

デジ田交付金(現、新地創交付金)を活用し、給付金事務の効率化と早期支給を実現した佐賀県武雄市。コロナ禍以降増加している給付金対応は、自治体にとって大きな人的リソースを伴う事務の一つとなっています。このような中、武雄市では「Graffer スマート申請」および「Graffer 手続きガイド」を活用することで、スーパーファストパスに対応し、給付金の迅速な支給と職員の負荷軽減に取り組んでいます。
ファストパスとは
自治体が給付金の対象者に送付する「支給要件確認書」をもとに、オンライン申請で給付申請を行える仕組みです。従来の書面による申請と比較して手続きが簡略化され、より早期の支給が可能となります。
スーパーファストパスとは
「支給要件確認書」の到着を待たずに、自身で給付金の対象者であるかどうかをオンラインで確認し、そのままオンラインで申請まで完了できる仕組みです。ファストパスと比較して、さらに迅速な給付が可能となります。
※「デジタル田園都市国家構想交付金」を「デジ田交付金」、新制度である「新しい地方経済・生活環境創生交付金」を「新地創交付金」と記載します。
スーパーファストパス導入先進自治体として内閣府から認定
——スーパーファストパスに対応したシステムの仕組みを教えてください。
古川:「Graffer スマート申請」と「Graffer 手続きガイド」を組み合わせて活用することによって、スーパーファストパスへの対応を実現しました。
早期支給を希望する市民は、まず「Graffer 手続きガイド」を使って、自身が支給対象かどうかを判定します。対象の場合、そのまま「Graffer スマート申請」でオンライン申請を行います。

一気通貫したシステムで、給付の判定から申請までをスムーズに行うことができる。
——どのような流れでスーパーファストパスへの対応を決めたのでしょうか。
古川:もともと武雄市では、令和5年にデジ田交付金を活用する形で、グラファーのシステムを全庁で導入していました。このシステムを組み合わせることによって、スーパーファストパスへの対応が実現できるのではないかと考えたのがきっかけです。そこで給付対象かどうかを判定するサービスを追加導入する形でスーパーファストパスに対応しました。デジ田交付金の活用については、南九州市の事例を参考にしました。

企画部 デジタル政策課 課長 古川 慎治氏
——今回の取り組みは、内閣府からの認定にもつながっていますね。
古川:スーパーファストパスの導入先進自治体として内閣府から認定を受けました。新藤経済再生担当大臣(当時)と自見内閣府特命担当(地方創生)大臣(当時)から認定証と盾を授与されたことは、大変光栄なことです。より早期に給付金の支給を受けたいと考える市民に向けて、利便性の高い仕組みを提供できたことが評価につながったと考えています。
参考:内閣府「デジタルによる先進的給付事務(スーパーファストパス)大臣認定式」
最短3日での支給を実現
——スーパーファストパスへの対応によって、どのような効果がありましたか。
古賀:最短2週間だった、給付金の受け付け開始から支給までの期間を、最短3日にまで短縮することができました。これまでは市民から「一刻も早く給付金を給付してほしい」という問い合わせが寄せられることもありましたが、スーパーファストパスに対応したことによって、このような要望に柔軟に対応できるようになりました。

受付開始から支給までの大幅な期間短縮につながっている。
——市民サービスの向上につながっていますね。
古賀:給付金事務にかかる職員の負担は大きく、過去には振り込みまでの期間が想定よりも遅れたケースもありました。しかし、今回の取り組みで給付金を早期に受け取れる環境を整えたことで、市民サービスを向上させることができたと考えています。
——市民からはどのような反響がありましたか。
古賀:市民からは「助かった」「分かりやすかった」などポジティブな声が寄せられています。給付金の対象判定からオンライン申請までの一連の流れがスムーズにつながるシステムを構築できたことが、満足度につながっているのではないかと思います。従来型の書面での手続きに比べて手間が削減されている点も評価につながっています。

設立 | 2017年7月18日 |
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資本金 | 1,544,977,927円(資本準備金含む) |
代表者名 | 石井 大地 |
本社所在地 | 〒151-0051 |
事業内容 | グラファーは、「プロダクトの力で 行動を変え 社会を変える」をミッションに掲げ、社会が直面する課題の最前線で、企業・行政機関における業務のデジタル変革を手掛けるスタートアップ企業です。 |
URL | https://graffer.jp/ |
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