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香川県東かがわ市の取り組み
先進事例2025.04.14
郵便物発送業務の効率化➀

【人手不足・郵便業務改善】迅速で正確な発送業務を簡単に実現、封入作業で見た自動化機器の真価
封入•発送革命 / ピツニーボウズジャパン

[提供] ピツニーボウズジャパン株式会社
【人手不足・郵便業務改善】迅速で正確な発送業務を簡単に実現、封入作業で見た自動化機器の真価(封入•発送革命 / ピツニーボウズジャパン)
この記事の配信元
ピツニーボウズジャパン株式会社
ピツニーボウズジャパン株式会社

※下記は自治体通信 Vol.65(2025年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自治体では日々、多くの通知物や帳票の発送業務が行われている。そのなかでも、「封入・封かん」作業は、誤封入を起こさない慎重さが求められるうえ、多くの人手を要することもあり、職員の負担となっているケースが少なくない。この作業について、東かがわ市(香川県)では長年、機器の活用によって負担の軽減を図ってきたが、令和6年度からは、さらに大きな業務効率化の効果を得たという。取り組みの詳細を、同市税務課の担当者2人に聞いた。

[東かがわ市] ■人口:2万7,188人(令和7年2月28日現在) ■世帯数:1万3,511世帯(令和7年2月28日現在) ■予算規模:295億3,575万7,000円(令和7年度当初案) ■面積:152.86km² ■概要:香川県の東端に位置する。東と南は東西に連なる阿讃山脈によって徳島県に接し、西はさぬき市に隣接し、北は国立公園瀬戸内海播磨灘に臨む。平成15年に引田町・白鳥町・大内町の3町が合併して誕生した。地場産業では、全国シェアの9割を超える世界的な手袋の産地であり、世界初のハマチ養殖発祥の地としても知られる。
インタビュー
奥 昌幸
東かがわ市
総務部 税務課 リーダー
奥 昌幸おく まさゆき
インタビュー
坂口 拓也
東かがわ市
総務部 税務課
坂口 拓也さかぐち たくや

専門事業者向けの機器は、操作に特別な技術を要した

―税務課ではどのような郵便物発送業務を行っていますか。

 固定資産税をはじめ、住民税、国民健康保険税、軽自動車税などの税金について、納付書や明細書、通知書などを、年度初めから7月頃までにかけて市民に発送しています。いずれも、税金の算定後、限られた期間内で大量の文書を宛名の間違いなく封入・封かんする必要があります。そのため、この作業を迅速かつ正確に完遂できるよう、当課では10年以上前から「封入・封かん機」という機器を活用しています。

―それはどのような機械ですか。

 文書や封筒をセットすると、宛先ごとに文書を集約する「名寄せ」から、紙折り、封入、封かん、のり付けまでを自動で行えるものです。しかし、以前使っていた機器は印刷などの専門事業者向けで、操作に特別な技術を要しました。そのため、我々は発送業務を行うたびに、機器の操作を専門のエンジニアにサポートしてもらう必要がありました。また、その機器の名寄せ機能は、数字をOCRで読み取る旧式のタイプだったため、少しでもインクの乗りが悪いと読み取りミスを起こし、誤封入を起こしてしまうこともありました。

坂口 そこで我々は、機器の老朽化が進み、紙詰まりが起こるようになってきたタイミングで、買い替えを検討しました。そのとき、近隣市の税務課でピツニーボウズ製の封入・封かん機を活用しているとの情報を得ました。実際に機器の稼働を見せてもらうと、操作が簡単なうえ、正確かつスピーディに我々と同じ税務課の発送業務に活用できていることを確認できたため、すぐに導入を決め、令和6年度から使用を始めました。

