 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">茨城県日立市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>災害拠点機能を担う庁舎の地震対策【自治体（日立市）の取組事例】</h3>


					  <div class="profile-name">
		  日立市 総務部 新庁舎建設課長 佐川 勝宣		  			  		      </div>




					<div class="profile-name">日立市 総務部 新庁舎建設課 係長 滝 博史</div>










</div>

<section id="lead">
<p>全国で多発する地震被害。その際、市民の安全を守る防災拠点として機能すべき自治体庁舎が、被災によって機能停止してしまうケースが、過去の大地震ではあった。その教訓を活かし、新庁舎建設にあたり最高レベルの地震対策を施す自治体が増えている。日立市(茨城県)もそのひとつだ。担当者に地震対策の考え方を聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.9（2017年7月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">茨城県日立市データ</p>
      <span>人口： 18万1,513人（平成29年5月1日現在）</span>
        <span>世帯数： 7万8,794世帯（平成29年5月1日現在）</span>
        <span>予算規模： 1,212億2,601万円（平成29年度当初）</span>
        <span>面積： 225.74km²</span>
        <span>概要： 鉱工業を中心に発展してきた「ものづくりのまち」。東に太平洋を望み、西に阿武隈山系の山々を抱える。ユネスコ無形文化遺産である「日立風流物」や日本のさくら名所100選に選ばれている「かみね公園・平和通り」、ウミウの国内唯一の捕獲供給地である「伊師浜国民休養地」などの観光資源にも恵まれている。かつて徳川光圀が「日の立ちのぼるところ領内一」と賞賛したことが、名称の由来との説も。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">


        <h4>震災で免震構造の効果を実感</h4>

              <p class="content-q">―現在進めている新市庁舎建設の背景を教えてください。</p>



        <p>佐川：施設の老朽化から、庁舎の建て替えは以前からの課題でした。そこに6年前、東日本大震災が発生。これが新庁舎建設に向けた大きな契機になりました。日立市は震度6強の揺れに見舞われ、庁舎も大きな被害を受けました。建屋こそ無事でしたが、室内は什器が倒壊し、書類が散乱。機能を維持することはできませんでした。<br>
<br>
滝：市民課や納税課といった窓口部門は、震災から6年を経た現在もプレハブの臨時庁舎で対応しています。その後も大きな余震が続くなかで、災害に強い新庁舎建設の機運が高まっていきました。</p>




              <p class="content-q">―新庁舎にはどういった理念が込められているのでしょう。</p>



        <p>佐川：新庁舎整備の基本計画には「高水準の耐震性を確保する」という考え方が示されました。これを受け、各種の耐震・制震構造を比較検討した結果、免震構造の採用方針が早い段階で決まりました。</p>




              <p class="content-q">―それはなぜでしょう。</p>



        <p>佐川：震災での苦い経験からです。本来、被災した市民を支援する「防災拠点」として機能しなければならなかった庁舎が震災時に機能せず、近隣の消防本部に防災拠点を移設せざるを得なかったのです。消防本部は免震構造を採用していたため、机上の本ひとつ倒れていない。あまりの状況の違いに驚きました。はからずも免震構造の効果を実感したのです。<br>
<br>
滝：多少のコストアップに値する十分なメリットがあるとの結論にいたりました。</p>



          <h4>新庁舎は震災復興の総仕上げ</h4>

              <p class="content-q">―免震構造の採用に対し、周囲の反応はいかがでしたか。</p>



        <p>佐川：市民懇話会や議会を通じて、市民や議員への説明をていねいに繰り返し、理解の醸成に努めました。市民や議員のなかにはものづくりに携わる人も多く、総じて技術に対する造詣が深いです。そのため、免震構造の採用に対する反対意見はありませんでした。<br>
<br>
　市民への説明と同時に、市としても財政負担を軽減する努力も重ねてきました。早くから基金を積み立てたほか、震災復興特別交付税や被災施設復旧関連事業債・合併特例債を活用することで、6年間で総額130億円の事業費に市税を一切投入しない財政スキームを構築。こうした市の取り組みも、免震構造採用への市民の理解醸成の一助になったと認識しています。</p>




              <p class="content-q">―これから防災行政をどのように強化していきたいですか。</p>

        <div class="right thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070107.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070107.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


        <p>佐川：新庁舎には災害対策本部室が常設され、気象や津波監視といった情報を一括管理できます。災害時の安全な防災センターとして、市の防災機能強化に大きな役割を期待しています。日立市にとっては、新庁舎は震災復興の総仕上げという位置づけです。市が進める「ひたち創生戦略プラン」のシンボルとして、市民に受け入れられるよう望んでいます。</p>










</section>












</section>

災害拠点機能を担う庁舎の地震対策【自治体（日立市）の取組事例】

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">掛川市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【掛川市】大規模震災に備えたIoT活用策（感震ブレーカー導入事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  危機管理部 危機管理課　主幹兼危機政策係長 水野 正幸		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>南海トラフ巨大地震に備え、積極的に対策を行っている掛川市(静岡県)。今年は新たな取り組みとして、掛川城などの文化財に、IoT技術を取り入れた感震ブレーカー(※)を設置するプロジェクトの実施を始めた。同市危機管理部の水野氏に、その狙いや期待できる効果などを聞いた。<br>
※ 感震ブレーカー : 地震発生時に揺れを感知し、ブレーカーを自動で落として電気の供給を遮断する器具。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.14（2018年8月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">掛川市データ</p>
      <span>人口： 11万7,741人(平成30年6月30日現在)</span>
        <span>世帯数： 4万4,568世帯(平成30年6月30日現在)</span>
        <span>予算規模： 773億9,706万円(平成30年度当初)</span>
        <span>面積： 265.63km²</span>
        <span>概要： 静岡県の西部と中部が接する場所に位置し、北は南アルプス最南端、南は遠州灘まで、雄大な自然が広がり、年間を通じてアウトドアスポーツやレジャーが楽しめる。戦国時代には掛川城、高天神城、横須賀城の3つの城が建てられ、城を中心に形成された城下町は500年あまりにおよぶ歴史をもつ。江戸と京都を結んだ東海道に沿って、掛川・日坂の2つの宿場町が栄えたほか、相良と信州を結ぶ「塩の道」の拠点でもあった。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">








        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071934.jpg" alt="">
      </div>


              <p class="content-q">―掛川市ではどのような地震対策を行っているのですか。</p>



        <p>　静岡県が平成25年に公表した「第4次地震被害想定」をもとに、「掛川市地震・津波対策アクションプログラム2014」を策定。地震、津波から命を守るための対策を進めています。<br>
<br>
　津波対策では、海岸の防災林を強化する事業や、津波避難施設の建設を実施しました。地震に対しては、木造住宅の耐震化や家具の固定などに補助を行っています。<br>
<br>
　最近ではとりわけ、感震ブレーカーの認知度向上や設置に本腰を入れ始めています。</p>




              <p class="content-q">―感震ブレーカーの導入に力を入れる理由はなんでしょう。</p>



        <p>　大地震にともなう停電が復旧し、通電が再開される際に発生する「通電火災」を未然に防ぐためです。地震から命を守るためには、建物の倒壊だけでなく、火災への対策も考えなくてはいけません。<br>
<br>
　そこで掛川市は、平成29年度から感震ブレーカーの設置に対する補助を開始しました。さらに今年6月には、国の重要文化財でもある掛川城御殿や大日本報徳社大講堂といった木材を多く使用した文化財、市役所など市内の24ヵ所の建物を対象に、IoT技術を取り入れた感震ブレーカーを設置する「地域防災システム実証プロジェクト」をスタートさせました。</p>



          <h4>地震観測網を拡充し防災力を強化</h4>

              <p class="content-q">―詳細を教えてください。</p>



        <p>　震度3以上の揺れを感知すると揺れの各種データを取得できる、高機能感震ブレーカーを設置。通電火災を防ぎつつ、地震データの防災への活用をめざす取り組みです。ブレーカーは壁にしっかりと固定されるものなので、地震を測定するシステムと親和性が高いのです。<br>
<br>
　高機能感震ブレーカーは、地震発生時にスマートフォンなどへ自動でデータを発信してくれます。また、建物の傾きといったデータを蓄積・解析すれば、建物の劣化状況も診断できる。さらに、高密度な地震観測網を構築できるので、山間部から沿岸部まで、多様なデータを収集し、それぞれの地区にあった対策を打つことも可能になりますね。</p>


        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071927.jpg" alt="">
      </div>


              <p class="content-q">―実施後の反響はどうですか。</p>



        <p>　市の広報誌でプロジェクトを紹介したところ、感震ブレーカーにかんする市民からの問い合わせが増えました。今後は住宅メーカーや電気工事関係者にも働きかけながら、感震ブレーカーの認知度向上を図っていきたいですね。</p>





















</section>












</section>

【掛川市】大規模震災に備えたIoT活用策（感震ブレーカー導入事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">大阪府泉佐野市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【泉佐野市】ふるさと納税の成功のカギとは？（ふるさと納税促進の事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  市長公室 政策推進課 成長戦略室 木ノ元 誠		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>近年、一般納税者へも認知が広まってきた「ふるさと納税」を貴重な財源として位置づけ、寄附獲得に向けて多くの自治体が知恵をしぼっている。そうしたなか、納税者への訴求に成功し、全国トップクラスの寄附額を獲得しているのが泉佐野市(大阪府)だ。同市でふるさと納税を担当する政策推進課の木ノ元氏に、取り組み内容などを聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.13（2018年6月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">大阪府泉佐野市データ</p>
      <span>人口： 10万716人(平成30年4月30日現在)</span>
        <span>世帯数： 4万6,512世帯(平成30年4月30日現在)</span>
        <span>予算規模： 950億9,143万5,000円(平成30年 度当初)</span>
        <span>面積： 56.51km²</span>
        <span>概要： 大阪市と和歌山市のほぼ中間に位置し、背後に一部が金剛生駒紀泉国定公園に指定された和泉山脈を擁し、美しい山河、緑あふれる恵まれた自然環境にある。瀬戸内式気候に属するため気候は温暖で、比較的少ない降水量となっている。市名の由来は、中世以来の村名「佐野」に旧国名和泉を冠したもので、伝承では「狭い原野」であることから「狭野」というようになり、それが転じて「佐野」とよばれるようになったといわれている。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">








        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071622.jpg" alt="">
      </div>


              <p class="content-q">―平成29年度のふるさと納税寄附額が全国トップクラスだったと聞きます。</p>



        <p>　そのようですね。市が算定した速報値では、対前年度と比較して3.7倍の伸びを記録しました。ふるさと納税額全体の伸びは1.3倍程度と聞いていますので、それと比較しても当市の伸び率はかなり大きかったと実感しています。</p>




              <p class="content-q">―どのような取り組みをしてきたのですか。</p>



        <p>　ふたつのことに力を入れてきました。ひとつは、登録するポータルサイトの数を増やし、納税者を集める窓口を広げたこと。もうひとつは、返礼品のラインアップを充実させたことです。当市には多くの産業が育っており、生産量日本一を争う泉州タオルのほか、水ナスや泉州たまねぎといった全国的にも有名な農産物があります。そうした地場産品を中心に週にひとつ、返礼品のラインアップにくわえる地道な取り組みを1年半以上にわたって続けてきました。その結果、返礼品のラインアップは現在、1000品程度に広がっています。</p>




              <p class="content-q">―ポータルサイトの取り組みも聞かせてください。</p>



        <p>　これまで登録サイト数を増やしてきた結果、現在は9つのサイトを利用して寄附を募っています。そのなかのひとつで、平成28年12月から運用を開始したふるさと納税の集客サービスは、寄附額の増加に貢献してくれました。平成29年度の同サイト経由の寄附額実績は、対前年度比で24倍に増えました。<br>
<br>
　伸び率以外にも、貢献を感じていることがあります。当市では、ふるさと納税の特設サイトを設けており、寄附額に応じてポイントを付与しています。ポイントは返礼品に交換したり、積み立てて交換する時期を自由に選ぶこともできる仕組みも取り入れています。この特設サイトとの連携を提案し、Webマーケティング技術を駆使して誘客に貢献してくれたのが、この集客サービスでした。</p>



          <h4>ふるさと納税の寄附を起業家支援策にも活用</h4>

              <p class="content-q">―そのほかに実感している効果はありますか。</p>

        <div class="right thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071616.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071616.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


        <p>　新しい利用者層の開拓です。各自治体がふるさと納税に力を入れるなか、市場自体の広がりは課題だとかねてより感じていました。これに対し、導入した集客サービスでは、新しい寄附層を開拓しています。とくに、企業に勤務する従業員へのアプローチには大いに期待しています。この集客サービスのなかには、企業のオフィスで利用する専用サービスが含まれています。これは提携した各社の総務部門が、企業単位でふるさと納税の利用を自社の従業員に呼びかけてくれる仕組みです。<br>
<br>
<br>
　企業従業員の開拓には、もうひとつ期待している効果があります。この4月から当市では、総務省の方針に沿うカタチでふるさと納税のさらなる活用をめざし、起業家支援を実施しています。市の課題解決に資する起業提案を5部門で募集。その起業家支援を目的にふるさと納税の寄附を募る、という新しいクラウドファンディングの取り組みです。企業従業員への訴求力をウリにしたこの集客サービスであれば、このプロジェクトに賛同してくれる企業や企業従業員から寄附を募るだけではなく、新たな事業提携のようなコラボレーションも生まれるのではないかと期待しています。</p>



















