民間企業の取り組み
住民対応業務のBPO
マイナンバーカードの業務課題は、人とデジタルのBPOで乗り切れ
株式会社NTTネクシア
ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第一公共ソリューション担当 マネージャー 川原 健太
ビジネスソリューション部 公共ビジネス部門 第二公共ソリューション担当 マネージャー 原田 香菜子
※下記は自治体通信 Vol.47(2023年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「令和5年3月までに全国民へ配布」という国の目標のもと、マイナンバーカード事業が急ピッチで進められている。そうしたなか、自治体に対してBPO支援を提供しているNTTネクシアの川原氏は、「マイナンバーカード事業が進む一方で、その普及促進が自治体職員の業務負担につながっている」と話す。その詳細と解決策を、同社の原田氏を交えて聞いた。
特典や機能拡充のたびに、住民からの問い合わせが急増
―マイナンバーカードをめぐる自治体の課題はなんでしょう。
川原 「マイナポイント付与」「健康保険証との一体化」といったマイナンバーカードの特典や機能拡充が国から告知されるたびに、住民からの問い合わせや交付予約が急増し、それに対応する職員の負担が増加することです。そのため、対応する時間帯の延長や曜日の拡大を行う自治体もあり、職員の労働時間延長につながっているのです。今後、Android端末への搭載や運転免許証との一体化なども予定されており、このような状況は当面続くと考えられます。
原田 また、マイナンバーカードの交付予約をExcelなどで管理している自治体も多く、予約が急増すると、誤って予約が重複してしまうケースも少なくないと聞きます。結果、住民サービスの低下にもつながってしまうのです。
―どのように対応すればいいでしょう。
川原 一時的に急増する問い合わせや交付予約の「波」には、業務のBPOで対応することをおすすめします。たとえば当社の場合、コールセンター運営とシステムを一体で提供することで職員の負担を軽減し、多様化する住民のニーズにも対応しています。
コールセンターの特徴としては、大規模シェアードセンターを提供しています。コールセンターを複数の自治体でシェアすることにより、各自治体での住民対応によるノウハウが蓄積され、業務の品質向上につながります。
また、同センターでノウハウを有する社員が対応を行うため、サービス開始が迅速にでき、業務を一手に引き受けるため、緊急時の人員調整にもフレキシブルに対応できます。
LGWAN接続対応のため、既存の端末で利用できる
―システムではどのような支援を行っているのですか。
原田 24時間365日で、マイナンバーカードの交付予約受付に対応しています。また、同システムはLGWAN接続に対応しているため、自治体は既存端末でシステムを利用でき、新たな端末やネットワークを用意する必要がないのです。
―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。
原田 引き続き、「人」と「デジタル」のワンストップ支援によって、マイナンバーカードをめぐる自治体の業務効率化および住民サービス向上に寄与していきたいですね。NTT東日本グループがもつ実績と信頼を活かしつつ、さらなる品質の向上に努めていきます。
川原 近年はマイナポイントに関する問い合わせが増えており、このような新たに発生する問い合わせにも臨機応変に対応できる点も評価されています。今後は、新たな機能拡張による問い合わせなども増えてくると考えられます。そうしたさまざまな情報を蓄積・活用することで、マイナンバーカードのさらなる普及に貢献していきたいと考えています。マイナンバーカード業務でお悩みや困りごとのある自治体のみなさんは、ぜひ気軽にご相談いただきたいです。
川原 健太 (かわはら けんた) プロフィール
平成24年、株式会社NTTネクシアに入社後、金融、アライアンス、メーカー、サービスなどの企業への営業を経て、現在の公共営業を担っている。
原田 香菜子 (はらだ かなこ) プロフィール
平成17年、株式会社NTTネクシアに入社後、オペレーター職からコールセンターのマネージャー職を経験し、令和2年から現職にて、公共営業業務を担っている。
株式会社NTTネクシア
この記事で支援企業が提供している
ソリューションの資料をダウンロードする