職員だけで簡単に利用でき、4分の3の労力を削減

―使用した感想はいかがですか。

坂口 まず、使い勝手がとても良いと感じています。機器本体の表示ボタン画面を操作して封入物のサイズや形状などのパターンをあらかじめ設定しておけば、職員だけによる簡単な操作で封入・封かんを完結できます。また、処理スピードは1時間で最高5,400通と速く、以前使用していた専門事業者向けの機器と遜色ありません。封入物の数や発送件数が多い固定資産税の封入・封かんにおいて、かつては、サポートにつくエンジニアを含めた4人がかりで3日間かかっていた作業が、現在では職員2人によって2日間で完結できるようになり、人日換算で4分の3ほどの労力を削減できています。

 名寄せ機能も、2次元コードを用いたものであり、高精度でより安定的に宛名データを読み取れるため、誤封入のリスクに対する心理的負担が大きく軽減されました。「迅速かつ正確に封入・封かんを行う」という、期待した効果は顕著に表れています。

―今後の活用方針を聞かせてください。

坂口 機器の活用効果をほかの部署にも広めていきます。初めて機器を使って封入・封かんを行う発送物の内容によっては、封筒の「窓」にのぞかせる宛名の位置の調整が必要になることもありますが、その点はピツニーボウズの帳票加工ソフト『OL Connect』を用いて簡単に調整できるため、我々だけでも幅広い業務に封入・封かん機の活用を広めていけそうです。今年度以降の税の統一帳票に向けては、ラインプリンターからの出力を『OL Connect』を活用してカット紙へ切り替え、高速インクジェットプリンターからの印刷出力で単票処理に切り替える検討をしています。そうした大きな変更にも柔軟に対応できると、ピツニーボウズの支援に期待しています。

広島県福山市の取り組み
郵便物発送業務の効率化②
差出票も不要になる集計の自動化で、発送業務の職員負担を「ほぼゼロ」に

郵便物の発送業務をめぐっては、郵便物を郵便局へ手渡す前の集計作業に、課題を抱えている自治体も多い。郵便物を後納郵便で発送するための「差出票」の作成において、職員が煩雑な集計作業に追われているケースが少なくないためだ。この課題に対して、福山市(広島県)の市民病院では、集計作業の自動化によって解決を図り、大きな業務効率化の成果を得ている。取り組みの詳細について、福山市民病院の担当者2人に聞いた。

[福山市] ■人口:45万4,181人(令和7年2月末現在) ■世帯数:21万6,829世帯(令和7年2月末現在) ■予算規模:3,871億6,406万4,000円(令和7年度当初案) ■面積:517.72km² ■概要:広島県の東南端、瀬戸内海に面した山陽道のほぼ中央に位置する中核市。鉄鋼業や化学工業、繊維産業などが発達する。四季折々の美しさを見せる自然、温暖な気候により、100万本のばらが咲き誇る「ばらのまち」としても知られる。令和7年5月には、世界のばら関係者約600~700人が一堂に会す「世界バラ会議」の第20回大会が福山市で開催される。
インタビュー
西原 一志
福山市民病院
経営企画部 病院総務課 次長(総務担当)
西原 一志にしはら かずし
インタビュー
淺野 美保
福山市民病院
経営企画部 病院総務課
淺野 美保あさの みほ

種々雑多な郵便物の集計は、職員の心理的負担に

―郵便物の発送に伴い、どういった作業が発生していましたか。

淺野 各課から集まる発送物の重さを1通ずつ量り、それらの数と料金をまとめた「差出票」を作成したうえで、集荷に来る郵便局員に手渡していました。この業務では、紹介状への返書や、画像情報のCD‒Rが入った封筒など、形状や重さが異なる郵便物を多く扱うため、郵便料金に間違いが生じないよう慎重な集計が求められ、職員の心理的負担になっていました。同時に、集荷に間に合うよう迅速な作業も求められていました。

西原 そうしたなかで令和3年秋に郵便局から、郵便物の集荷を翌年3月までに廃止するとの通告を受けました。集荷が廃止された場合、我々は自分たちで郵便物を郵便局へ運ぶか、すべての郵便物に切手を貼って郵便ポストに投函するという対応が考えられましたが、いずれも職員の業務負担はさらに増大することになります。そこで福山市に相談したところ、本庁舎では「郵便料金計器」という便利な機器を活用していることを知り、当院でも導入を検討しました。

