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愛知県西尾市の取り組み
先進事例2024.09.04
行政文書における校正作業の自動化

帳票の正確性を担保する校正作業、自動化ツールで正確かつ負担なく実行

[提供] 株式会社Too
帳票の正確性を担保する校正作業、自動化ツールで正確かつ負担なく実行
この記事の配信元
株式会社Too
株式会社Too

※下記は自治体通信 Vol.60(2024年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

DX推進に伴い、各種帳票や公文書など行政文書の多くがデジタル化される一方、修正履歴などをチェックする校正作業はいまも出力した紙で、目視により行っているケースは多い。文書の正確性を担保する重要な業務として、担当職員の負担は大きいだけに、課題を感じる自治体も少なくない。これに対し、西尾市(愛知県)では、デジタル校正ツールを導入し、大幅な業務改善効果を得ているという。同市担当者に、取り組みの詳細を聞いた。

[西尾市] ■人口:16万9,667人(令和6年8月1日現在) ■世帯数:6万8,695世帯(令和6年8月1日現在) ■予算規模:1,300億200万9,000円(令和6年度当初) ■面積:161.22km² ■概要:愛知県の中央を北から南へ流れる矢作川流域の南端に位置する。昭和28年に市制を施行し、西三河南部地域の中核的な都市として自動車関連産業の発展とともに成長を続けてきた。日本有数の生産量を誇る抹茶(てん茶)やカーネーション、養殖ウナギ、アサリなど農水産物の生産拠点としても発展している。
インタビュー
越野 弘幸
西尾市
総合政策部 情報政策課 課長補佐
越野 弘幸こしの ひろゆき

大きな負担だった校正作業。見落としのリスクも

―西尾市がデジタル校正ツールを導入した経緯を教えてください。

 行政では、住民に向けて多くの帳票を発行していますが、それらは法律改正や制度変更に伴い、細かな表現に変更が加わることが多々あります。そうした修正に対する校正作業は日常的に発生していますが、当市では帳票を一度紙に出力し、職員が目視で校正作業を行っていたため職員にとって大きな負担であるとともに、見落としのリスクもつねに感じていました。折しも、足元では令和7年度末までのガバメントクラウドへの移行が迫っており、基幹業務システムにまつわる帳票は、国の仕様に合わせた修正作業がこれから急ピッチで始まります。どの程度の修正が必要かを確認する「フィット&ギャップ」の作業を前に、省力化の必要性を感じていました。

―どのような検討をしましたか。

 省力化に資する方法がないか情報収集していたなか、ある催しで『Proof Checker PRO』というデジタル校正ツールを知りました。編集前後のPDFデータ同士を照合し、文字か画像かの制約なく、高度な組版レベルでのデータ照合を行うツールでした。その後、他社製の類似ツールも調べたのですが、直感的に使いこなせる操作性や、校正結果の表示のわかりやすさ、さらにネットワーク接続が不要で端末を選ばず使用できる点に注目しました。我々の校正業務は、LGWAN系や個人番号利用事務系のネットワーク環境で行うことも多いため、この点は使い勝手の観点で非常に重要でした。これらの点を評価し、令和6年4月からの本格導入を決めました。

1時間以上の校正作業も、5分かからずに終えられた

―導入効果はいかがですか。

 期待通りの効果があり、業務負担は一気に軽減されました。校正作業時間は大幅に短縮し、これまで1時間以上を要していたファイルの校正作業でも、5分かからず、しかも正確に終えることができるようになりました。実際に使ってみると、編集前後で合致している部分は薄く、異なる部分は色つきで濃く表示されるので、非常にわかりやすいです。人間の目では見えないデータ上の違いが、ときに印刷での不具合につながる場合もありますが、そうした差分まで見分けてくれるので安心です。

―今後の方針を聞かせてください。

 当初は、基幹業務システムの標準化に備え、関連する数百種の帳票類の修正に対する校正作業での活用を想定していました。しかし、ツールの有効性を確認できた今は、用途を限定することなく、広く全庁的に活用していきたいと考えています。これまでは、予算見積書や施政方針資料などの分厚い資料も、修正箇所は赤字で記入し、カラー印刷して校正していましたが、今後はそれも不要となるため、ペーパーレス化や事務コスト削減にも貢献してくれるはずです。

支援企業の視点
コア業務ではない校正作業において、省力化は「喫緊の課題」に
インタビュー
塚本 信明
株式会社Too
ソリューションサービス部 ソリューションチーム マネージャー
塚本 信明つかもと のぶあき
東京都生まれ。平成10年、株式会社Tooに入社。営業職としておもに新聞社、出版社を担当。ソリューション営業を経て、令和2年より現職。
インタビュー
山下 由香
株式会社Too
ソリューションサービス部 ソリューションチーム
山下 由香やました ゆか
山口県生まれ。平成16年、株式会社Tooに入社。おもにソフトウェア講師、DBやプラグイン開発、営業推進などを経て、令和5年より現職。

―行政文書の校正作業をめぐる自治体の課題はなんでしょう。

塚本 今も職員が目視で行っている自治体が多いことです。校正作業は、「デジタル化の遅れ」が顕著な業務の1つと言えるかもしれません。各種行政文書のデジタル化が進んできたことで、出力紙を使い、職員が目視で行う校正作業の非効率性に、問題意識を持つ自治体は増えています。

山下 令和7年度末を期限とする基幹業務システムの標準化を受け、国の仕様に合わせた関連帳票の修正が今後増えてくることが予想されており、コア業務ではない校正作業の省力化は各自治体にとって喫緊の課題と言えます。そこで当社では、デジタル校正ツール『Proof Checker PRO』を提案しています。

―特徴を教えてください。

山下 一般的な校正ツールとは違い、『Proof Checker PRO』は組版情報や文字サイズ、フォントの違いも含めて書類全体をそのままデジタルデータとして解析し、比較するため、理論上、見落としなく正確に差分を検出できます。画像でも文字でも満遍なく高速に解析ができるのが特徴です。ライセンス数はすでに1,700以上を誇ります。

塚本 このほかにも当社では、校正業務の範囲や目的に応じて、幅広い製品ラインナップを用意しています。ぜひお問い合わせください。

株式会社Too
株式会社Too
創業

大正8年

資本金

1億円

売上高

287億円

従業員数

458人(令和6年2月現在)

事業内容

ソフトウェア、クラウドサービスの販売・開発・教育・サポートなど

URL

https://www.too.com

お問い合わせ先
Tooソリューションサービス部
03-6757-3150(平日 9:30〜18:00)
sls_info@too.co.jp
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