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神奈川県平塚市の取り組み
先進事例2024.09.09
広報活動における漫画の活用

親しみやすい漫画を広報に活用し、「公営競技ファン」の開拓に手応え

[提供] 株式会社フーモア
親しみやすい漫画を広報に活用し、「公営競技ファン」の開拓に手応え
この記事の配信元
株式会社フーモア
株式会社フーモア

※下記は自治体通信 Vol.60(2024年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自治体では、SNSなどの新たなデジタルツールを活用して、より効果的な広報活動に向けた取り組みを進めている。しかし、「情報を期待通りに伝えられない」「なかなか読んでもらえない」といった悩みを持つ自治体は、依然として多いようだ。そうした状況のなか、平塚市(神奈川県)では、公営競技として主催する競輪事業の広報活動に漫画を取り入れ、成果を実感しているという。なぜ漫画を活用しているのか。導入効果とあわせて、同市担当者の丸山氏に話を聞いた。

[平塚市] ■人口:25万8,398人(令和6年8月1日現在) ■世帯数:11万8,101世帯(令和6年8月1日現在) ■予算規模:2,241億2,270万円(令和6年度当初) ■面積:67.82km² ■概要:神奈川県のほぼ中央、相模平野の南部に位置し、西方には富士・箱根連山を遠望できる四季温和な気候に恵まれている。市内には化学工業、金属製品製造業、輸送用機械器具製造業などの工場が立地。特産品のバラは全国屈指の生産高を誇る。毎年7月上旬に開催される「湘南ひらつか七夕まつり」が全国的に有名。平塚競輪場は昭和25年に完成した。
インタビュー
丸山 優
平塚市
公営事業部 事業課 主任
丸山 優まるやま ゆう

漫画に期待できる「つい読んでしまう」効果

―競輪事業の広報活動に漫画を活用した経緯を教えてください。

 現状、競輪事業の広報活動は、タレントを起用した開催ポスター制作やYouTubeでのPV配信以外に、公式X(旧Twitter)でのキャンペーンなどを行っています。ただ、競輪では若年層のファン開拓が課題となっており、これまでにない取り組みにも力を入れ始めています。その一環として、若年層と女性の利用者が多いInstagramでの発信に注力しようと考えました。今年8月開催のビッグレース「第67回オールスター競輪」に向けてInstagramのフォロワー数増加を目的に企画コンペを実施したところ、SNSの運用も含めた包括的なプロモーションの提案があったフーモア社の企画が目を引いたのです。

―どのようなところに目が引かれましたか。

 漫画を活用しているという点です。利用者の注目を引くには漫画という選択肢もあり得ると思いました。なぜなら、漫画は性別や年代を問わず多くの人に馴染み深く、親しみやすいコンテンツといえ、競輪に関心の薄い人でも「つい読んでしまう」という効果が期待できるからです。まずは目にしてもらうことが重要であり、その意味で、漫画は最適な手段と考えました。

―具体的にどのように漫画による広報を行ったのでしょうか。

 今年3月に、Instagramで全9話の連載漫画を連日投稿しました。内容は、好きな対象を熱心に応援する「推し活」という若年層の動きをモチーフに、若い女性が友人の誘いで競輪選手の「推し活」に熱中するというストーリーです。こうした現代風のストーリーなら、女性ファンにも支持されると思いました。

フォロワー数が倍増して、「熱烈な女性ファン」も獲得

―導入効果はいかがですか。

 明るくテンポの良いストーリー展開に引き込まれて、「推し活」をする登場人物への共感も強まった影響だと思いますが、地元選手への熱烈なコメントが寄せられるようになりました。これまでアプローチできなかった層に競輪の魅力を伝えられたと考えています。漫画の投稿と地元選手を紹介する動画の投稿を組み合わせた一連の施策の結果、Instagramのフォロワー数は約5,800(6月時点)と当初の倍以上に増やすことができました。

 初めての取り組みながら想定以上の成果が出たため、今後もフォロワー数のさらなる拡大に向け、漫画を使った広報を展開したいと思います。漫画を通じて、競輪をもっと身近な存在に感じてもらいたいですし、「老若男女、誰でも楽しめるスポーツ」へとイメージアップも図れると考えています。

支援企業の視点
漫画を組み合わせた広報なら、多くの住民に興味を持ってもらえる
インタビュー
牛嶋 悠稀
株式会社フーモア
漫画事業部営業1課 課長
牛嶋 悠稀うしじま ゆうき
平成8年、神奈川県生まれ。杏林大学を卒業後、四季株式会社(劇団四季)に入社。主に劇場での公演管理を担当。令和3年より現職。単なる広告としてではなく、エンターテインメントの可能性を持つコンテンツとして、漫画を活用した企業支援、自治体支援を行う。

―自治体の広報活動にはどのような課題がありますか。

 広報誌やホームページなど従来型の情報提供では、情報をうまく伝えられないという悩みを抱える自治体が多いですね。文章や写真を中心とした広報では手に取ってもらいにくく、情報の周知に限界があるといえるのです。そこで、当社では漫画を使った広報を提案しています。

―なぜ漫画を使った広報が有効なのでしょう。

 娯楽に近く、視覚に訴える漫画だと、「まず見てみよう」と読み手に思ってもらいやすいからです。加えて、漫画は難しいテーマでも、セリフやイラストを使って解説することで、わかりやすく伝えられます。いま、若者層を含めた多くの人に向けてSNSを活用した広報を行うケースが増えていますが、そこに漫画を組み合わせれば、非常に効果が高まると考えました。実際、漫画はSNSでのエンゲージメント率*が高いという特徴があります。たとえば当社が、ある自治体で行った「観光プロモーション」では、漫画を使ったXでの投稿は、文章と写真だけのときに比べ、10倍以上のエンゲージメントがありました。

―自治体への今後の支援方針を聞かせてください。

 伝え方がパターン化しがちな広報でも、漫画をうまく組み合わせて見せ方を工夫すれば多くの人に興味を持ってもらえます。平塚市の事例は競輪事業でしたが、当社ではそれ以外にも、「移住促進」「防災啓発」など漫画を使った自治体広報の豊富な実績があります。ぜひお問い合わせください。

*エンゲージメント率 : 「いいね」などSNSにおけるユーザーの反応の度合い

株式会社フーモア
株式会社フーモア
設立

平成23年11月

資本金

1億円(令和5年10月31日現在)

売上高

16億8,384万円(令和5年10月期、連結)

従業員数

131人(令和5年10月31日現在)

事業内容

イラスト制作事業、漫画制作事業、webtoon制作事業、IPマネジメント事業

URL

https://manga-whomor.com/

お問い合わせ先
03-6228-4315(平日 10:00〜18:00)
sales@whomor.com
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