―郵便料金計器とはどのような機器なのですか。

西原 郵便物の形状と大きさ、重さを自動で計測し、正確な郵便料金と、郵便局から承認を得た印影を印字するものです。この機器を通した郵便物は差出票の提出も不要になるので、そのままポストに投函できるようになります。職員の業務負担を増やすことなく、さらに大きな業務効率化の効果を期待できたため、我々も本庁舎で使用しているピツニーボウズ製の機器を令和4年3月に導入しました。

総務課の郵便物発送作業は「ポストへの投函」だけ

―導入効果を教えてください。

淺野 発送物を機器に通すだけで、1分で最高180通という高速で処理されるため、郵便物の集計にかかる手間はほとんどなくなりました。現在は、郵便物を発送する各部署の職員がそれぞれ郵便料金計器を使う形で運用しているため、私たち総務課職員はそれらをポストに投函する以外、集計にかかる作業は「ほぼゼロ」になっています。郵便料金計器を使用した郵便物の料金は後払いとなりますが、その料金も発送履歴とともに機器に蓄積され、集計期間を設定してデータ出力ができるため、毎月発生する支出処理時の集計処理も効率化されました。

西原 ピツニーボウズ製の郵便料金計器には、「洋封筒ののり付け」など、我々がまだ活用したことのない機能も実装されているため、今後はそうした機能の活用も検討し、郵便物発送業務のさらなる効率化を図っていきたいですね。

支援企業の視点
郵便物発送業務の自動化は、有効なコスト低減策にもなる
インタビュー
多賀 雅泰
ピツニーボウズジャパン株式会社
Sending Technology ソリューションズ 営業本部 西日本営業部 営業2課 課長
多賀 雅泰たが まさひろ
昭和55年、兵庫県神戸市生まれ。平成14年に近畿大学を卒業。平成21年、ピツニーボウズジャパン株式会社に入社。おもに中国地方の自治体や企業に対し、郵便関連業務や封入・封かん業務の改善提案を担う。

―発送業務の自動化に関心を持つ自治体は増えていますか。

 はい。郵便物の「封入・封かん」も、差出票の作成と同時に部門ごとに郵便費用の振り分けをする「集計」も、いずれも作業にスピードと正確性が求められるため、職員の大きな負担になっていることが多いです。そのため、これらの作業を自動化し、業務効率化を図れる機器の導入に関心を持つ自治体は増えています。なかには、導入費用の負担を懸念して導入をためらう自治体も少なくありませんが、むしろ自動化は郵便関連業務のトータルコストを下げるための有効な解決策になりえます。

―詳しく聞かせてください。

 封入・封かん作業については、部署の職員を総動員し、数日間かけて行うケースも多いため、自動化によって人件費を大きく抑える効果が期待できます。郵便種別や部門の集計の自動化については、同様に人件費を抑制できるほか、割引料金の適用を増やすというコスト削減効果も目指せます。当社の郵便料金計器は、郵便物が一定の重量条件に合致した場合にのみ「郵便区内特別」の印影と割引適用後の料金を印字することができるため、「郵便区内特別郵便物*」制度を適用させたい郵便物の数を負担なく増やせるのです。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 郵便物発送業務は、発送物の多寡にかかわらず、自動化の効果を実感しやすいものです。当社では、小規模な自治体や公立病院向けに、小型で安価な郵便料金計器を提案することもできます。ぜひ、ご連絡ください。

*郵便区内特別郵便物: 郵便物の宛先や数、重量などの一定条件を満たした場合に料金が割り引かれる制度

ピツニーボウズジャパン株式会社
ピツニーボウズジャパン株式会社
設立

昭和56年1月

資本金

4億円

従業員数

125人(令和7年1月1日現在)

事業内容

郵便と小包の発送業務の効率化およびデジタル・トランザクションの分野における製品とソリューション、サービス

URL

https://www.pitneybowes.com/jp

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