導入決定のポイント
〇確実な費用対効果
>> 初期費用なし、1通あたり8円の低価格で回収率アップを実現
〇発信元番号を市役所の電話番号に指定したい
>> Cuenote SMSなら無料で利用可能
〇LGWAN(総合行政ネットワーク)での導入が必須
>> LGWAN対応でスムーズな導入
東京湾を臨む千葉県中西部に位置する木更津市。都心から約1時間の利便性と、江戸時代から続く港町としての充実したインフラ、豊かな自然環境を併せ持ち、住みやすい街として人気が高まっている。少子高齢化が進む2000年代以降も人口増加を続けており、現在は約14万人が暮らす。
その木更津市が2024年、市税徴収業務の一環にCuenote SMSを導入し、徴収額の増加やコストダウンといった成果を上げている。今回はCuenote SMS導入の背景や効果について、同市財務部収税対策室の山中様、米澤様、染谷様にお話を伺った。
SMSサービスの利用状況と導入背景:電話や留守電を補助する「もう一押し」のSMS
―SMSサービスの利用状況と導入背景について教えてください。
木更津市の収税対策室では、主に市税の徴収業務を行っています。税金未納の方への督促や催告、やむを得ない場合は差し押さえ、未納分への充当といった業務があります。
その中で、税金未納の方への督促や催告を行うため、2024年5月にCuenote SMSを導入し、SMS配信を行っています。元々、催告業務には自動音声システムIVRを利用しており、現在も継続しているのですが、それに反応のない人に絞ってSMSのメッセージでもう一押しする使い方です。まだ運用開始から半年ほどですが、月に約300~1,000通送付しています。
税金は本来、督促や催告をきっかけに納付いただくものではなく、あくまで自主的に納付いただくことを目指しています。またその際の手段も、口座振替であれば納付忘れを防ぐことができ、手数料も低減できます。そのため、お送りする催告のSMSには口座振替の利用手続きページのURLを記載し、切り替えを積極的に推奨しています。 従来の催告には自動音声システムを使っており一定の効果はあったのですが、やはり電話は相手が出ないとメッセージが伝わらないデメリットがありました。留守番電話に残したとしても、聞いていただけるか定かではありません。それに対しSMSであれば、メッセージを確実に届けることができ、文章として残せるので有効だと考え、導入を検討し始めました。
導入のポイント:他社では有料のオプションも標準装備、初期費用ゼロ
―選択のポイントについてお聞かせください。
一番重要なのは料金です。例えば「1万円費用をかけたのに、1,000円しか回収できなかった」といった事態にならないよう、費用対効果を重視しました。Cuenote SMSは他社では有料オプションになっている機能がほとんど標準装備されていることが決め手になりました。また、導入時の初期費用が一切かからないこともポイントです。
機能の中で特に重要だったのは、SMSでの発信元番号表示です。発信元が木更津市の市外局番「0438」から始まることで、受信された方の閲覧率も向上すると思われ、この機能は外せないと考えました。他社のツールではこれがオプションでしたが、Cuenote SMSは標準装備されており、追加費用なしで利用できました。
また自治体のネット環境はLGWAN(Local Government Wide Area Network、総合行政ネットワーク)の中にあるので、外部のインターネットにデータを移動する必要があると、それだけでも障壁になってしまいます。LGWAN環境に対応したツールであれば、追加のセキュリティ対策や手続きも不要で、その分導入コストも抑えることができます。
これらの観点で選定を行い、Cuenote SMSを含めて3社のツールを詳しく比較検討しました。そのうち2社はZoom会議で実際の画面などを見せていただきましたが、1社は電話での問い合わせのみです。検討期間は約3カ月ほどでした。
製品の印象:LGWAN対応ですぐに導入。直感的なUIも好感触
―サービスの第一印象はいかがでしたか?
Cuenote SMSはLGWAN環境で利用できるため、すぐに使うことができ非常に簡単でした。通常、新しいソフトの導入時にはシステム部門との調整が必要で時間がかかるのですが、Cuenote SMSではその手間がありませんでした。
実際の配信業務にあたっても、UIが直感的で使いやすく、数回の利用ですぐに慣れることができました。作業は月1回なので、当初は不慣れな点もありましたが、現在はスムーズに運用できています。送付数や不通の件数、キャリア別の実績確認などができ、効果分析もしやすいです。送信業務は2名体制で、チェックフローを作って慎重に行っています。
導入効果:税徴収額が31%増、郵便物などのコスト削減も
―解決した課題や改善点はありますか?
Cuenote SMSの運用開始は2024年5月でしたが、直前の4月は年1〜2回ある催告文書大規模送付のタイミングでした。そこで初回のSMS配信として、催告文書に未反応の人を対象にメッセージを送ったのです。配信直後10日間の税金収納額を前年同時期と比較したところ、約31%増加していました。電話や文書での催告も随時行っていたためすべてSMSの効果であるとは言い切れませんが、大きな実績をあげることができました。
また税金未納者への督促状発送件数も、2024年4〜9月は対前年比で2,000件ほど減っています。督促状が減ったということは、納税期限内に納付した人が増えたということです。詳細な数字は分析中ですが、郵送での督促状発送数が減ったことで、ハガキの郵便費用や制作費用が削減できました。督促状を減らすことは、二つの面での費用削減に貢献していると考えています。
今後の展望:安価で使いやすいツール、他部門からも利用希望の声が
―製品を活用して期待することなど、今後の展開についてお聞かせください。
SMS配信サービスの利用は木更津市役所で初めての試みでしたが、今では収税対策室以外でも利用したいという声が上がっています。Cuenote SMSは初期費用がかからず、新規のハードウェアなども不要で手軽に導入できたので、他部門にも積極的に紹介していきたいです。 自治体からの通知は、文書での送付が法律で決まっているものもあり、すべてをデジタルに置き換えることはできません。ただ郵便料金の上昇などの問題もあるので、他の自治体での活用方法も参考にしながら、使える場面ではどんどん活用することで業務全体の効率化を図っていきたいです。
本サイトの掲載情報については、企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。
提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。