</section>












</section>

【泉佐野市】ふるさと納税の成功のカギとは？（ふるさと納税促進の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">
<p><span class="nfm-label">滋賀県近江八幡市／鳥取県鳥取市／鹿児島県東串良町 の取り組み</span></p>
<div id="titleBox">
<h3>【近江八幡市、鳥取市、東串良町】ふるさと納税の促進（集客サービス導入事例）</h3>
<div class="profile-name">滋賀県近江八幡市 総合政策部 ふるさと納税推進室 川元 利哉<br /> 鳥取県鳥取市 総務部 総務調整局 市民税課 浜部 あずさ<br /> 鹿児島県 串良町 企画課 商工観光係係長 福岡 誠也</div>
</div>
<section id="lead">
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.12（2018年4月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section id="content">
<div class="interviewImg thumbnail"><a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526074457.jpg" class="cboxElement"> <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526074457.jpg" alt="" /> </a></div>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071246.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―導入した「ふるさと納税集客サービス」を、どのように知りましたか。</p>
<p>　昨年の夏、ネットニュースで知りました。企業に直接、アプローチできる仕組みが、「これはおもしろい」と庁内で話題に。飽和状態に近いポータルサイト上では、これ以上の利用者増加は見込めないと感じており、新たな角度からのサポーター獲得が必要だったからです。会社が窓口になってくれれば、手続きにともなう利用者の負担も軽く、また隣の席の仲間もやっていれば、安心感から利用が広がると期待しました。</p>
<p class="content-q">―期待する効果を教えてください。</p>
<p>　多くのビジネスパーソンに本場の「近江牛」にふれていただき、新しいビジネスのきっかけになればありがたいですね。熟練の職人がつくる地元名産の「八幡靴」などビジネスパーソン向けの返礼品も追加していく予定であり、関東圏を中心に市のPRにもつなげたいです。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071249.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―導入の経緯を教えてください。</p>
<p>　ふるさと納税には早くから取り組んできたので、比較的知名度は高まりましたが、制度が浸透しほかの自治体も力を入れるなかで、「新しい層にアプローチしたい」という想いはありました。そんなとき、ふるさと納税の集客サービスを知り、昨年12月から導入しました。</p>
<p class="content-q">―どんな導入効果を期待しますか。</p>
<p>　返礼品の中には、特産品のほか、「砂丘でパラグライダー」「梨狩り体験」など体験型のメニューも多く用意しています。このサービスによって寄附額が増加することはもちろんですが、企業に勤める県外の方々が鳥取に興味をもってくれるきっかけになればうれしいですね。観光などの交流人口の拡大、そしてゆくゆくは企業誘致や移住にもつながってほしいです。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526071251.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―ふるさと納税への取り組みを聞かせてください。</p>
<p>　平成28年度から本格的に力を入れてきました。東串良町が位置する大隅半島は日本一のうなぎの名産地ですから、地元産のうなぎを中心に、100種類以上の返礼品を用意し、おもにポータルサイトを通じて、ふるさと納税を呼びかけてきました。昨年12月からは、企業に直接ふるさと納税の参加を呼びかけられる点に魅力を感じ、「ふるさと納税集客サービス」を利用し始めました。</p>
<p class="content-q">―導入効果はいかがですか。</p>
<p>　導入初月の12月だけで、想像以上の反響があり、当初の想定を大きく上回る寄附が集まりました。サイトへの情報掲載では運営会社のサポートがあり、12 月の繁忙期でも負担なく行えました。サービスの参加企業数は今後1000社に達する計画だと聞きますから、さらなる効果を期待しています。</p>
</section>
</section>

【近江八幡市、鳥取市、東串良町】ふるさと納税の促進（集客サービス導入事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">東京都日野市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【日野市】インフラ整備をリース方式活用で効率化（街路灯のLED化の事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  まちづくり部長 宮田 守		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>限られた予算の中で、社会資本を充実させながら、顕在化する老朽化問題にも対応する―。いま、多くの自治体が頭を悩ませる難題である。そうした中、都市基盤インフラ整備に力を入れる日野市(東京都)では、リース方式を活用した大規模な街路灯のLED化を実施した。この事業を担当した、まちづくり部長の宮田氏に、その効果を聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.15（2018年10月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">東京都日野市データ</p>
      <span>人口： 18万5,352人(平成30年8月1現在)</span>
        <span>世帯数： 8万8,271世帯(平成30年8月1日現在)</span>
        <span>予算規模： 1,181億8,167万7,000円(平成30年度当初)</span>
        <span>面積： 27.55km²</span>
        <span>概要： 東京都のほぼ中心部に位置し、多摩川と浅川の清流に恵まれ、湧水を含む台地と緑豊かな丘陵をもつ。昔から甲州街道・川崎街道の2つの街道を有する交通の要衝であり、現在はJR中央線・京王線の2つの鉄道にくわえ、多摩都市モノレールも通る。多摩平など大規模団地を抱える首都圏のベッドタウン。「新選組のふるさと」としても知られる。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">








        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072229.jpg" alt="">
      </div>

          <h4>1万2,000灯以上の街路灯を一斉にLED化</h4>

              <p class="content-q">―日野市ではどのような「まちづくり」を進めてきたのでしょう。</p>



        <p>　「日野の魅力を活かした活力あるまちづくり」を理念に、持続可能で、安心安全なまちづくりを進めてきました。市の人口が微増傾向にある中、都市基盤インフラ整備において、新設と老朽化対応を同時に進める難しい対応を迫られていたのが、街路灯整備事業でした。<br>
<br>
　 日野市の住民は防犯意識が高く、街路灯増設の要望が多かったことから、現在、市内全域で市が管理する街路灯は1万2,000灯以上に上っています。これらの老朽化対応に加え、電気料金や維持管理費の増加問題も顕在化。これらは合わせて1億円を超え、議会からも問題提起がありました。</p>




              <p class="content-q">―どんな対策を行ったのですか。</p>



        <p>　水銀条約(※)が発効したこともあり、街路灯の一斉LED化、それに付随して市内各所への災害時無停電照明装置の設置を検討しました。問題は整備費用。周辺自治体でも、1万灯を超える大規模な整備事例はなかったので、市が独自に試算。「現予算内で毎年100灯程度ずつ更新する従来の方法」「購入による一括整備」「リース方式による一斉更新」を比較した結果、初期費用の抑制や費用負担の平準化などの利点から、リース方式が最適と判断。平成28年度にリース方式による「LED街路灯の導入促進事業」に着手しました。</p>



        <p class="textS">※水銀条約：正式名称「水銀に関する水俣条約」。平成29年8月に発効。一般照明用の高圧水銀ランプは、平成32年12月末をもって製造・輸出入が禁止になる</p>

              <p class="content-q">―事業の内容を教えてください。</p>



        <p>　まずは、事業者を選ぶプロポーザル選定を実施。「明確で妥当な事業費」「事業を円滑に進められる十分な業務実績」「地元施工業者の活用計画」などを基準に審査し、大手リース会社を事業者に選定しました。その後、現地調査を経て、平成29年8月に着工。翌3月運用開始という厳しい日程でしたが、工事は予定を前倒し、1月末に完了させることができました。このリース会社が事業遂行過程で生じる様々な課題に対し、高い提案力や柔軟性、行動力によって、事業のイニシアティブを取り、解決を図ってくれたことが短期間での完工につながりました。</p>



          <h4>LED化のコスト削減効果は いまや庁内の共通認識に</h4>

              <p class="content-q">―LED化によって、どのような効果を実感していますか。</p>



        <p>　実績で比較すると、電気料金は▲62.7%、維持管理費は▲71.9%、CO2排出量は▲72.0%削減と、だれがみても納得できる高い効果が得られました。なによりも、「まちが明るくなった」という多くの市民の声がうれしい評価です。 いまや、LED化のコスト削減効果は庁内の共通認識になっています。今後計画される様々な公共施設の整備事業では、今回大きな実績を残したリース方式が、有力な手法の一つになることでしょう。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072223.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072223.jpg" alt="">
        </a>
      </div>




















</section>












</section>

【日野市】インフラ整備をリース方式活用で効率化（街路灯のLED化の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">東京都あきる野市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【あきる野市】産業用大型ドローンで災害対策実証実験（ドローン活用の事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  企画政策部 企画政策課 課長 鈴木 将裕		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>昨今、自治体のドローン活用が進む背景には、ドローン本体のめざましい開発成果がある。一部では、「産業用大型ドローン元年」とも呼ばれるいま、この登場に期待を寄せる自治体も多い。東京都によるドローン実証実験の舞台となった、あきる野市（東京都）もそのひとつである。同市の担当者に産業用大型ドローンへの期待などを聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.09（2017年7月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">東京都あきる野市データ</p>
      <span>人口： 8万1,201人（平成29年5月1日現在）</span>
        <span>世帯数： 3万5,039世帯（平成29年5月1日現在）</span>
        <span>予算規模： 529億7,423万円（平成29年度当初）</span>
        <span>面積： 73.47km²</span>
        <span>概要： 都心から40～50キロメートル圏に位置し、秋川と平井川のふたつの川を軸として、比較的緩やかな秋川丘陵、草花丘陵に囲まれる平坦部と、奥多摩の山々に連なる山間部から形成されている。東は福生市、羽村市、西は檜原村、奥多摩町、南は八王子市、北は日の出町、青梅市に接している。あきる野産の黒毛和牛「秋川牛」をはじめ、渓流のヤマメ、味の濃い地鶏、おやきなど特産品も豊富。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">






        <p><span style="font-size: 18px;"><b>■全国の実証実験の取組まとめは<a href="https://www.jt-tsushin.jp/article/casestudy_poc/" target="_blank"><u>コチラ</u></a></b></span></p>



          <h4>都の実証実験で大型ドローンの可能性を実感</h4>

              <p class="content-q">―あきる野市におけるドローン活用の取り組みを教えてください。</p>



        <p>　平成28年3月に外資系ドローンメーカーとその国内代理店と、ドローンの有効活用の促進を目的とした合意提携を結んだことが本格的な活用の第一歩です。シティプロモーションや野生鳥獣対策など多方面で活用していますが、災害対策での活用を第一に考えています。</p>




              <p class="content-q">―どのような活用シーンを想定していますか。</p>



        <p>　おもに災害時の情報収集を想定しています。市内には都が指定する土砂災害警戒区域が778ヵ所あり、とくに急傾斜地や狭きょうあい隘道路が多い西部の中山間地域は、土砂災害で孤立する可能性があります。<br>
<br>
　災害現場の状況確認には危険がともないますが、ドローンを使えば迅速かつ安全に被災状況を把握することができます。そこで、ドローンの活用を検討するためプロジェクトチームを設置するとともに、パイロットチームを結成しました。現在、提携した代理店の協力のもと、パイロットの育成や技術の向上などに力を入れています。</p>




              <p class="content-q">―5月には都によるドローン実証実験にも参加していますね。</p>



        <p>　今回、特区を活用したドローンの実証実験をあきる野市で行うということで、都をサポートする形で参加しました。この実証実験では、大型ドローンを活用した救援物資の搬送や通常ドローンが使用する電波よりも強い電波を使用しての画像伝送を行いました。近年、各社から産業用大型ドローンが発表され、活用シーンも一気に広がると予想されていますが、その可能性を実感する絶好の場となりました。</p>



          <h4>気候条件を選ばず飛ばせ夜間撮影や物資搬送も可能に</h4>

              <p class="content-q">―産業用大型ドローンの登場で活用シーンはどう広がりますか。</p>



        <p>　従来の小型ドローンは、飛行の可否が天候に左右されるケースが多く、それが災害対策で活用する際の大きな課題でした。機体が大型化すると安定性が増すので、風速の強い状況で活用することもできます。提携先のドローンメーカーから7月ごろ発表される大型ドローンには防水機能もくわわるので、悪天候でも飛行が可能になります。墜落などのトラブルを回避できる新機能も備わるようで、安全性が高まり、より広く活用されていくと見ています。<br>
<br>
　さらに、機能の拡張性もあると聞いており、大いに期待しています。赤外線カメラを取りつければ夜間撮影も可能になり、搬送ボックスやアームを取りつければ10kg程度の重量物も搬送できます。あきる野市でも、昨年の総合防災訓練で大型ドローンを試用しましたが、非常に魅力的な機能が増えていると実感しました。</p>




              <p class="content-q">―今後のドローン活用ビジョンを聞かせてください。</p>



        <p>　ドローンは開発途上の新しい分野です。使用者側の要望を取り込む形で次々と有効な機能が開発されているので、どのようなパートナーと組み、機器を選定するかは非常に重要です。今後もメーカーの開発状況などを注視しながら最新の開発成果を取り入れ、有効に活用していきたいと考えています。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070231.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070231.jpg" alt="">
        </a>
      </div>










