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連載コラム「住民からの感謝状」
図書館の石田さんへ (「子ども司書」の保護者)

《「住民からの感謝状」13通目》子どもを「大切にしてくれた」と感じ、大変ありがたく思いました

《「住民からの感謝状」13通目》子どもを「大切にしてくれた」と感じ、大変ありがたく思いました

※下記は自治体通信 Vol.61(2024年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自治体の職員は日々、住民生活の維持・向上を図るべく、業務に取り組んでいる。そうした日常でもらう住民からの「感謝の言葉」は、職員にとって励みとなり、ときには、業務の本質に改めて気づかせてくれるヒントにもなる。とはいえ、実際に住民から感謝の言葉をもらえる機会はそう多くはないに違いない。そこで本連載では、住民から感謝の言葉を受けた自治体職員をクローズアップ。エピソードを通じて、職員たちの誇るべき仕事ぶりを紹介する。

感謝の言葉を受けて
子どもたちの意欲と興味には、できる限り応えたいと考えています
インタビュー
石田 瑞希
芦屋市
企画部 国際文化推進室 図書館
石田 瑞希いしだ みずき

―感謝の言葉を伝えられた経緯を教えてください。

 私は、小中学生が司書の仕事を学び、地域で読書の楽しさを伝える「子ども司書活動」のサポートを行っています。活動が行われる夏休みを前に、参加希望を尋ねるメールを対象者に送ったのですが、ある生徒の親御さんから、すべての日程に参加できない旨の返信がありました。その生徒は前年の「司書養成講座」を楽しそうに受講していたので疑問に思ったところ、返信には「息子は大変楽しみにしていたが、中学で部活が忙しくなり、どうしても参加が難しくなった」と理由が書かれていました。そこで私は、夏休み明けも含め可能な限り日程を調整したい考えを伝えたところ、「こちらの状況を把握しようとしてくれて、とてもうれしいです」と感謝の言葉をいただいたのです。本人も「めっちゃありがたい」と喜んでいたそうです。

―どのような想いから日程の調整を提案したのですか。

 自ら進んで活動に参加しようとする子どもたちの意思に最大限、応えたいという想いです。私はつねに、「相手を楽しませてハッピーにすること」を心がけて仕事をしています。子ども司書活動では、こちらから一方的に指導するのではなく、一人ひとりの発想やチャレンジを大切にすることを意識してきました。たとえば、幼稚園での読み聞かせの際は、「自分ならばどんな本を読んでくれたらうれしいか」、推薦図書を紹介するときは、「自分の言葉でどう伝えるか」と、なんでも主体的に考えてもらうことを大切にしてきました。誰かにやらされるより、自分で考えて行動したほうが楽しいですからね。その生徒に日程調整を提案したのも、彼が自ら希望し、楽しみにしていた活動になんとか参加させてあげたいという純粋な想いからでした。

―感謝の言葉を受けて、どのようなことを感じましたか。

 業務時間や職務の範囲内で対応できることは限られますが、それでも、子どもたち一人ひとりに向き合おうとする姿勢や想いは自ずと伝わるものなのだと実感しました。今後もこうした姿勢で子どもたちと向き合うことで、活動に参加する子どもたちの意欲や興味に応えていきたいです。そこから、まちの図書館を支えてくれるような市民が一人でも多く生まれてくるのならとてもうれしいですね。


『自治体通信』では、自治体職員のみなさんが住民に感謝されたエピソードを募集しています。
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jt_editorialdept@ishin1853.co.jp 『自治体通信』編集部

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