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東京都世田谷区の取り組み
先進事例2023.10.06
「SMS」を活用した情報配信

「SMS」による滞納者への催告は、収納率を高める効果的な一手になる

[提供] 株式会社アクリート
「SMS」による滞納者への催告は、収納率を高める効果的な一手になる
この記事の配信元
株式会社アクリート
株式会社アクリート

※下記は自治体通信 Vol.53(2023年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自治体では、大切な情報を住民へ個別に伝える手段として、郵便や電話を活用するケースは多い。しかし、職員からは「郵便だと開封されず、電話だと出てもらえないことは多くある」といった声が聞かれる。そんななか、世田谷区(東京都)では、税滞納者への催告を携帯電話のショートメッセージサービス(以下、SMS)を使って行っている。滞納者への催告手段としてSMSを活用するに至った経緯とその効果について、同区担当者に聞いた。

[世田谷区] ■人口:91万8,246人(令和5年9月1日現在) ■世帯数:49万5,900世帯(令和5年9月1日現在) ■予算規模:5,486億2,400万円(令和5年度当初) ■面積:58.05km² ■概要:東京都区部の南西部に位置する。人口と世帯数は23区内でもっとも多い。成城エリアを代表とする「閑静な住宅地」が広がる一方、二子玉川、三軒茶屋、下北沢といった商業地は、若者をはじめ多くの人で賑わいを見せる。
インタビュー
末竹 秀隆
世田谷区
財務部 納税課長
末竹 秀隆すえたけ ひでたか
インタビュー
佐伯 真以子
世田谷区
財務部 納税課 納税相談係 主任
佐伯 真以子さえき まいこ

本人の携帯電話への配信で、まずは気づいてもらえる

―滞納者への催告をSMSで行うに至った経緯を教えてください。

末竹 当区では「世田谷区債権管理重点プラン」に基づき、収入未済額を縮減する取り組みを進めています。そのなかでも当課では、住民税や軽自動車税の「現年度徴収強化」を掲げ、滞納間もない層に対するさまざまな催告手法を導入しています。

佐伯 滞納者への催告はこれまで、文書の郵送や架電で行っていました。一定の効果はありますが、郵送の場合、文書が届いたことに気づいてもらえず、何度送っても開封されないことがあります。架電だと、出てもらえないことも少なくありません。そこで、私たちが伝えたい情報を確実に届ける方法がほかにないか検討したところ、SMSを活用して催告をしている自治体があると聞き、そのメリットを調べることにしました。

―調査の結果はいかがでしたか。

佐伯 SMSなら、届けた情報をすぐに見てもらえる可能性が高いと感じました。というのも、携帯電話はいつも持ち歩いていることが多いので、本人の携帯電話にメッセージが届けば、郵送と違ってまずは「なんのメッセージだろう」と気づいてもらえるはずです。また、メッセージは電話と違い、その人の都合でいつでも確認できるため高い開封率が期待できます。

末竹 効果的なツールだと判断し、令和4年度から「文書の郵送」「架電」と併用して活用しています。

収納率向上の取り組みを加速

―どのように活用していますか。

佐伯 文書郵送のタイミングで「住民税に関する文書を送ったので、開封してください」といった内容のメッセージを送信しています。確定申告の情報を基に抽出した滞納者の携帯電話へ、私たちが作成したメッセージをシステムから一斉送信しています。令和4年度は約6,000件送信しました。各催告手法の収納率を分析するなかで、SMSを活用した催告はほかのアプローチ方法より反応が良く、今後も利用拡大を検討しています。

末竹 催告に関する情報は機微な内容のため、個人情報保護の観点からLGWAN網を活用できるシステムを選びましたが、令和4年度に導入したシステムは今後、事業者の都合でLGWAN網が使えなくなるとのことでした。そこで令和5年度からは、LGWAN網に対応したアクリート社のシステムを使っています。同社のシステムはサポートが充実し、前システムに比べコストも抑えられるため、より多くの未納者に情報を届けられると期待しています。今後もSMSを効果的に活用し、収納率向上の取り組みを加速させます。

支援企業の視点
情報の安全性が担保できる手法なら、機微な情報の配信にも活用できる
インタビュー
菊池 久喜
株式会社アクリート
国内事業部 営業2課 主任
菊池 久喜きくち ひさよし
平成3年、東京都生まれ。明治大学商学部卒業。企業向けコスト削減に関する営業職を経て、令和3年に株式会社アクリートへ入社。おもに国内企業、自治体に対して自社サービスの提案、アフターフォロー業務を担当している。

―住民への情報配信にSMSを使う自治体は増えていますか。

 とても増えています。特にコロナ禍以降、大小さまざまな規模の自治体から問い合わせが当社に寄せられており、すでに100以上のアカウントを発行しています。世田谷区のような「滞納催告」以外にも、「新型コロナ陽性者への連絡」「特定健診の通知」「災害発生時のアナウンスや緊急連絡」など、さまざまなシーンで活用されています。SMSの特性を活かした「情報伝達の確実性」を期待して利用が広がっているようですが、サービス選定の際に重視すべき大切な視点があります。

―どのようなことでしょう。

 自治体が配信する情報のなかには、機微な内容が含まれることもあるため、「情報セキュリティが担保されているかどうか」が非常に重要です。その点、当社のSMS配信サービス『SMSコネクト』は、高度なセキュリティを維持したLGWAN網を活用して配信できます。また、会社としても情報管理体制を徹底しており、「プライバシーマーク」の取得に加えて、情報管理システムの国際規格であるISMSでは、「ISO27001」と「ISO27017」の認証を取得しています。さらに、国内通信キャリアの回線と直接接続した形で送信を行うため、「なりすまし」を防止できる体制も構築できています。

―自治体への今後の支援方針を聞かせてください。

 SMS配信サービスに特化して蓄積してきた知見を活かし、法令を遵守した適正な配信なども含めてトータルに支援します。ぜひお問い合わせください。

株式会社アクリート
株式会社アクリート
設立

平成26年5月

資本金

3億7,097万3,000円(令和5年6月現在)

売上高

61億9,000万円(令和4年12月期)

従業員数

66人(令和5年9月現在)

事業内容

メッセージングサービス事業

URL

https://www.accrete-inc.com/

お問い合わせ先
050-5369-3778(平日 10:00〜18:00)
contact@accrete-inc.com
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