</section>












</section>

【あきる野市】産業用大型ドローンで災害対策実証実験（ドローン活用の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">
<p><span class="nfm-label">愛媛県西条市 の取り組み</span></p>
<div id="titleBox">
<h3>【西条市】ICT活用の遠隔授業の可能性（ICT活用の共同授業の事例）</h3>
<div class="profile-name">西条市長 玉井 敏久</div>
<div class="profile-name">教育委員会 指導部 学校教育課 渡部 誉</div>
</div>
<section id="lead">
<p>離れた学校の教室をICTで結ぶ遠隔合同授業。人口減少社会に向けて注目されるこの技術の可能性を検証する実証実験が現在、文部科学省によって進められている。その舞台のひとつが西条市(愛媛県)だ。「教育」を地域活性化の重要な施策と位置づける同市の玉井市長と担当者の渡部氏に、新技術にかける期待などを聞いた。</p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.10（2017年10月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="company-data">
<p class="blue">愛媛県西条市データ</p>
人口： 11万953人(平成29年7月末現在)　 世帯数： 5万509世帯(平成29年7月末現在) 予算規模： 779億8,350万3,000円(平成29年度当初) 面積： 509.98km² 概要： 平成16年に西条市と東予市、周桑郡小松町、同丹原町が対等合併して新たに西条市が誕生。愛媛県内では久万高原町、西予市に次ぐ第3位の面積を有する。<br /> 南には西日本最高峰の石鎚山、北には瀬戸内海と、海と平野と山が揃った風光明媚な地域。全国的にもまれな被圧地下水の自噴地帯が広範囲にわたって形成されており、「水の都」としても知られる。豊かな水資源を利用した多種多様な農作物の一大産地であるとともに、さまざまな業種の工場が立地しており、四国最大規模の工業地帯となっている。</div>
</section>
<section id="content">
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070507.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―遠隔合同授業の実証実験に参加した背景を教えてください。</p>
<p>　市町村合併で市域が拡大した本市は、旧行政区の間でさまざまな環境の違いが生まれています。そのひとつが教育環境です。少子化が加速する旧町行政区では全校生徒十数人、複式学級(※)を編制せざるをえない小規模校もあります。<br /> <br /> 　他方、本市ではかねてより「小学校の統廃合はしない」という方針を掲げてきました。「小学校は、地域の活力を維持するために欠かせない存在」との理念があるからです。この方針を堅持するために、ICTを活用した遠隔合同授業に可能性を見出しました。</p>
<p class="textS">※複式学級 ： 2つ以上の学年をひとつにした学級のこと</p>
<p class="content-q">―実証実験の成果をどう評価していますか。</p>
<p>　教育現場での反応は非常によいです。それは子どもたちの表情にもっとも表れています。子どもたちがイキイキとしている学習風景を見て、「これは間違いじゃないな」との想いを深めています。また、地域住民からも「地域間格差を埋められる」と期待の声が寄せられています。全国からも注目を集めており、今後、市内はもとより、全国展開のモデルになりえると自負しています。</p>
<p class="content-q">―今後の市政ビジョンを聞かせてください。</p>
<p>　人口減少社会を前に自治体の存続が各地で議論されるなか、選ばれる自治体になるには、教育は重要なテーマのひとつです。教育環境の先進性は人を呼び込む「魅力」であると考え、今後も教育分野のトップランナーであり続けます。そのためには、国からの補助金を待っているのではなく、民間企業とのコンソーシアムを積極的に進め、勝ち残りをめざしていきたい。そして他の地域に暮らす人々がうらやむ“ワクワク度日本一”の西条を実現していきます。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070510.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―西条市での遠隔合同授業実証実験のコンセプトはなんですか。</p>
<p>　ひと言でいえば、一体感を生み出すことです。西条市の実証では、遠隔地の教室にいる教師や児童を教室に設置した２面の大型スクリーンに等身大で映し出します。手を伸ばせばあたかも友だちや先生にふれられるかのような臨場感をもたせた「バーチャルクラスルーム」を実現することにこだわっているのです。これにより、同じ空間で、多人数で授業をしている感覚が得られるので、「練り合い活動の不足」といった小規模校のデメリットを解消できるのです。</p>
<p class="content-q">―遠隔合同授業を成功させるためのポイントはなんでしょう。</p>
<p>　現場の先生が簡単に使いこなせるシステムをいかに構築するかがポイントです。西条市では、遠隔合同授業システムの中核として、大手事務機器メーカーが提供するWeb会議システムを採用。ボタンひとつで接続でき、授業が終わるまで一切の操作が不要です。そのうえ、事業者の協力のもと、プロジェクターやスピーカー、スクリーンなどの周辺機器もボタンひとつで自動的にスタンバイできる仕組みを構築。年間150時間の活用シーンでも問題なく稼働しており、先生たちは授業に集中できています。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070513.jpg" class="cboxElement"> <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070513.jpg" alt="" /> </a></div>
<p class="content-q">―この成果を今後、どのように実用化していく考えですか。</p>
<p>　遠隔合同授業の横展開として、市内の中学校への導入を考えています。さらに、今後新たな学習指導要領で推進される「外国語教育」や「キャリア教育」への活用を期待しています。海外のクラスとつないで英語力を試したり、民間企業とつないで職場体験に活用することで、一体感、臨場感のあるシステムならではの効果が発揮されるでしょう。平成29年11月24日には遠隔合同授業実証事業の「研究発表大会」を西条市で開催し、最新の成果をお示しする予定です。</p>
</section>
</section>

【西条市】ICT活用の遠隔授業の可能性（ICT活用の共同授業の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">千葉県成田市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>印刷コストを削減しセキュリティに予算を回す【自治体（成田市）の取組事例】</h3>


					  <div class="profile-name">
		  総務部 行政管理課 課長 岩澤 宏樹		  			  		      </div>




					<div class="profile-name">同課 情報推進係 係長　川名部 康文／主任主事　小倉 凌</div>









</div>

<section id="lead">
<p>公共機関であれ民間企業であれ、印刷コストを減らすことは困難だ。管理者が実態を把握せず、ムダな印刷をしない努力を現場まかせにしてしまうからだ。そんななか、成田市(千葉県)では、庁内の印刷の実態を可視化したうえで最適化をはかり、コストを削減している。印刷物からの情報漏えいリスク低減にもなったという取り組みの詳細を、担当者に聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.10（2017年10月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">千葉県成田市データ</p>
      <span>人口： 13万3,035人(平成29年7月末日現在)</span>
        <span>世帯数： 6万1,260 世帯(平成29年7月末日現在)</span>
        <span>予算規模： 923億6,861万6,000円(平成29年度当 初)</span>
        <span>面積： 213.84km²</span>
        <span>概要： 天慶3年に成田山新勝寺が開かれ、その門前町として繁栄。江戸期には伝説的な義民として知られる佐倉惣五郎を生んだ。近代に入り、観光業やラッカセイなどの農業がさかんに。昭和53年に成田空港が開港した後は、海外との交流拠点として発展。平成26年、国際ビジネス・イノベーションの拠点として国家戦略特区に指定された。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">


        <h4>紙の使用量だけでなく機器ごとの稼働率も判明</h4>

              <p class="content-q">―印刷コスト削減に手をつけた背景を教えてください。</p>



        <p>岩澤：平成29年度にプリンタ、平成30年度に複合機をリプレイスする計画があり、「この機会に印刷コストを削減できないか」と考えたことです。<br>
<br>
　現状の各課1台のプリンタ設置が本当に必要か疑問でした。そこで平成28年度に、印刷実態を可視化できる日本テクノ・ラボのツールを導入したのです。</p>




              <p class="content-q">―印刷量は出力機のカウンタで把握できるのではありませんか。</p>



        <p>岩澤：ええ。しかし、今回はただ紙の使用量を減らすのではなく、出力機の種類、台数、設置する場所なども含めて印刷環境を最適化して、全体的なコストを削減することを目標にしました。<br>
<br>
川名部：その点、日本テクノ・ラボのツールは機器ごとの稼働率、つまり印刷できる最大能力に対して実際に使われている割合をはじめ、多くのデータが把握できる。そうしたデータをまとめた報告書や、どう最適化したらよいかの提案まで日本テクノ・ラボから支援を受けました。</p>




              <p class="content-q">―どんなことがわかりましたか。</p>



        <p>川名部：出力機の非効率な配置が一目瞭然でした。50台以上のプリンタのほとんどが稼働率3％以下。複合機では一部の機器に印刷量が集中し、ほかは十分な余裕がありました。また、プリンタの消耗品や保守のコストを含んだランニングコストが、導入時の試算以上である実態も明らかになりました。印刷量、稼働率、印刷コストの3つが明確化されたことは、可視化ツール導入の大きな成果でした。</p>




              <p class="content-q">―そのデータを基礎にした最適化計画の内容を教えてください。</p>



        <p>岩澤：稼働率が低く、ランニングコストが高いプリンタは全廃し、ネットワーク強靭化により導入したICカード認証を利用して印刷出力をすべて複合機に集約する。「そのためには、1フロアに2～3台の複合機があれば十分」という結論に達しました。リプレイスで調達する機器の台数を大きく減らせる見込みで、ランニングコストも低減できます。<br>
<br>
　また、印刷の出口を減らしたことで、印刷物からの情報漏えいリスクも低減できます。</p>



          <h4>印刷イメージログが残るのでムダな印刷を抑止できる</h4>

              <p class="content-q">―各課にあったプリンタを廃止すると、出力機まで遠くなり、印刷物のセキュリティ対策上、問題が生じる心配はありませんか。</p>



        <p>小倉：その問題が発生しないように、日本テクノ・ラボの印刷セキュリティシステムを導入します。管理者が過去の印刷履歴を、印刷イメージまで含めて閲覧することが可能になり、いつ、誰が、どの出力機で、どんな印刷をしたか判明する。実際に情報漏えいが起きたとき、誰による印刷が原因なのか特定できる。さらに、問題のある印刷をしなくなる効果が期待できます。</p>




              <p class="content-q">―職員の意識が変わるのですね。</p>



        <p>小倉：はい。「無造作に文書をプリントアウトして見る」という習慣が改善できそうです。この効果と印刷環境の最適化により、15%の印刷量の削減を見込んでいます。<br>
<br>
岩澤：当市の場合、印刷環境の最適化でコストを大きく削減。印刷セキュリティシステムを導入しても十分なコスト削減ができました。限りある予算をより有益なものに使っていきたいですね。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070453.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070453.jpg" alt="">
        </a>
      </div>








</section>












</section>

印刷コストを削減しセキュリティに予算を回す【自治体（成田市）の取組事例】

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">宮崎県都城市            の取り組み</span></p>



<section id="content">


</section>

<div id="titleBox">

            <p>「都城フィロソフィ」を策定し、個人と組織のさらなる強化を図る</p>
            <h3>「コンセプト」「戦略」を固めて「結果」を出す。それが“都城市流”政策推進の根幹</h3>


					  <div class="profile-name">
		  都城市長 池田 宜永		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>平成27、28年度で、ふるさと納税寄附金額2年連続日本一となった都城市(宮崎県)。その取り組みが注目され、同市の名は一躍全国に広まることになった。その旗振り役となったのが、市長の池田氏だ。今年の4月には、新たに都城市の職員向けに、求められる価値観や行動をまとめた「都城フィロソフィ」を策定。同氏に、結果を出すための要諦や「都城フィロソフィ」の詳細について聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.19（2019年8月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>






<section id="content">


        <h4>目的を達成するためには「タブー」も恐れない</h4>

              <p class="content-q">―都城市では、「ふるさと納税寄附金額が2年連続日本一」で知名度がアップしました。なぜそのような成果が出せたのでしょうか。</p>



        <p>　当市ならではの政策推進にあると考えています。私がいまも職員に話しているのは、なにか政策をやる際には、まずはコンセプトをつくり、それに対してどのように取り組んでいくかの戦略を練る。このふたつをしっかりと行ったうえで、結果を出すということです。<br>
<br>
　これをふるさと納税にあてはめると、まずコンセプトとして、ふるさと納税を「PRツール」に活用しようと。そのために、なにをウリにしようかと検討した際、私は返礼品を肉と焼酎に特化しようと戦略的に考えました。肉と焼酎は組み合わせの相性もよく、当市を知ってもらういいコンテンツになるのでは、と。<br>
<br>
　そして、おかげさまで平成27、28年度において、ふるさと納税寄附金額が2年連続で日本一という結果になり、そのことが当市のふるさと納税の目的であるPRに大きく寄与してくれました。</p>




              <p class="content-q">―言葉にすると簡単ですが、実行するのは難しかったと思います。</p>



        <p>　そうですね。まず、肉と焼酎に「特化」すること自体がある意味タブーだったと思います。当市にはほかにも特産品はたくさんあるし、平等ではないと。ただ、コンセプトが「都城市を知ってもらう」ためのPRです。そのためにはアイテムを絞らないと、あれもこれもではメッセージは弱くなります。職員にもとまどいはあったでしょうし、地元業者の方からの意見も少なからず職員のほうにきていたと思います。ただ、「PRには特化戦略しかない」と思っていたので、職員には「市長が決めた」と、私のせいにして地元業者の方に説明してもらいました(笑)。</p>




              <p class="content-q">―ほかに苦労はありましたか。</p>



        <p>　やはり、職員には負担をかけたと思います。そもそも「結果を出す」のは民間では当たり前ですが、自治体では必ずしもそうではありません。そんななか、私が「結果が出るまでがんばるぞ」と旗を振っている。職員からすると、地元業者の方からの意見も含め、相当なプレッシャーがあったと思います。それでも職員のがんばりと寄附者の方などのご協力もあり、結果を出すことができたのです。</p>



          <h4>取り組みの原点となった「自治体経営」の方針</h4>

              <p class="content-q">―結果を出すことでなにか変化はありましたか。</p>



        <p>　結果が職員の喜びと自信になるとともに、「チャレンジをしていいんだ」と各職員の意識が前向きになり、職員自らが積極的にアイデアを提案する機会が増加。結果、市役所全体が前向きな文化になることにつながっています。<br>
<br>
　そもそも行政は、市民の税金で運営しているため、失敗しないよう守りの施策になりがち。ただ、それが市民にとってプラスかというと、必ずしもそうではありません。チャレンジをして結果を出すということは、市民のみなさんに対するサービスのさらなる向上や、市の発展に当然つながりますし、それが第一の目的。そういった意味で、職員がチャレンジする意識と結果に対するモチベーションをもてるようになったのは、大きな収穫でしたね。<br>
<br>
　また、こうした一連の取り組みは、私が行政で重視していることにもつながっています。</p>




              <p class="content-q">―それはなんでしょう。</p>



        <p>　自治体にも、経営感覚が必要だということです。私が考える「自治体経営」とは、ヒト・モノ・カネという経営資源を最大限活用し、都城市の発展および市民の安心・安全の確保などを図るということ。なかでも重要なのはヒト、すなわち職員です。職員一人ひとりがやる気と熱意をもって成長すれば、組織もよくなり、よい政策が生まれて、市民の幸せにつながる。まさに、それにつながる結果だったと思っています。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073744.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073744.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


