのです。

行政区の加入状況に関係なく、平等に配布できるように

―導入後はいかがですか。

 住民が行政区に加入しているか否かに関係なく、事業所も含めてほぼ全戸に広報紙を配布できるようになりました。また、日本郵便という地域をよく知る配達のプロが配るので、モレの心配がなく安心しておまかせできています。さらに、1回に最大500gまで封入できるので、区長が配布していたときと同じように、広報紙だけでなく全課にわたる複数の行政情報に関する媒体をまとめて送り届けることもできています。

―今後の活用方針について教えてください。

 『JPMDタウンプラス』によって公平性を担保した住民への配達方法が確立できました。今後も広報紙や防災情報などのほか、新型コロナウイルス感染症予防といった重要な行政情報を市民の元へ確実に届けていけるよう、サービスを活用したいと考えています。


支援企業の視点

行政情報の発信に重要なのは、公平性を担保した高いカバー率

株式会社JPメディアダイレクト 営業推進本部 九州営業部 シニア・アカウントディレクター 井上 知幸
[提供]株式会社JPメディアダイレクト
株式会社JPメディアダイレクト
営業推進本部 九州営業部 シニア・アカウントディレクター
井上 知幸 いのうえ ともゆき

―広報紙を直接住民に配達することを重視する自治体は多いですか。

 ええ。近年は住民に情報を届ける手法もデジタル化が進み、SNSやHPを活用して電子版で広報紙を住民に提供する自治体も増えています。その一方で、そうしたデジタル化に対応できない住民もいます。そのため、公平性を担保するためにも、従来通りに直接配達することへの重要性は依然として高いのです。

―自治体が直接配達するうえでのポイントはなんでしょう。

 やはり、どれだけ高いカバー率を実現できるかです。そのためには、地域のことをよく知っている配達のプロにまかせるのが重要になります。そこで当社では、地域の日本郵便が直接配達を行うサービス『JPMDタウンプラス』を提供しています。全国の郵便物が届くところにはすべて配達が可能なため、ほぼ100%のカバー率を実現。一般のポスティングサービスでは難しい、中山間地域や島しょ部でも届けることができ、導入自治体から高い評価を受けています。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社のサービスでは、広報紙以外にも防災ブックやゴミカレンダーなども一緒にして500gまで封入でき、各課の垣根を越えてさまざまな情報を同時に届けられます。さらに、当社では給付金申請の事務局サービスを提供したり、今後は郵便局を活用したマイナンバーカード申請の促進イベントも企画しています。配達業務で困っている自治体のみなさんはぜひ、お気軽に問い合わせてください。

井上 知幸 (いのうえ ともゆき) プロフィール
昭和45年、福岡県生まれ。平成元年、郵政省(現:総務省)に入省後、公社化・民営化を経て日本郵便株式会社九州支社にて法人営業を中心に担当。令和元年より現職。郵便・郵便局を活用した各種サービスの提案を担う。
株式会社JPメディアダイレクト
設立 平成20年2月
資本金 3億円
従業員数 185人(令和3年6月1日現在)
事業内容 郵便局ネットワーク等を活用したDMメディアの企画開発・販売、ダイレクトマーケティング関連サービス、BPO・事務局・リコール関連サービス
URL https://www.jp-md.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5157-6073(平日9:30〜17:00)
お問い合わせメールアドレス public-koho@jp-md.co.jp
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