民間企業の取り組み
住民対応業務のBPO
総合コールセンター導入のカギは、「人」と「デジタル」の効果的な連携
株式会社NTTネクシア ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第二公共ソリューション担当 マネージャー 菊池 純希
株式会社NTTネクシア ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第二公共ソリューション担当 保科 美紀
※下記は自治体通信 Vol.49(2023年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
職員数が減少傾向にあるなか、限られた人数での住民からの問い合わせ対応に苦慮する自治体職員は多い。一方の住民も、ニーズの多様化により、どの課に問い合わせていいか悩むケースが増えている。そうしたなか、自治体向けにBPO支援を提供しているNTTネクシアの菊池氏は、「さまざまな問い合わせ対応を一元化できる総合コールセンターを活用すれば、自治体職員の業務効率化と住民サービスの向上につながる」と話す。その詳細を、同社の保科氏も交えて聞いた。
職員が個別対応するには、負担が大きい
―「総合コールセンター」の導入を検討する自治体は増えているのでしょうか。
菊池 自治体から当社への総合コールセンターについての問い合わせ件数は、確実に増えています。職員数が減少するなか、「住民からの問い合わせに原課の職員が個別対応するには負担が大きい」と判断するようになった自治体の増加が、背景にあると考えられます。
保科 一方で、住民サービスの向上という観点からも、導入の検討が進む要因があると感じています。ホームページで原課の電話番号を公開している自治体は多いですが、住民が自身で抱えている課題に対し、正しい問い合わせ先を選べるとは限りません。結果、かけ直しや「たらい回し」が発生し、住民サービスの低下を招きかねないのです。だからこそ、問い合わせ対応を一元化できる総合コールセンターの注目度は今後さらに高まっていくものと考えています。
―総合コールセンターのサービスを選ぶ際のポイントはありますか。
保科 問い合わせに対して的確な回答を行えることを前提としつつ、当社では「ホスピタリティを持ったオペレーターが必要不可欠」だと考えています。住民に直接対応するオペレーターは、言わば自治体の「顔」です。いくら的確に回答しても、そっけない対応をすれば、自治体への評価は逆に下がってしまうでしょう。そこで当社が提供している総合コールセンターでは、「住民の役に立ちたい」という強い気持ちをもったオペレーターを積極的に採用・育成しているのです。それが、導入自治体からも大きな評価を得ている点だと自負しています。そうした人材を中心に、当社では独自のサービスを提供しています。
複数拠点展開による、BCP対策も実施
―どのようなサービスですか。
菊池 ホスピタリティをもった人材による電話対応に加え、FAQのほか、AIチャットボット、有人チャットなどさまざまなチャネルを用意しています。そのため、多様化する住民ニーズとチャネルに合わせた対応を行えるのです。ポイントは、オペレーターから得られた情報と各チャネルをリンクさせて情報をアップデートできる点。たとえば、電話対応で「マイナンバーカードの問い合わせではマイナポイントの質問も多い」「住民票の写しを取りたい人は、代理人による請求や郵送手続きができるかを質問される」という傾向がある場合、FAQやチャットにそうした項目を加える必要も出てくるでしょう。このように「人」と「デジタル」の効果的な連携で、住民からの問い合わせにオールインワンで対応できるのです。
―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。
保科 BPOによる総合コールセンターの提供で、自治体職員の業務効率化と住民サービス向上に貢献していきたいですね。また、コールセンターを複数拠点で展開し、BCP対策にも取り組んでいます。ぜひお気軽にご相談ください。
菊池 純希 (きくち じゅんき) プロフィール
平成22年、株式会社NTTネクシアに入社。オペレーター職、SV職、グループ会社での営業などを経て、令和3年より現在の公共営業を担っている。
保科 美紀 (ほしな みき) プロフィール
平成19年、株式会社NTTネクシアに入社。オペレーター職、SV職、地方営業担当を経て、令和4年より現在の公共営業を担っている。
株式会社NTTネクシア
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