          <h4>稲盛和夫名誉会長の経営哲学を行政に取り込む</h4>

              <p class="content-q">―そうしたなか、今年の4月に、「都城フィロソフィ」を策定しました。どんな取り組みですか。</p>

        <div class="right thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073748.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073748.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


        <p>　先ほど話した取り組みを含めて、都城市の行政にかかわるものとして、どういった思考や価値観をもち、行動をするべきか。それを私も含め、全職員が同じベクトルをもてるよう、「一人ひとりが都城市役所」「自治体の常識・殻を打ち破る」「本気で挑戦する」といった“哲学"を言語化し、30項目にまとめたものです。<br>
<br>
　今年の7月に、ひとつの手帳にして、全職員に配りました。つねに携帯して必要なときにペラペラめくり、フィロソフィを再確認して学んでもらうのが目的です。</p>




              <p class="content-q">―どのようにして作成していったのでしょう。</p>



        <p>　京セラの稲盛和夫名誉会長が提唱した、「京セラフィロソフィ」という経営哲学がベースになっています。かつてJALが厳しい経営環境にあった際、稲盛氏がJALで「JALフィロソフィ」を策定。全職員の意識改革をうながし、V字回復を果たしたのを知り、「自治体でも適用できるのでは」と以前から考えていたのです。<br>
<br>
　そこで2年前、京セラの関連会社である京セラコミュニケーションシステムの方に、幹部職員向けの勉強会を開催してもらいました。好評だったため、翌年は、全職員向けに勉強会を開催するとともに、同時並行して有志職員で構成した策定委員会を設置。京セラコミュニケーションシステムやJALの担当者にも意見を聞きつつ、職員からも「どういった言葉を入れたらいいか」と公募しました。当然私も、積極的に参加させていただきましたね。そして策定委員会主体のもと、1年かけて30の言葉をつくっていったのです。</p>



          <h4>策定して間もないが、市役所内外からの反応は上々</h4>

              <p class="content-q">―職員の反応はいかがですか。</p>



        <p>　聞いた話では、「初心にかえれる」「仕事に困ったり迷ったとき、ひとつの判断材料になる」など、前向きにとらえている職員が多いようです。<br>
<br>
　ちなみに「都城フィロソフィ」を読んだ経営者の方から、「ぜひウチの会社でも使いたい」といった反応をいただいています。<br>
<br>
　いずれにせよ、4月に策定したばかりですので、市役所内外に浸透させていくのはまだまだこれから。ただ、せっかくつくったので、多くの人に知っていただきたいという思いはあります。講演会などで市民の方に直接説明させていただきたいですし、職員にも研修を開催することで、さらなる学びの機会を提供したいですね。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073756.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073756.jpg" alt="">
        </a>
      </div>




















</section>



<div id="interviewData">

<section class="onebox profile">
<p class="blue">池田 宜永（いけだ たかひさ）プロフィール</p>
<p>昭和46年、宮崎県生まれ。平成6年に九州大学経済学部を卒業後、大蔵省(現：財務省)に入省。平成11年、東京大学大学院経済学研究科修士課程を修了。同年に大蔵省主税局調査課内国調査係長、平成14年に金融庁監督局銀行第一課課長補佐、平成17年に外務省在オーストラリア日本国大使館一等書記官を経て、平成19年に宮崎県都城市副市長(総括担当)に就任。平成22年に財務省主計局主査(農林水産係)を経て、平成24年に都城市長に就任。現在2期目。</p>
</section>










</div>








</section>

「コンセプト」「戦略」を固めて「結果」を出す。それが“都城市流”政策推進の根幹

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">
<div id="titleBox">
<p>郵便料金計器の導入</p>
<h3>郵便物の集計作業を自動化し、誤処理の発生リスクを低減できた</h3>
<div class="profile-name">総務部 総務課 総務・文書係 竹崎 佑樹／森谷 絵里子</div>
<div class="spHomePostCompany">[提供] ピツニーボウズジャパン株式会社</div>
</div>
<section id="lead">
<p>さまざまな情報や通知を住民に発信しなければならない自治体において、郵便物の集計や発送は、作業に正確さとスピードが求められる、負担の大きな日常業務だ。東村山市(東京都)では、郵便物の集計業務において自動化を進め、日々、職員にかかる業務負担を軽減させた。自動化の詳細や具体的な効果などについて、総務課の竹崎氏と森谷氏に聞いた。</p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.19（2019年8月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="municipality-data">
<div class="municipality-heading">東京都東村山市データ</div>
人口： 15万1,133人(令和元年7月1日現在) ／ 世帯数： 7万3,265世帯(令和元年7月1日現在) ／ 予算規模： 920億5,224万3,000円(令和元年度当初) ／ 面積： 17.14km² ／ 概要： 東京都の多摩地域北部に位置する。ベッドタウンとして開発が進んだが、武蔵野の面影を残す田園風景もあり、花菖蒲などが咲く北山公園は「新東京百景」のひとつに選ばれている。昭和36年に東村山町農業協同組合が企画して生まれた『東村山音頭』は全国的にも有名となり、作曲から60年近く経ついまも、盆踊りで流れる定番曲として市民に愛されている。</div>
</section>
<section id="content">
<div class="jump-to-material-area"><a href="#material-area"> 本記事で紹介しているサービス概要資料はこちら</a></div>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073830.jpg" alt="" /></div>
<h4>限られた時間内で、正確な作業を実現</h4>
<p class="content-q">―総務課で行っている業務効率化の取り組みを聞かせてください。</p>
<p>竹崎：コスト削減や働き方改革にもつながるペーパーレス化などに着手しています。しかし、こうした取り組みを新たに始めるには、時間や人手がかかります。そのため、まずは既存業務のなかで単純作業の効率化を図ろう、と。そこで、各部署から集まる郵便物を集計する郵便業務において、郵便料金計器の更新を行いました。</p>
<p class="content-q">―郵便料金計器とはどのような機械なのですか。</p>
<p>森谷：郵便局に承認をえた消印と郵便料金を、封筒に印字する機械です。郵便物の通数や料金をすばやく集計してくれるので、手作業で郵便物を数えたり、料金を計算する作業は軽減されていました。<br /><br />　しかし、従来の機械では、郵便物のサイズは手動で設定する必要がありました。定形外の郵便を定形郵便と見間違えて機械に通してしまった場合、間違えた料金が封筒に印字されてしまうリスクもあったのです。</p>
<p class="content-q">―そうした課題はどのように解消されたのでしょう。</p>
<p>竹崎：新たに調達した郵便料金計器では、郵便物をセットしてスタートボタンを押すだけで、サイズや重量を自動で計測し、適切な料金を印字してくれます。毎日、決まった時刻に郵便局に郵便物を渡すという時間的な制約があるなか、誤処理をしてはいけないという精神的な負担が軽減されました。<br /><br />森谷：さらに、機械を通した郵便物のデータが詳細に集計される点もメリットですね。</p>
<h4>詳細な集計機能で、発送記録の管理も簡略化</h4>
<p class="content-q">―詳しく教えてください。</p>
<p>森谷：郵便物を機械に通す前に、郵便物を発送する部署と予算科目を登録すれば、機械を通した日時や郵便物の形状、通数、料金などと紐づけられ、自動で集計されるのです。全庁的に郵便物の発送記録を管理しやすくなったほか、万が一、各部署で集計していた内容との間に差異があった場合でも、その原因をさかのぼって究明するのも簡単です。</p>
<p class="content-q">―郵便関連業務において今後の方針を聞かせてください。</p>
<p>竹崎：今後は、封筒に郵便物を折り込んで封入する作業も自動化していきたいと考えています。当市が年間で発送する郵便物は約70万通にのぼるので、そのぶん大きな効果をえられると期待しています。既存業務を可能な限り自動化し、人にしかできない業務や課題解決に取り組んでいきたいですね。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073823.jpg" alt="" /></div>
<div id="material-area"><hr class="divider divider-content" />
<div class="material">
<div class="media">
<div class="media-thumbnail"><img class="material-thumbnail" src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526080553.png" alt="" /></div>
<div class="media-body">
<div class="material-subtitle">郵便料金計器の導入</div>
<div class="material-title">Send Pro P2000 郵便料金計器</div>
<div class="material-description">日々の帳票業務は、重要ではあるものの、時間と労力を多く必要とし、あまり生産的とは言えないものです。しかし、重要であるからこそ、正確な処理と、様々なケースに対応する柔軟性が求められます。これを自動化できたなら・・・。空いた時間は、より付加価値の高い業務に振り分けることができ、高い生産性を実現できるようになります。</div>
<div class="material-autonomy"><span class="label">導入自治体</span> 東村山市（東京都）、井原市（岡山県）、佐々町（長崎県）</div>
<div class="material-provider"><span class="label">支援企業</span> ピツニーボウズジャパン株式会社</div>
</div>
</div>
<div class="material-controls text-center u-mt-1"><a class="button button-primary u-mb-1" href="https://raban.jt-tsushin.jp/materials/affairs/work-style-reform/70" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ダウンロードフォーム</a></div>
</div>
<hr class="divider divider-content" /></div>
</section>
</section>
<hr />
<section id="coverWrap" class="transbox clearfix transbox2">
<p><span class="nfm-label">東京都東村山市 の取り組み</span></p>
<div id="cover">
<div><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526074012.jpg" alt="郵便物の集計作業を自動化し、誤処理の発生リスクを低減できた" /></div>
</div>
<div id="titleBox">
<h3>集計から文書封入まで、一連の郵便業務は自動化できる</h3>
<div class="profile-name">ピツニーボウズジャパン株式会社 SMBソリューションズ営業本部 東日本営業2部 麻生 裕 / 支援自治体：東京都東村山市</div>
<div class="spHomePostCompany">[提供] ピツニーボウズジャパン株式会社</div>
</div>
<section id="lead">
<p> </p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.19（2019年8月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section id="content">
<p class="content-q">―自治体が郵便業務で抱える課題はなんですか。</p>
<p>　郵便物の形状や種類が多岐にわたるため、郵便物の数や料金を正確に集計するのに手間がかかることです。手作業による集計では、郵便局へ手渡す差出票と実際に発送する郵便物で通数や料金が合わないといった誤処理が起こることも多いと聞きます。差出票に記載された内容に一通でも誤りがあれば、職員はすべての発送物をもち帰って集計し直さなければなりません。</p>
<p class="content-q">―どのような解決策があるのでしょう。</p>
<p>　郵便料金計器を使うことで、郵便物の数を自動で正確に計り、数え間違いを防ぐことができます。さらに当社の製品では、郵便物のサイズや重さを自動で計測できるため、機械に郵便物の種類を設定する手間も省けます。<br /><br />　予算科目と紐づけた詳細なデータを集計できる機能も当社製品の特徴ですが、部署や予算科目の登録といった操作も、大型のタッチパネルで簡単に行えるので、自治体職員からも「使いやすい」と評価されています。</p>
<p class="content-q">―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。</p>
<p>　これまでほぼすべての都道府県に製品を導入した実績と経験を活かし、各自治体のニーズに合った解決策を幅広く提案していきたいと考えています。たとえば、納税関連の通知など、「発送する郵便物の量が多い」という課題に対しては、文書の封入封かん作業の自動化を提案できます。郵便にかかわる一連の業務を総合的に支援できる体制を整えているので、関心のある方はぜひお問い合わせください。</p>
<hr class="divider divider-content" />
<div class="material">
<div class="media">
<div class="media-thumbnail"><img class="material-thumbnail" src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526080553.png" alt="" /></div>
<div class="media-body">
<div class="material-subtitle">郵便料金計器の導入</div>
<div class="material-title">Send Pro P2000 郵便料金計器</div>
<div class="material-description">日々の帳票業務は、重要ではあるものの、時間と労力を多く必要とし、あまり生産的とは言えないものです。しかし、重要であるからこそ、正確な処理と、様々なケースに対応する柔軟性が求められます。これを自動化できたなら・・・。空いた時間は、より付加価値の高い業務に振り分けることができ、高い生産性を実現できるようになります。</div>
<div class="material-autonomy"><span class="label">導入自治体</span> 東村山市（東京都）、井原市（岡山県）、佐々町（長崎県）</div>
<div class="material-provider"><span class="label">支援企業</span> ピツニーボウズジャパン株式会社</div>
</div>
</div>
<div class="material-controls text-center u-mt-1"><a class="button button-primary u-mb-1" href="https://raban.jt-tsushin.jp/materials?parent_category_url=&amp;child_category_url=&amp;keyword=%E3%83%94%E3%83%84%E3%83%8B%E3%83%BC" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ダウンロードフォーム</a></div>
</div>
<hr class="divider divider-content" /></section>
<div id="interviewData">
<section class="onebox profile">
<p class="blue">麻生 裕（あそう ゆたか）プロフィール</p>
<p>昭和55年、千葉県生まれ。平成14年に大学を卒業後、商社に営業職として入社。平成20年、ピツニーボウズジャパン株式会社に入社し、現職。東京都や山梨県などの自治体、民間企業を対象に、郵便関連製品全般の販売に従事。</p>
</section>
<section class="onebox company">
<p class="blue">ピツニーボウズジャパン株式会社</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<th>設立</th>
<td>昭和56年1月</td>
</tr>
<tr>
<th>資本金</th>
<td>4億円</td>
</tr>
<tr>
<th>従業員数</th>
<td>138人(平成31年3月1日現在)</td>
</tr>
<tr>
<th>事業内容</th>
<td>発送と郵便、顧客情報管理、位置情報活用(ロケーションインテリジェンス)、顧客コミュニケーション支援(顧客エンゲージメント)、グローバルeコマースの分野における製品やソリューション、サービス、データの提供</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td><a href="https://www.pitneybowes.com/jp/" target="_blank">https://www.pitneybowes.com/jp/</a></td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせ電話番号</th>
<td><strong>0120-00-9537</strong>（平日9：00〜17：00）</td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせURL</th>
<td><a href="https://www.pitneybowes.com/jp/smb-inquiry.html/" target="_blank">https://www.pitneybowes.com/jp/smb-inquiry.html/</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
</section>
</div>
</section>

