株式会社地域創生Coデザイン研究所(代表取締役所長:北山 泰三、以下 「地域創生Coデザイン研究所」)は、カーボン・クレジットの創出・流通による脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、住友林業株式会社(代表取締役社長:光吉 敏郎、以下 「住友林業」)、NTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:小島 克重、以下 「NTT Com」)と連携のうえ、森林価値創造プラットフォーム(以下 「森かち」)※1を活用した森林由来J-クレジット※2の創出・販売・購入の支援を開始いたします。
※1:森かちとは、森林由来J-クレジットの創出・審査・取引を包括的に支援するプラットフォーム
https://www.morikati.com/
※2:森林由来J-クレジットとは、間伐などの森林の適切な管理を行うことによるCO2吸収量をクレジットとして国が認証したもの
https://japancredit.go.jp/case/scheme/02/
■森林由来J-クレジットの現状
国として2050年カーボンニュートラルの実現に向けて温室効果ガスの排出量削減をめざす中、カーボン・クレジットの重要性が高まっているものの、国内の森林由来J-クレジットの発行量と活用量は省エネルギーや再生可能エネルギー由来のJ-クレジットと比較して少量となっている状況です。
森林由来J-クレジットの発行量が低迷している理由について、クレジット創出者としては、登録や認証申請の手続きが複雑かつ、販売先の開拓が困難である点、クレジット購入者としては、カーボン・クレジット市場等では個々のクレジットに着目した取引ができないため、地域貢献やCSRの目的が達成できない恐れがある点等が挙げられます。なお、近時は、森林由来J-クレジットのプロジェクトの新規登録数や認証量も増加傾向にあり、発行・流通市場全体の活性化が期待されます。
■住友林業、NTT Comとの連携によりめざすこと
これらの状況を踏まえて、地域創生Coデザイン研究所は、住友林業、NTT Comと連携のうえ、「森かち」を活用し、クレジット創出者、審査機関、クレジット購入者への直接的な対話により、全国の森林由来J-クレジット流通量拡大をめざします。
具体的には、「森かち」を活用することで、創出者に向けては発行プロセスの効率化により創出を後押し、購入者に向けては森に関するストーリーが見える等の付加価値を提供することで、クレジットの信頼性を担保し購入を後押しいたします。
また、国内の森林・林業分野においては人手不足、放置林の増加、木材価格の低迷といった課題が山積しています。それらは経済面が起因となっている側面も大きいため、森林由来J-クレジットの流通による森林・林業分野への資金還流をきっかけに、森林経営の効率化及び森林の健全なライフサイクルの再構築をめざします。
■取り組み概要・各社の役割
地域創生Coデザイン研究所は、従前より森林由来J-クレジット創出や民間企業へのJ-クレジット流通と普及啓発に取り組むことで、地域経済活性化に向けた資金還流の後押しを実施してまいりました。
今後は、住友林業が保有する森林・林業分野での豊富な知見や実績、幅広い顧客基盤、NTT Comの保有するICTに関する専門的な知見を活用することで、地方公共団体等へのアプローチ拡大、コンサルティングの提供による森林由来J-クレジット発行量の増加、またカーボン・オフセット活用ニーズを有する民間企業等へのマッチング機会の提供を通じた取引の効率化による流通量の拡大に取り組みます
地域創生Coデザイン研究所 | 「森かち」の提案、地方公共団体や民間企業への課題ヒアリング、森林・林業分野へのコンサルティングサービス提供を通じたクレジット流通モデルの構築 |
住友林業 | 「森かち」の運営、森林経営・クレジット創出コンサルティングサービスの提供、セールス・マーケティング活動等 |
NTT Com | 「森かち」システムの開発・運用、ICTに関する知見の提供、セールス・マーケティング活動等 |
■担当者コメント
住友林業株式会社
資源環境事業本部 森林技術部 リーダー
曽根 佑太そね ゆうた
これまで自社で進められたきた取り組みについて教えてください。
社有林の管理で得たノウハウをベースに自治体、森林組合、民間企業など、様々な森林所有者に対して森林・林業に関するコンサルティングを実施してきました。森林由来J-クレジットについてはJ-VER制度における民間第一号のプロジェクト登録、及び取引きの実績があり、森林経営における新たな収益源として、木材収益とのバランスにも考慮しながら創出・活用の支援をしております。
地域創生Coデザイン研究所との連携に至るまでの経緯について教えてください。
国の実証調査や自治体様の森林・林業に関するコンサルティング業務で連携する機会があり、クレジット創出の案件でも共同で提案することがあったのがきっかけでした。お互いの強みを活かして取り組んでいこうとなり、森かちとの連携に至りました。
NTTコミュニケーションズ株式会社
ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 スマートファクトリー推進室 担当課長
藤浪 俊企ふじなみ としき
地域創生Coデザイン研究所との連携により、めざす今後の展望について教えてください。
地域創生Coデザイン研究所様はこれまで国や自治体などの森林・林業に関するコンサルティングで実績が多数あり、地域の課題を見据えて、森林経営の立場にたったクレジット創出コンサルティングができることが強みだと思います。連携を通じて、森林経営における課題解決、地域創生につながる取組みを拡大していくことができればと考えています。
地域創生Coデザイン研究所との連携に期待することについて教えてください。
地域創生Coデザイン研究所様の特徴は、やはり顧客や関係する事業者との幅広いネットワークではないでしょうか。森林由来J-クレジットの市場全体を盛り上げていくためにも、地域創生Coデザイン研究所様のネットワークを通じて、より多くのユーザーへサービスを提供することができればと考えています。
今後、地域創生Coデザイン研究所は住友林業、NTT Comとの連携を通じて、地方公共団体や民間企業等へのアプローチをさらに拡大することで、全国の森林由来J-クレジットの流通量拡大と脱炭素社会の実現に貢献いたします。
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