民間企業の取り組み
粗大ごみ受付業務のBPO
人とデジタルの効果的な融合で、増加する粗大ごみ受付に対応せよ
株式会社NTTネクシア
ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第一公共ソリューション担当 マネージャー 鈴木 辰彦
ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第一公共ソリューション担当 チーフマネージャー 阿美 智之
※下記は自治体通信 Vol.48(2023年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
粗大ごみの収集依頼は、日々住民から自治体に届く依頼のひとつであり、住民サービス向上のためには、スムーズな受付対応が求められる。そうしたなか、自治体向けにBPO支援を提供しているNTTネクシアの鈴木氏は、「近年、粗大ごみの収集依頼が増加しており、その対応に苦慮する自治体は多い」と話す。その詳細と解決策を、同社の阿美氏を交えて聞いた。
「受付電話がつながらない」住民サービスの低下を招く
―粗大ごみの受付業務をめぐる自治体の課題はなんですか。
鈴木 粗大ごみの排出量が年々増加傾向にあり、それに伴って自治体の業務負担が増加している点です。背景として、テレワークの普及で自宅の身辺整理を行う人が増えたり、安価な家具を購入して引っ越しの際に廃棄したりするといった新たなトレンドが浸透したことなどがあげられます。また、引っ越しシーズンの3~4月に収集依頼が急増する傾向にあり、その対応の調整に苦慮するケースも見受けられます。結果、自治体職員の負担増加だけでなく、「受付電話がつながらない」といった住民サービスの低下を招いてしまうのです。
―そうした課題を解決するにはどうすればいいでしょう。
阿美 粗大ごみの受付業務を職員で対応するのではなく、BPOを活用すれば、職員の業務効率化と住民サービスの向上を図ることができるでしょう。たとえば当社の場合、多様化するライフスタイルやニーズに幅広く応えられるよう、コールセンターだけでなく、複数のデジタルチャネルを活用した受付を提供しており、職員や住民から高評価を得ています。
―自治体に提供している、BPOの詳細を教えてください。
鈴木 コールセンターでは、シェアードセンターを提供しています。コールセンターを複数の自治体でシェアすることで、収集依頼が急増した場合でも柔軟な人員調整が可能です。また、シェアードセンターを電力の供給系統が異なる3拠点で展開しており、大規模災害が発生した際のBCP対策にも配慮。11ヵ国語の多言語センターも用意しているため、外国人居住者からの問い合わせにも対応します。
住民が品目の選択に困る、粗大ごみ区分の提案も実施
―デジタルチャネルは、どのようなものを提供しているのですか。
阿美 SMSやLINE 、粗大ごみ受付サイトを通じてFAQやAIチャットボット、必要であれば有人チャットに誘導し、受付対応します。なお、コールセンターとデジタルチャネルはバックヤードで連携しており、コールセンターから得た情報をもとにFAQの改善を図るなど、受付対応のさらなる品質の向上に努めています。
―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。
阿美 コールセンターとデジタルチャネルを効果的に融合させることで、職員や住民により一層満足してもらえるサービスを提供していきます。受付対応の品質向上という点では、住民が品目の選択に困るような粗大ごみの区分についても提案します。たとえば、モニターをセットするアームは「テレビ台」、ホットプレートは「鍋」という具合です。画像認識AIなどの最新技術も導入し、さらなる利便性の向上を図っています。
鈴木 タブレット端末を通じた収集業者との連携で、粗大ごみのスムーズな回収が行えるほか、キャッシュレス決済によって、住民がわざわざ販売店で粗大ごみの処理券を購入する必要のない仕組みも構築準備をしています。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
鈴木 辰彦 (すずき たつひこ) プロフィール
平成25年、株式会社NTTネクシアに入社。令和3年から現職。中央省庁から自治体まで幅広く公共営業を担っている。
阿美 智之 (あみ ともゆき) プロフィール
平成14年、株式会社NTTネクシアに入社。平成30年から現職。中央省庁から自治体まで幅広く公共営業を担っている。
株式会社NTTネクシア
この記事で支援企業が提供している
ソリューションの資料をダウンロードする