自治体での郵便関連業務を自動化して、職員様の生産性向上をサポートしているピツニーボウズの「郵便料金計器」と「封入封かん機」。いずれの機器も近年、自治体からの注目を多く集めており、郵便関連業務のスタンダード製品として47都道府県で導入実績がございます。
導入が促進されている背景には、「働き方改革の推進」や「人手不足問題の解消」、「法改正による郵便物の増加」、「集荷終了など郵便事情の変化」、「ヒューマンエラーの防止」、「コロナ禍における密の回避」があります。
自治体規模の大小にかかわらず郵便関連業務の課題は共通するため、ピツニーボウズ製品は全ての自治体において高い導入効果が得られます。

郵便物の集計作業を自動化し、誤処理の発生リスクを低減できた

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">

<section id="content">
<div class="right thumbnail"><a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073713.jpg" class="cboxElement"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073713.jpg" alt="" /></a></div>
<p>筑波大学の矢田幸博教授が主体となって実施された、「認知症リスク測定会」。約500人の高齢者を対象に測定を行い、認知症の疑いなどさまざまな症状を示す高齢者に対し、民間企業3社の商材による介入試験を実施。認知機能に影響するとされる「水素吸引器」、頻尿・軽失禁に対処する「紙おむつ」、睡眠効果が期待される「紅茶」を希望者に使ってもらい、その効果を検証した。</p>
</section>
<div id="titleBox">
<p><span class="nfm-label">鹿児島県西之表市 の取り組み</span></p>
<h3>民間企業が介入することで 「改善」にまで踏み込んだ認知症対策</h3>
<div class="profile-name">西之表市　高齢者支援課　高齢者支援課長　森 真樹</div>
<div class="profile-name">高齢者支援係長 兼 包括支援センター長　山中 寿和</div>
<div class="profile-name"> </div>
</div>
<section id="lead">
<p>日本全体で「2060年には高齢化率が40％程度になる」と予想されるなか、西之表市(鹿児島県)では、2025年との予想に。同市では健康寿命の延伸に向けた取り組みが急務であり、その一環として「認知症リスク測定会」を平成29年に実施したことを『自治体通信』16号で紹介した。同市の担当者ふたりに、その後の取り組みについて聞いた。</p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.17（2019年4月号）から抜粋・一部修正し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="company-data">
<p class="blue">鹿児島県西之表市データ</p>
人口： 1万5,390人(平成31年2月末現在) 世帯数： 8,056世帯(平成31年2月末現在) 予算規模： 148億3,379万6,000円(平成30年度当初予算) 面積： 205.66km²概要： ロケット基地を有する種子島の北部に位置し、東・西・北は海に面し、南は中種子町と接しており、島の総面積の約45%を占めている。歴史は古く、縄文・弥生時代の遺物が出土。鉄砲伝来の地であり、最近ではサーフィンの聖地として有名。農業、漁業といった第一次産業が盛んで、安納いもの発祥地であり、さとうきびを原料とする黒糖や焼酎、トコブシ、トビウオなどの海産物も豊富であり、『種子(たね)ばさみ』は特産品。</div>
</section>
<section id="content">
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073241.jpg" alt="" /></div>
<p class="content-q">―測定会の後、住民の健康増進に向けての意識は変わりましたか。</p>
<p>山中：西之表市全体で「どう変わったか」という判断は難しいですが、測定会に参加し、矢田先生からカウンセリングを受けた高齢者からは「どういうところに気をつけなければいけないかを知ることができた」という話は、個人的には聞いています。<br /><br />森：認知症の人やその家族、あるいは認知症に関心がある人を対象に、お茶を飲みながら語り合う「認知症カフェ」という集いを2ヵ月に1度開催しているのですが、毎回約30人が参加。そうした参加者は、少しずつですが増えているのではないでしょうか。<br /><br />　そのほか、地域サロンや体操教室など、ボランティアを含めた参加者も増えていますので、地域の輪は広まりつつあると思います。</p>
<h4>介入試験の結果を活かした市ならではの取り組みを</h4>
<p class="content-q">―健康増進における今後の方針を教えてください。</p>
<p>山中：現在、介入試験の結果分析を矢田先生に行ってもらっているところです。そのデータ結果があきらかになれば、市が高齢者に推奨している「元気アップ体操」に組み合わせるなど、新たな取り組みに活かしていきたいと思います。<br /><br />森：まだ正式な結果報告は受けていませんが、おそらく水素吸引や紅茶の香り、紙おむつの使用で、症状になんらかの影響が出ている人が現れていると思うんですね。そうした高齢者の協力をえて事例として発表するなど、健康増進の取り組みを広く伝えていけるのではと考えています。<br /><br />　我々がどんな取り組みをしても、最終的に住民の意識が高まらなければ、本当の健康増進にはつながっていきません。こうした介入試験も含め、引き続き住民の意識を高める取り組みを行っていきます。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073722.jpg" alt="" /></div>
<p>測定会に参加し、認知機能対策のために現在も「水素吸引」を行っている高齢者に話を聞いた。<br />※内容は個人の感想です</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073716.jpg" class="cboxElement"> <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526073716.jpg" alt="" /> </a></div>
</section>
</section>


民間企業が介入することで 「改善」にまで踏み込んだ認知症対策

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">熊本県宇城市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <p>本格導入としては国内初の事例で注目を集める宇城市発のプロジェクト</p>
            <h3>自動化技術の導入で業務のスピードアップはもちろん職員の意識改革にもつなげたい</h3>


					  <div class="profile-name">
		  宇城市長 守田 憲史		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>すでに、民間企業で導入が進んでいるRPA(※)。近年では業務効率化の新たなツールとして注目され、自治体においても実証実験に取り組むケースがみられる。それに先駆けて、すでに本格導入を開始しているのが宇城市(熊本県)だ。なぜ同市が、積極的にRPAの導入を進めているのか。市長の守田氏に、導入の背景や活用の状況、期待する効果などを聞いた。<br>
<br>
※RPA：Robotic Process Automationの略。ホワイトカラーの単純な間接業務をパソコン内のソフトウェア型ロボットが代行・自動化する概念</p>

  						<p class="caution">※下記は自治体通信 テクノロジー特別号（2019年2月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
		  </section>






<section id="content">


        <h4>災害復興業務にともないマンパワー不足が露呈</h4>

              <p class="content-q">―宇城市が、RPAを活用した業務改革に取り組んだ背景を教えてください。</p>



        <p>　やはり契機は、平成28年に起こった熊本地震ですね。災害復興業務に対応するため、職員の負担が一気に増えました。当初は、男女関係なく、コンクリートの床に一週間寝泊まりするような過剰な労働が続きましたから。ありがたいことに、ほかの自治体から職員の方が支援に来てくれましたが、それでも全然追いつかない。絶対的な、マンパワー不足だったんです。<br>
<br>
　平成28年の前半までは、眼の前の業務に追われて、まったく対策ができない状態でした。その後、RPAの導入が民間企業で進んでいることを知っていた若手の職員から提案を受け、「マンパワー不足が解消されるなら、ぜひ進めてもらいたい」と承諾。平成29年3月から、検討を始めたんです。</p>




              <p class="content-q">―どのように導入を進めていったのでしょう。</p>



        <p>　まずは、提案をした若手が所属している市長政策室が主体となり、「どの業務にRPAを導入すれば適切か」という調査分析を、地元シンクタンクの協力をえながら行っていきました。その結果、最終的に「ふるさと納税」「時間外申請」の2業務が適していると判断。どちらも定型的な業務に忙殺されることが多いため、導入しやすいだろうと。<br>
<br>
　そして、シンクタンクから紹介された民間企業の協力をえて、平成29年6月から実証実験を開始しました。なお、この取り組みは、平成29年度における総務省の業務改革モデルプロジェクトに「RPA等を活用した窓口業務改革」として採択。そして、一連の取り組みが評価され、平成29年12月に「地方自治法施行70周年記念総務大臣表彰」を受賞しました。</p>



          <h4>相乗効果を期待して6業務で本格導入へ</h4>

              <p class="content-q">―実証実験を行った結果はいかがでしたか。</p>



        <p>　たとえば「ふるさと納税」における実証実験の結果は、年間で削減できる時間は349時間、5年間の費用対効果額はマイナス11万円という数字が算出されました。あくまで目安の数値ですが、費用対効果がマイナスに。プラスに転化させるには、より多くの業務に一括して導入し、相乗効果を狙う必要がある。さらに、もっと長期にわたって継続していけば、より効果を高められるだろうということが考えられました。</p>




              <p class="content-q">―その後、どのように取り組みを進めていったのでしょう。</p>



        <p>　この結果を受けて、他業務も含めた本格的なRPAの展開を図ることにしました。平成30年度にプロポーザルを実施し、結果的に「ふるさと納税」「臨時非常勤の職員給与」「会計」「後期高齢者医療の保険料」「住民異動」「水道料金の催告」の6業務で導入することに。本格導入という点では、当市が国内初の事例になりますね。<br>
<br>
　平成31年4月から本格導入する予定ですが、すでにシステムが完成した事業から徐々に導入が始まっています。年間で削減時間は約1700時間、初年度の費用対効果額は約60万円を見込んでいます。</p>




              <p class="content-q">―まだ導入したばかりですが、実感できる効果はありますか。</p>



        <p>　いちばん最初に導入したのが「後期高齢者医療の保険料」ですが、いままで職員が通知書を作成するのに半日くらいかかっていました。それが、導入後にわずか6分で終わったんです。これにかんして、担当職員はかなり喜んでいたそうですよ。<br>
<br>
　課題は今後出てくるでしょうが、まだそれを探す段階ではありません。いまは、「半日かかるのが6分」という事実をほかの課で働く職員が知ることで、まずRPAの価値を感じてもらいたいですね。そして、「ウチの業務にも入れられるんじゃないか」というような、意識改革につながればいいと考えています。<br>
<br>
　またRPAを導入することで、作業のスピードアップにつながるのはもちろん、別の効果にも期待しているのです。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072835.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072835.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


          <h4>「宇城市に貢献したい」その想いを発揮してほしい</h4>

              <p class="content-q">―それはなんでしょう。</p>



        <p>　市の職員に、より価値判断が必要な場面でチカラを発揮してもらえるようになることです。<br>
<br>
　自治体で行われる事務作業は、非常に大事な業務です。たとえば、公的な各種証明書類を作成するのは住民にとってとても大切なことであり、決して手を抜いてはいけません。ただ、RPAあるいは民間で作業することが可能な業務であればおまかせし、「この場合はどうすれば住民のためになるのか」「どんな企画を立案すれば住民がもっと暮らしやすくなるか」といった職員でなければできない、宇城市のためになる価値判断が必要な環境にもっと身を置いてもらいたいのです。</p>




              <p class="content-q">―そうすることが、いちばん住民のためになるからでしょうか。</p>



        <p>　当然、それもあります。ただ結果として、それが職員における行政のやりがいやおもしろみになっていくからです。<br>
<br>
　そもそも宇城市役所で働くことを決断した職員には、「宇城市のために貢献したい」という想いがあるはずなんですね。それでも、「いわれたことを忠実にこなして、定時になれば帰宅する」という公務員像をもつ人がいます。それが、決して悪いとはいいません。ただ、日々の業務に一歩踏み込んで、「これって、もう少しこうしたらいいのでは」と考えることが、自身の仕事を深め、それが住民の幸せ、ひるがえって自身の幸せにつながっていくのです。<br>
<br>
　職員にはそうした幸せな環境があることを自覚してもらい、価値判断の感性と能力を磨いてほしいと思っています。</p>



          <h4>RPA導入を進めつつ「行政の醍醐味」を推奨</h4>

              <p class="content-q">―RPAにおける、今後のビジョンを教えてください。</p>



        <p>　引き続きRPAの導入を進めつつ、職員に価値判断がともなう業務を推奨していきたいですね。そもそも、RPAが導入につながったのも若手職員の提案がきっかけでしたから。<br>
<br>
　元来、公務員はマジメな人が多いぶん「仕事を楽しもう」とはなかなか考えないと思うんですね。だからこそ、ただ上からいわれて行動するのではなく、価値判断ができる業務を体験することで仕事の楽しさを知ってもらいたい。それが行政の醍醐味であり、RPAがいい意味でその一助になってほしいと考えています。</p>


        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526072842.jpg" alt="">
      </div>



















</section>



<div id="interviewData">

<section class="onebox profile">
<p class="blue">守田 憲史（もりた けんし）プロフィール</p>
<p>昭和34年、熊本県小川町(現:宇城市)生まれ。昭和58年に中央大学法学部を卒業後、司法書士を経て平成15年に熊本県議会議員に就任。平成25年1月の3期目まで務める。同年2月、宇城市長に就任。現在は2期目。</p>
</section>










</div>








</section>

自動化技術の導入で業務のスピードアップはもちろん職員の意識改革にもつなげたい

【奈良市、加賀市、茨城県】自治体によるRPAの活用（生産性向上の取組）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">静岡県藤枝市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【藤枝市】感震ブレーカー設置費用の一部を補助して二次災害防止促進（電気火災対策の事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  総務部 危機管理センター 危機管理課 課長 佐藤 裕		  			  		      </div>




					<div class="profile-name">主幹兼危機管理担当係長 杉村 友久</div>










</div>

<section id="lead">
<p>以前から、積極的な危機管理対策を行っている藤枝市(静岡県)。平成28年には県内で先駆けて、感震ブレーカー(※)の補助金制度を実施。住民から多くの反響をえているという。同市の担当者に、危機管理対策についての独自の取り組みや、感震ブレーカーに着目した経緯や反響の詳細などを聞いた。<br>
<br>
※感震ブレーカー：地震発生時に揺れを感知し、ブレーカーを自動的に落として電気の供給を遮断する器具</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.10（2017年10月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">静岡県藤枝市データ</p>
      <span>人口： 14万6,314人(平成29年7月末現在)</span>
        <span>世帯数： 5万8,460世帯(平成29年7月末現在)</span>
        <span>予算規模： 1,061億4,000万円(平成29年度当初予算)</span>
        <span>面積： 194.06km²</span>
        <span>概要： 静岡県中部の志太平野に位置し、奈良・平安時代には2つの郡役所(志太郡衙、益津郡衙)が置かれ、志太平野の政治・経済の中心として栄えた。市の花は藤で、日本一の藤の里づくりを推進している。また、大正13年に静岡県立志太中学校(現・静岡県立藤枝東高等学校)が創立され、「蹴球」が校技として取り入れられて以降、地域のサッカー熱が高まる。中学、高校の実力は全国レベルで、Jリーガーも数多く輩出している。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">







        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070613.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070613.jpg" alt="">
        </a>
      </div>



              <p class="content-q">―藤枝市ではどのような危機管理対策を行っているのですか。</p>



        <p>佐藤　まず前提として、静岡県が平成25年に公表した第4次地震被害想定では、レベル2(※)の地震が発生した場合、市域の多くで震度7や震度6強の揺れが発生。人的被害は、最大で約400人が亡くなると推計されています。<br>
　そうした事態に備え、当市では災害時の防災拠点となる公共施設の耐震化や指定避難所のガラス飛散対策を進め、整備率は100%。また、地域防災リーダーの育成にも努め、地域防災指導員数は814人で県内1位です。<br>
<br>
杉村　市民の危機管理意識も非常に高く、自主防災組織における市全体の組織率は100%です。<br>
　このように、住民と一体となった取り組みを行っているのです。</p>



        <p class="textS">※ レベル2の地震：あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震。東日本大震災がこれに相当する</p>

              <p class="content-q">―そんななか、感震ブレーカーに注目した理由はなんでしょう。</p>



        <p>佐藤　電気火災による出火および延焼火災を未然に防ぐことで、火災被害を軽減させるためです。<br>
　前に述べた第4次地震被害想定によると、当市では建物の倒壊や家具の転倒以外に、火災による建物の焼失が最大で約2500棟、人的では約190人という被害が発生することが想定されています。<br>
　阪神・淡路大震災や東日本大震災では、発生した火災の約6割は電気が原因だったと報告されています。日頃から「わが家の地震対策3本柱」として「家の耐震化」「家具の転倒防止」「非常用品の準備」の普及・啓発を行ってきましたが、電気火災の防止までカバーしていませんでした。そこで感震ブレーカーの設置費用の一部を補助することで、その設置を推進しようと考えたのです。</p>



          <h4>事前の啓発活動が奏功し初年度から915世帯に設置</h4>

              <p class="content-q">―事業の実施は順調でしたか。</p>



        <p>佐藤　はい。設置するには工事が必要なため、まずは地元の電気工事事業協同組合に事業の趣旨を説明。すると、こころよく賛同してもらい、住民の電気工事にかんする問い合わせ先を引き受けてもらうなど多くの支援を受けました。<br>
<br>
杉村　さらに自主防災会長などの協力をえて、会合で説明してもらったり、チラシを回覧してもらうなど啓発に貢献してもらいました。<br>
　市職員の意識も高く、広報誌やホームページによる周知をはじめ、テレビや新聞に働きかけ、広く取り上げてもらうことができました。<br>
<br>
佐藤　メーカーのひとつである、河村電器産業にも協力してもらいました。会合の場や総合防災訓練の場に啓発用の映像とデモ機をもちこんで、「感震ブレーカーがどう機能するのか」を実演しながらわかりやすく説明。行政だけの啓発では限界があるところ、より多くの人に理解してもらえるきっかけになったと思います。</p>




              <p class="content-q">―実施後の反響を教えてください。</p>



        <p>杉村　平成28年の6月に申請の受付を開始。昨年度は915世帯に、1984万4000円の助成を行いました。またその相乗効果として、432世帯で1186台の家具固定を実施。住民の危機管理意識が高まった結果だと思います。<br>
<br>
佐藤　今回の取り組みは、設置を普及できたのはもちろん、多くの住民に「地震発生時には電気火災が起こりえる」ことを注意喚起できたのが大きいと思います。　今後も危機管理対策を進め、❝安全で安心して暮らせる災害に強いまち「藤枝」❞のブランド力に磨きをかけていきたいですね。</p>













</section>












</section>

【藤枝市】感震ブレーカー設置費用の一部を補助して二次災害防止促進（電気火災対策の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">
<p><span class="nfm-label">茨城県笠間市 /奈良県天理市 の取り組み</span></p>
<div id="titleBox">
<h3>【天理市・笠間市】認知症徘徊対策にIoTを活用（ICT活用の事例）</h3>
<div class="profile-name">笠間市長 山口 伸樹</div>
<div class="profile-name">天理市長 並河 健</div>
</div>
<section id="lead">
<p>高齢化社会が進む日本において、認知症対策は喫緊に取り組むべき課題となっている。そんななか、笠間市（茨城県）と天理市（奈良県）は「認知症徘徊対策」として、いち早くIoTを活用した見守りサービスの実証実験を開始した。笠間市長の山口氏と天理市長の並河氏に、取り組みの背景や詳細を聞いた。</p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.8（2017年3月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="company-data">
<p class="blue">茨城県笠間市データ</p>
人口： 7万5,937人（平成29年3月1日現在）世帯数： 2万8,406世帯（平成29年3月1日現在）予算規模： 549億7,203万9,000円（平成28年度当初）面積： 240.40km²概要： 茨城県の中央部に位置し、日本三大稲荷に数えられる笠間稲荷神社の門前町、また笠間城の城下町として栄えてきた。首都圏から100km圏内、水戸市にも隣接していることから近年住宅団地造成などにより都市化が進んでいる。笠間焼の生産地として知られ、春や秋に行われる陶器市の時期には、多くの観光客でにぎわう。</div>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="company-data">
<p class="blue">奈良県天理市データ</p>
人口： 6万5,997人（平成29年2月末日現在）世帯数： 2万9,237世帯（平成29年2月末日現在)予算規模： 471億5,302万6,000円（平成28年度当初）面積： 86.42km²概要： 奈良県北中部に位置し、昭和29年に山辺郡丹波市町と二階堂、朝和、福住の3村、添上郡櫟本町、磯城郡柳本町が合併。天理教教会本部の所在地として、全国初の宗教団体名を冠した市が誕生した。大阪から電車、車で1時間程度のため、ベ ッド タウンとしての役割をもち、とくに近鉄天理線沿いを中心に、新興住宅地が拡大している。</div>
</section>
<section id="content">
<h4>地域ごとの特性もあり　認知症対策はもはや必須に</h4>
<p class="content-q">―両市において、認知症対策は行政でどのような位置づけをしていますか。</p>
<p>&lt;&lt;山口&gt;&gt;<br /> 　非常に高いといえますね。さまざまな調査により、認知症の方が当市内で約2000人いるという結果が出ています。とくに認知症徘徊対策でいうと、つい2、3日前も認知症の方が行方不明になったという通報がありました。幸い無事に発見されましたが、認知症徘徊対策は家族内だけの問題ではなく、行政と地域が一体となって取り組むべき時代がきていることをここ数年で実感しています。<br /> <br /> &lt;&lt;並河&gt;&gt;<br /> 　当市は高原と盆地で構成されていますが、高原には65歳以上の方が4割、盆地でも多いエリアで3割の方が住んでいらっしゃいます。高齢者だけの単身世帯に注目すると、高原で3割、盆地では多いエリアで2割弱。そのなかでも、近くに家族が住んでいるのと、そうでない場合もあります。<br /> 　高齢者と家族の方が安全かつ安心に暮らせるよう、徘徊対策を含めた認知症への対応を行うのは非常に重要だと位置づけています。</p>
<p class="content-q">―これまでどのような取り組みを行ってきたのでしょう。</p>
<p>&lt;&lt;並河&gt;&gt;<br /> 　当市は、長寿会といった高齢者の方による地域組織が非常に発達しています。そうした方たちや民生委員の方などが見守り体制を組んでいます。あと、配送業者などさまざまな業者と連携協定を結び、屋内で異常がないかを確認する体制を構築。できるだけ見守る目を多くしようとしています。<br /> 　また「ソーシャル・インパクト・ボンド」(※)事業のひとつとして、慶應義塾大学と公文教育研究会と連携。文章の音読や簡単な計算を解くといった、認知症予防のための『活脳教育』を実施します。<br /> 　さらに、認知症に対する理解を深めることを目的とした「認知症サポーター」の養成を、学生を中心に行っています。学生の地域に対する関心がどんどん薄まっていくなか、認知症の方とどのように接していけばいいかを考えることで、地域に目を向けるきっかけになればと考えています。<br /> <br /> &lt;&lt;山口&gt;&gt;<br /> 　当市でも市民の方を対象とした「認知症サポーター」の養成講座を開催しており、約2400名の市民が受講しました。また、「認知症初期集中支援」として、市立病院の医療スタッフと連携。認知症の方の自宅を訪問して、その方にあった対応を検討するという取り組みをスタートしました。<br /> 　そして、市内に8ヵ所ある介護事業者に「認知症地域相談員」を配置。認知症のことで悩む家族を対象とした相談窓口を開きました。<br /> 　さらに、もっと気軽に認知症の悩みを共有したりアドバイスができる「認知症カフェ」を市内2ヵ所で開催。相談窓口があるといっても、誰もが相談に行けるかというとそうではありません。そのため、認知症について相談するハードルを、なるべく下げる取り組みを行っているのです。現在は月に1度開催していますが、今後は頻度を増やしていければと考えています。</p>
<p class="textS">※ ソーシャル・インパクト・ボンド：行政と民間事業者が連携して、社会問題の解決や行政コストの削減を図るために導入される投資の仕組みのひとつ。</p>
<h4>人を見て判断する必要がなく携帯されやすいのではと実感</h4>
<p class="content-q">―そうしたなか、認知症徘徊対策として綜合警備保障（ALSOK）のIoTを活用した見守りサービスを導入したきっかけを教えてください。</p>
<div class="right thumbnail"><a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065835.jpg" class="cboxElement"> <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065835.jpg" alt="" /> </a></div>
<p>&lt;&lt;山口&gt;&gt;<br /> 　たとえ認知症の方であっても、見た目にはそうだとわからない方が多いんです。さまざまな方の協力を得て見守っていても、家族以外はどうしても見極めが難しい。ALSOKの『みまもりタグ』と『みまもりタグアプリ』、そして感知器がうまく機能すれば、自動的に連絡されるので、人を見て判断する必要がありません。そのため、この機器はある意味ネットワークにおける「もうひとりの見守り」になると考えたのです。<br /> <br /> &lt;&lt;並河&gt;&gt;<br /> 　以前から、GPS機能を搭載した機器を対象者に配るサービスを行っているのですが、端末が大きく、充電の手間もかかるため、そもそも持ち運んでくれないという問題がありました。<br /> 　ALSOKの『みまもりタグ』を実際に見せてもらったとき、“この大きさなら外出時に携帯してもらえるのでは”、と感じましたし、以前の課題をクリアできるのではないかと考えています。また、民間資金を活用できるメリットがあり、新たな官民連携の取り組みだと思います。</p>
<h4>実証実験を通じて地域間の意識向上に期待</h4>
<p class="content-q">―今後の取り組み方針を教えてください。</p>
<p>&lt;&lt;並河&gt;&gt;<br /> 　どれだけ徘徊される方が発見されるかは、今後のKPIの話になります。ただ、これに対しては、個人的に“事例ゼロ”に越したことはないと考えています。それよりも起こりえることに向け、いまの時点でこうした取り組みを行うことが大事です。<br /> 　アプリなどを実際に使うことで協力者のみなさんが、ニュースで観る他人ごとではなく、自分ごととして参加してもらうきっかけになればと考えています。<br /> <br /> &lt;&lt;山口&gt;&gt;<br /> 　人の見守りと機器の見守りにより、4重5重と網目のような支援体制を築けていければいいと考えています。<br /> 　認知症は誰もがなる可能性があります。もちろん、私だって例外ではありません。今回の実証実験を含めた、さまざまな取り組みにより、笠間市民が“認知症というのはこういうことなんだ”という理解を深めていくことがいちばん重要だと考えています。やはり、家族だけで悩みを抱えるのには限界があるので、地域全員で考える必要があるのです。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065839.jpg" alt="" /></div>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065846.jpg" alt="" /></div>
<p>　当社は奈良県下に多くの路線バス網と傘下にタクシー会社を有し、県下の道路交通インフラの中心的な役割を担っています。地域に根差した交通系インフラ企業として、CSR活動の一環として協力したいと考えました。運行中のバスやタクシーが徘徊高齢者とすれ違う可能性や、徘徊の移動手段として当社のインフラ網が利用される機会も多いと考えられます。この特性を活かして、新しい地域の見守り体制の一助となることを期待。地域貢献活動に協力させていただくことは、大変意義深いものだと考えています。<br /> <br /> 　バスやタクシーはなにより安全第一。安全運行の妨げにならないことを前提に、『みまもりタグ』の電波の受信と位置情報の発信ができる機器を車両内に設置することを想定しています。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065849.jpg" alt="" /></div>
<p>　笠間市のここ3年の傾向を見ますと、毎年少しずつですが認知症の方が行方不明になったという届出や徘徊者を発見したという報告は増えています。家族の方は「みなさんに迷惑をかけたくない」と自力で探されるケースが多く、そのぶん届出が遅くなり、捜索範囲が広範囲になりかねません。そうしますと発見が遅れ、生命身体の危険も高まってしまいます。今回の機器導入によって捜索範囲が絞れ、早期発見につながるのではと期待しています。<br /> <br /> 　昨年の11月、警察と市、市民などにより、認知症徘徊者を想定・発見する訓練を実施。今後もこうしたヨコの連携を普段から構築し、いざという際の協力体制をスムーズにしたいと考えています。見守りの意識を、さまざまな機会を通じて呼びかけていきたいですね。</p>
</section>
</section>

【天理市・笠間市】認知症徘徊対策にIoTを活用（ICT活用の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">東京都江戸川区            / 神奈川県綾瀬市 / 埼玉県さいたま市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>映像のパワーを存分に活かし地元の飲食店の魅力を海外へPR</h3>


					  <div class="profile-name">
		  生活振興部 産業振興課長 彦田 義敬		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>平成32年の東京オリンピック・パラリンピックへ向け、多くの自治体がインバウンド戦略を推進している。そのなかで、江戸川区（東京都）では地元の飲食店を英語で紹介する動画を制作。『EDOGAWA美味NAVI』シリーズとしてYoutubeにアップしている。そのねらいや今後のビジョンなどを担当者に聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.8（2017年4月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">東京都江戸川区データ</p>
      <span>人口： 69万1,521人(平成29年3月1日現在)</span>
        <span>世帯数： 33万3,761世帯 (平成29年3月1日現在)</span>
        <span>予算規模： 3,625億5,663万8,000円 (平成28年度当初)</span>
        <span>面積： 49.09km²</span>
        <span>概要： 東京都区部の最東端で、江戸川をはさんで千葉県と接する。人口、面積ともに23区内4位で、徳川吉宗が命名したという逸話の残る小松菜の発祥地として知られる。区の南部に造成された葛西臨海公園をはじめ多くの緑地があり、住民ひとりあたりの公園面積で都区内1位を誇る。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">


        <h4>東京オリンピック前に「この店知ってる」にしたい</h4>

              <p class="content-q">―インバウンド戦略を聞かせてください。</p>



        <p>　本区は東京オリンピック・パラリンピックでは、カヌーのスラローム会場になるので、区内外から来る方を取り込むのが目標です。<br>
<br>
　たとえば、お土産として、区でつくられている伝統工芸品を販売したい。いま、新しいデザインの工芸品を生み出し、新しい販路を開拓する事業を推進していて、これとインバウンド戦略とを連動させたい。<br>
<br>
　また、区内の40軒ほどの銭湯をめぐるスタンプラリーを毎年実施していて、銭湯の活性化をはかっています。平成28年からは外国人もターゲットにピンバッジトレーディングも開催しています。海外にない銭湯という文化を体験してもらえるように、うまく呼び込みたいですね。</p>




              <p class="content-q">―平成28年10月、区内の飲食店を英語で紹介するユーチューブの動画シリーズをはじめました。</p>



        <p>　はい。東京オリンピック・パラリンピックの前にPRすることで「この店見たことがある」という人をつくり出すのがねらい。そのなかから、「ユーチューブで見た、この店をめざして来た」という人も出てくるでしょう。<br>
<br>
　また、地元に根づいている飲食店を選んで、1本約5分の動画を月3本ずつアップしています。1店舗に話題を集めるのではなく、「江戸川区の飲食店」に関心を集めるため、シリーズものにしました。</p>




              <p class="content-q">―制作を委託する会社を選定した経緯を教えてください。</p>



        <p>　プロポーザル方式で公募をかけ、最終的に4社のなかからジュピターテレコムに委託しました。「日本で翻訳家・タレントとして活躍する米国人、ダニエル・カール氏をリポーターに起用します」という提案。日本の飲食店のことを熟知するカール氏が「この店では、こういうふうにオーダーしましょう」などと英語で手引きするので、視聴者には大変わかりやすいと思います。<br>
<br>
　実際に試写を庁内で視聴したとき、「これは完成度が高い」との声が出ていました。たとえば天ぷらのカリッという音、そばの湯気の映し方などで、おいしさが伝わってきました。「さすがプロだな」と思いましたね。</p>



          <h4>多言語化を進めてアジアも取り込みたい</h4>

              <p class="content-q">―今後、この試みをどう発展させていきますか。</p>



        <p>　まずは動画再生回数を増やしていきます。利用者数の多い施設にチラシを配布するなどして動画の存在を告知していきます。<br>
<br>
　ゆくゆくは中国語・韓国語を含めた多言語化を進めて、アジアからのインバウンドも取り込みたいですね。</p>









        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065858.jpg" alt="">
      </div>





        <p>▲URL：<a href="http://mannakanagawa.com/">http://mannakanagawa.com/</a><br>
<br>
　神奈川県の中心部に位置する海老名市・座間市と本市が連携したエリアプロモーションを平成28年度から展開しています。内外のファン獲得をめざし、ひいてはエリア全体の活性化が目的です。<br>
<br>
　その取り組みのひとつが、ケーブルテレビのJ:COMへ委託した、3市エリアに住む人やそこで働く人が笑顔で登場し、地域の魅力や地域への想いなどを語ってもらう動画をつくり、内外にそれを発信していくプロジェクトです。この動画を活用し、“まんなかながわ”と名づけた3市エリアの認知度を高め、実際に訪れてもらうとともに、エリア市民の愛着や誇りといった郷土愛の醸成につなげたいですね。<br>
<br>
<br>
</p>









        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065901.jpg" alt="">
      </div>





        <p>　市の魅力にじかに触れてもらい、市への好感度を高めるために、魅力発信プロモーション「みつけてあなたのさいたま市」を、東京スカイツリータウン内で開催しました。市長やさいたま市出身のタレント、さいたま市内で活躍する子育て中のパパ・ママを応援する方々とのスペシャルトークショーなどで、本市の魅力を伝えました。<br>
<br>
　会場の「J:COM Wonder Studio」には10代〜30代が多く訪れ(全体の52%)、若い層にアピールできました。会場に設置された巨大スクリーンの迫力ある映像が効果的でした。また、会場からの生放送番組「ご当地サタデー!」を通じ、来場者だけでなく、全国の視聴者にも市の魅力を発信できました。</p>










</section>












</section>

映像のパワーを存分に活かし地元の飲食店の魅力を海外へPR

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">茨城県龍ケ崎市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>【龍ケ崎市】高齢者の見守りは携帯メール活用で迅速対応を実現（高齢者対応の事例）</h3>


					  <div class="profile-name">
		  健康福祉部  高齢福祉課　課長補佐 永井 悟		  			  		      </div>




					<div class="profile-name">健康福祉部  高齢福祉課　地域包括支援センター 主事 山口 正博</div>










</div>

<section id="lead">
<p>自治体にとって「高齢者の見守り」は重要な行政施策のひとつ。地域と一体となった高齢者対策に取り組む龍ケ崎市(茨城県)では新たな取り組みとして、ひとり暮らしの高齢者へ携帯端末を使った「みまもりメール」の活用を始めた。健康福祉部高齢福祉課の担当者に、導入背景や期待する効果などについて話を聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.8（2017年4月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">茨城県龍ケ崎市データ</p>
      <span>人口： 78,102人(平成29年3月1日現在)</span>
        <span>世帯数： 32,951世帯(平成29年3月1日現在)</span>
        <span>予算規模： 415億2,910万円(平成29年度当初)</span>
        <span>面積： 78.20km²</span>
        <span>概要： 茨城県南部に位置し、東京都心から50km圏にある。つくばや成田空港から20kmの距離。昭和29年に龍ケ崎町と6つの村が合併してできた。市内にある流通経済大学との連携である「龍・流連携」のまちづくりも展開。近年では「コロッケの街」としてのPRにも力を入れている。重点施策のひとつに「子育て環境日本一」をあげている。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">


        <h4>自治体と地域が協働し高齢者を見守る体制を構築</h4>

              <p class="content-q">―龍ケ崎市における高齢者対応の取り組みを聞かせてください。</p>



        <p>永井　事故や急病など、緊急時に簡便に消防署へ通報できる装置として、ひとり暮らし高齢者などを対象に「緊急通報システム」を貸与しています。なにかあったときに高齢者が非常ボタンを押せば、消防署に連絡がいきます。また、地域住民や市内事業者が相互連携して高齢者を見守る「龍ケ崎市見守りネットワーク」を平成25年に構築しました。そして平成28年9月、市と市医師会は「地域包括ケア構築のための連携協定」を締結。こうしたネットワークや協力体制が、高齢者が安心して生活できる地域づくりにつながると考えます。<br>
<br>
山口　龍ケ崎市の人口約7万8300人のうち、約4分の1は65歳以上の高齢者。そのうち、ひとり暮らしは2082人（平成28年4月1日時点）。今後さらに、その割合は高まると思われます。</p>




              <p class="content-q">―そうした状況で、どのような課題があるでしょう。</p>



        <p>永井　こうした取り組みに対し、自治体単独では予算や人員にも限りがあるため、将来的に限界は出てくると十分考えられます。そのため、繰り返しになりますが、今後は地域の方々に協力してもらうことが大切だと思います。地域のみなさんに高齢者のことを気にかけてもらい、緩やかに見守ってもらう。心配なことがあれば、私たちをはじめ民生委員さんや警察などに相談してもらう。そうしたことが日常当たり前に行われる地域づくりをめざしていきたいです。</p>



          <h4>日常生活”のメール受信で「異常」を早めにキャッチする</h4>

              <p class="content-q">―高齢者対応で新たな対策を行っているそうですね。</p>



        <p>永井　ええ。昨年7月に、携帯電話端末を取り扱う地元企業の株式会社アドバンス(佐藤孝代表取締役)から、ひとり暮らしの高齢者を見守る機能搭載のドコモケータイ電話(『P-01H』パナソニックモバイルコミュニケーションズ製)の寄贈を受けました。歩数計のデータやケータイ電話を開いた回数など、日常生活のデータがケータイから遠くに暮らす家族など事前の登録先に自動送信されます。送られてくるデータをもとに、いつもと違う状況ではないかを「見守る」ことができます。<br>
<br>
　今回市の取り組みとしては、昨年10月からこのみまもりメール機能搭載のケータイを、希望する市内のひとり暮らし高齢者に使ってもらい、高齢者のご家族のほか、龍ケ崎市役所にもそのメールが送られてくるようにしています(龍ケ崎市へのメールの送信は希望者のみ)。現在、30人強の高齢者がこの見守り機能を利用しています。</p>




              <p class="content-q">―利用者の反応はいかがですか。</p>



        <p>山口　この見守り機能は、高齢者の日常データが家族に毎日メールで自動送信されるので、「とても便利で安心」と喜ばれています。高齢者本人にもその家族にも、安心を提供できる取り組みだと思います。実際、データが届かない状況が続いた高齢者宅を直接訪問したことがありました。いつもと違うデータの場合は「なにかあったのでは」とすばやい対応が可能です。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070035.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526070035.jpg" alt="">
        </a>
      </div>



              <p class="content-q">―改めて、高齢者対応の方針を聞かせてください。</p>



        <p>永井　高齢者が住み慣れた地域で安心して生活し続けるには、地域全体で支えあう仕組みづくりが重要です。これからの高齢者対応では、自治体と地域のさまざまな社会資源が協力しあい、それぞれがもち得る機能、役割を最大限活用しながら協力・連携体制を構築していくことが不可欠です。今回の「みまもりメール機能搭載の携帯電話」の活用もそうですが、新たな施策、さまざまな手段を積極的に取り入れながらしっかり取り組んでいきたいと考えます。</p>


















</section>












</section>

【龍ケ崎市】高齢者の見守りは携帯メール活用で迅速対応を実現（高齢者対応の事例）

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">青森県弘前市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <h3>過度な「選択と集中」は危うい　多様性を活かした地域づくりを推進</h3>


					  <div class="profile-name">
		  弘前市長 葛西 憲之		  			  		      </div>














</div>

<section id="lead">
<p>「オール弘前」。弘前市(青森県)が以前から取り組んでいる施策の総称だ。市民と一体となって地域づくりを行うという考えのもと、さまざまな施策を打ち出し、ほかの自治体からも注目されている。市長の葛西氏は、平成22年から「オール弘前」の陣頭指揮を執ってきた。同氏にコンセプトが生まれた背景や、具体的な取り組みなどを聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.7（2017年1月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>






<section id="content">


        <h4>市民の声に耳を傾けるそれを計画に落とし込んだ</h4>

              <p class="content-q">―弘前市が積極的に打ち出している「オール弘前」のコンセプトが生まれた経緯を教えてください。</p>



        <p>　市民に寄り添い、市民の意見やサイレント・マジョリティの声にも耳を傾けて政策に反映するという考えに端を発しています。<br>
<br>
　私が政治家を目指した際、市民のみなさんと意見交換を重ねるうちに、市民と行政が同じ目標に向かってまちづくりを推進する必要性を強く感じました。そこで平成22年に、「対話と創造」に基づくマニフェスト「市民主権の実現」を約束。目標と具体的な取り組み内容を行政計画というカタチで“見える化"し、PDCAサイクルを確立することで市民と協働し、着実な進行管理を行ってきました。<br>
<br>
　そうした取り組みが評価され、平成23年に、全国から1600以上もの応募があるなか、「マニフェスト大賞グランプリ」を受賞することができました。<br>
<br>
　現在は、市の総合計画である「弘前市経営計画」に地域経営の考え方を取り入れ、行政、市民、コミュニティ、民間事業者なども含めた地域全体をひとつの経営体としてとらえ、それぞれが協力・連携しながら「オール弘前」体制で地域づくりを推進しているのです。</p>




              <p class="content-q">―「オール弘前」体制における具体的な取り組みを教えてください。</p>



        <p>　政策間連携、地域間連携、官民連携などさまざまな取り組みを行っています。たとえば官民連携では、人口減少対策を民間企業にも広げるため、市内民間事業者と3つの企業認定制度を創設しています。<br>
<br>
　まず、従業員が健康で働きやすい職場環境を整え、健康寿命の延伸を図るため、積極的な健康づくりに取り組んでいる企業を認定する『ひろさき健やか企業認定制度』。次に、仕事と子育てを両立できるような職場環境づくりや地域での子育て支援活動に積極的な企業を認定する『弘前市子育て応援企業認定制度』。そして、首都圏などをはじめとした他地域からの観光および移住、二地域居住といった交流を促進し、地域の活性化に積極的な企業を認定する『弘前市移住応援企業認定制度』です。<br>
<br>
　これらの制度は、地域金融機関と市で連携しており、認定企業や従業員が融資を受ける際、金利優遇が受けられるほか、認定企業は市の入札評価点も加算されます。<br>
<br>
　また、『弘前市まち・ひと・しごと創生総合戦略』の策定を機に立ち上げた『ひろさき地方創生パートナー企業協定』があります。</p>



          <h4>さまざまな連携で生まれた弘前市ならではの取り組み</h4>

              <p class="content-q">―それはどんな制度でしょう。</p>



        <p>　さまざまなノウハウやアイデアを有する民間企業から、人口減少対策や地域経済の活性化につながる提案を募集し、官民連携による総合戦略を推進する制度です。市内のガソリンスタンドから、(株)ドール、スカパーJSAT(株)、(株)楽天野球団、損害保険ジャパン日本興亜(株)といった大手企業まで協定を締結しています。<br>
<br>
　そのほか、(一社)CSV開発機構と千葉商科大学の三者で『弘前市のまちづくりに関する三者包括協定』を締結していますが、食文化による新たな誘客促進策として、白神で育った素材をふんだんに使ったおもてなし料理『白神めぐみ寿司』が誕生しています。</p>




              <p class="content-q">―ほかに取り組んでいることはありますか。</p>



        <p>　自治体同士の連携で取り組んでいる『都市と地方をつなぐ就労支援カレッジ事業』があります。<br>
<br>
　弘前市はりんごの生産量が日本一ですが、人口減少や少子高齢化により産業の担い手が減っている状況です。泉佐野市(大阪府)でも、農業の担い手不足という課題を抱えていましたが、若年無業者を含む生活困窮者に対して、行政と支援機関が連携して就労支援に取り組んでいました。そこで、そうした若者を弘前市に派遣し、農業体験をしてもらおうという取り組みです。それがうまく発展すれば、当市は若い就農者を獲得でき、泉佐野市にとっては、若年無業者の就労による自立につながります。いわばWin -Winの関係を構築することができるのです。都市の生活環境から飛び出して、農作業に取り組む若者はイキイキとして本当によく働いてくれるんですよ。<br>
<br>
　この取り組みは、内閣府から「日本における地方創生の好事例」と評価をいただきました。</p>



          <h4>発想を転換することで25億円超の広告効果を生んだ</h4>

              <p class="content-q">―葛西さんが行政を率いるうえで重視していることはなんでしょう。</p>



        <p>　私は行政・市民のリーダーであるとともに、市の広告塔でありセールスパーソンでもあります。そのため、次になにをするべきかつねにイマジネーションを膨らませて仕事をするようにしています。その発想の種は、すべて課題の解決につながっているのです。<br>
<br>
　たとえば、弘前城天守の曳屋工事。弘前城の石垣改修により、観光客の減少が危惧されました。そこで、通常は工事現場を囲って関係者以外立ち入り禁止にしますが、これを公開・体験工事にすることを決断。市民や観光客の方に、「世紀の大改修」として見て体験できるように。<br>
<br>
　そして、約4000人の方に弘前城の曳屋に参加してもらった結果、広告費換算をすると25億円を超える効果を得ることができました。<br>
<br>
　また、「HIROSAKIDESIGNWEEK」という取り組みも行っています。これはいまあるものを磨き上げて、新しい価値を創造していこうという考え方で、「サブカルチャー」「融合」「市民参加」「世界基準」「発信力」の5つのプログラムを設定。子どもから大人まで市民一人ひとりが、まちをデザインするクリエイターとして参画し、著名人も巻き込み、弘前にある既存の価値をさらに高めていく市民運動として位置づけています。</p>

        <div class="interviewImg thumbnail">
        <a href="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065711.jpg" class="cboxElement">

          <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065711.jpg" alt="">
        </a>
      </div>


          <h4>子どもたちの笑い声が響くそれが目指すべき都市像</h4>

              <p class="content-q">―今後のビジョンを教えてください。</p>



        <p>　当市の将来都市像は「子どもたちの笑顔あふれるまち弘前」です。子どもたちの笑い声が地域に響きわたり、笑顔で楽しく過ごせているということは、地域のもつ魅力や豊かさが高まり、隅々まで行きわたっていることを表しています。<br>
<br>
　これを実現するため、「オール弘前」体制で一体となって地域経営を行っていく。それにより市民が地域に愛着と誇りをもち、地域の活力になると思っています。<br>
<br>
　「選択と集中が大事」といわれますが、個人的に行政では「選択と集中が過度になると危ういな」と思っています。あまりに過度になると、地方独自の豊かな個性が失われ、小さなものが大きなものに飲み込まれたり、効率性だけを追い求めて価値観が画一化されたりなど、地方が地方として生き抜くために大切なものを失いかねない。選択と集中を意識しつつも、地域がもつ多様性を受け入れながら自治体が独自に自立、自走する体制をつくって市民とともにうねりにしていかないと地方創生は成らないと思います。<br>
<br>
　そのために我々は、市民力･地域力を高め、より行政の仕事力を高めていきたいと思っています。</p>









        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065717.jpg" alt="">
      </div>



















</section>



<div id="interviewData">

<section class="onebox profile">
<p class="blue">葛西 憲之（かさい のりゆき）プロフィール</p>
<p>昭和21年、青森県弘前市生まれ。昭和42年、函館工業高等専門学校土木工学科を卒業。昭和45年、青森県庁に入庁。県土整備部都市計画課長、弘前県土整備事務所長、県土整備部長などを務める。平成19年、県庁を退職し、弘前副市長に就任する。平成22年、弘前市長に初当選。平成23年、「マニフェスト大賞グランプリ」を受賞。現在は2期目。</p>
</section>










</div>








</section>

過度な「選択と集中」は危うい 多様性を活かした地域づくりを推進

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">
<p><span class="nfm-label">長崎県大村市 の取り組み</span></p>
<div id="titleBox">
<p>防災無線スピーカーの整備</p>
<h3>災害が少ないから防災無線スピーカー整備を実施【自治体（長崎県大村市）の取組事例】</h3>
<div class="profile-name">市長公室 危機管理課 課長補佐 鈴田 正隆</div>
</div>
<section id="lead">
<p>昔から大きな災害が少ないといわれる大村市（長崎県）。にもかかわらず、平成28年4月、防災行政無線用として、市内58ヵ所に最新鋭の高性能スピーカーを含めた拡声子局を設置。災害時における住民への情報伝達網を整備した。なぜそこまで力を入れているのか、市の担当者に聞いた。</p>
<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.6（2016年10月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
</section>
<section class="onebox company company-city">
<div class="company-data">
<p class="blue">長崎県大村市データ</p>
人口： 9万3,180人（平成28年8月1日現在）世帯数： 3万7,210世帯（平成28年8月1日現在）予算規模： 1,448億2,090万6,000円（平成28年度当初）面積： 126.62km²概要： 大村湾の東岸に位置し、山がちな長崎県にあって比較的、平野部が多い。国内初のキリシタン大名といわれる戦国時代の大村純忠をはじめ、大村氏が明治維新まで治めてきた。オペラで有名な「マダム・バタフライ」のヒロイン、蝶々夫人はこの地の出身という設定。昭和50年に世界初とされる海上空港が完成、交通アクセスの便を活かしたハイテク産業の誘致・育成が進んでいる。</div>
</section>
<section id="content">
<h4>遠くまでクリアに音が届き設置個所が少なくてすむ</h4>
<p class="content-q">―災害時の住民への情報伝達について、市ではどんな課題を抱えていたのでしょう。</p>
<p>　すばやく、広域にわたって警報を出すシステムがなかったことです。非常時には、消防サイレンを鳴らし、市や消防団の広報車で住民に知らせる体制でした。<br /> 　とはいえ、近年はゲリラ豪雨や大規模土砂災害、直下型地震といった過去に経験のない災害への不安が高まっています。万が一、そうした災害が起きたとき、既存の体制で全住民へ情報が行きわたるのか、万全とは言えない。そこで、新たに防災行政無線を整備することにしたのです。</p>
<p class="content-q">―住民に「聞こえる」情報伝達網が必要だったわけですね。</p>
<p>　はい。そのため、遠くまで音がクリアに届く高性能スピーカーを採用しました。<br /> 　それに、防災行政無線で一般的に使われるトランペット型のスピーカーに比べ、ひとつのスピーカーからの音が届く範囲が広いため、市内全域をカバーするのに設置個所が少なくてすむというメリットもあります。設置個所が少なければ、イニシャルコストもランニングコストも低減できます。<br /> 　導入にあたっては、3社のスピーカーを比較検討。実際に音を出してもらい、聞き比べました。その結果、いちばんクリアな音質だった丸紅情報システムズの「エルラド」を採用しました。<br /> 　ほかに、サポート体制が整っており故障があってもすぐに対応してもらえることや、重量がほかのメーカーの同等製品より軽く、トランペット型と同様に狭いスペースでの設置が可能であることも採用の決め手でした。</p>
<h4>設置2週間後に熊本地震早くも威力を発揮した</h4>
<p class="content-q">―設置個所数を教えてください。</p>
<p>　スピーカーを設置した場所は市内58ヵ所でした。その内、43ヵ所に「エルラド」を導入しました。一般的なトランペット型スピーカーのみを採用した場合、「230ヵ所程度必要」と試算していたので、「エルラド」を中心に検討し、4分の1近くに減らせたわけです。</p>
<p class="content-q">―スピーカーはどんな場面で威力を発揮するのでしょう。</p>
<p>　運用開始して2週間後に熊本地震が発生。Jアラートによって緊急地震速報がスピーカーから鳴りました。はからずも、すぐに活躍することになったわけです。住民から「ちゃんと鳴るんだな。安心した」という声があがりました。<br /> 　天災だけでなく、火事の場合にも活用します。当市は隣の諫早市、その南にある雲仙市と広域消防組織を共有していて、その本部は諫早市にあります。119番で火事の知らせがあると、消防本部から火災情報が発令されます。<br /> 　同時に、防災行政無線のスピーカーからもサイレンと音声が流れて、消防団の出動を指令。住民には近くで火事があった場合、すぐに情報が伝わり、消防団のすばやい招集にもつながります。</p>
<p class="content-q">―防災行政無線については「屋内や山間部に無線が届かない」という課題を抱えている自治体も多いです。</p>
<p>　当市では、無線の周波数として、防災行政無線で一般的な60MHzではなく、280MHzの周波数帯を使った情報配信システムを採用しました。これは人の肉声では伝えられませんが、パソコンで入力したテキストファイルを無線で発信し、スピーカーの受信機で音声に変換して、情報を放送します。この周波数帯は出力が強く、浸透性に優れていて、山間部はもちろん、屋内にも届きやすい電波です。</p>
<div class="interviewImg thumbnail"><img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065554.png" alt="" /></div>
<h4>戸別受信装置を無料配布し「屋内」「屋外」両方をカバー</h4>
<p class="content-q">―今後、どのように災害時の情報伝達網を拡充していきますか。</p>
<p>　平成28年11月から、市内の3万9000世帯に戸別受信装置を無料配布する予定です。特に暴風雨時には、住民は外にいるより建物の中にいるほうが多いですし、当初から「屋外」の住民と「屋内」の住民に確実に情報を伝えて初めて防災行政無線が完成すると考えていたからです。</p>
</section>
</section>

災害が少ないから防災無線スピーカー整備を実施【自治体（長崎県大村市）の取組事例】

 <section id="coverWrap" class="transbox clearfix">


            <p><span class="nfm-label">千葉県白井市            の取り組み</span></p>

<div id="titleBox">

            <p>子育て支援</p>
            <h3>予防接種プランの自動作成モバイルサイトで安心して子育てできるまちへ</h3>


					  <div class="profile-name">
		  白井市市長 伊澤 史夫		      </div>




					<div class="profile-name">健康課　 渡辺 はるみ／山田 杏子</div>




      <div class="spHomePostCompany">
      [提供] 株式会社日立システムズ          </div>






</div>

<section id="lead">
<p>子どもの予防接種のスケジュール作成は保護者にとって大仕事。体調などの事情で適切な接種時期を逃す人も少なくない。そこで白井市（千葉県）では、子どもの生年月日などを登録すると自動的に予防接種スケジュールが作成されるモバイルサイトを無料で提供している。その背景を市長の伊澤氏に、狙いや効果について同市健康課の渡辺氏と山田氏に聞いた。</p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.5（2016年7月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>


<section class="onebox company company-city">
  <div class="company-data">
    <p class="blue">千葉県白井市データ</p>
      <span>人口： 6万3,222人（平成28年4月末日現在）</span>
        <span>世帯数： 2万4,924世帯（平成28年4月末日現在）</span>
        <span>予算規模： 330億3,170万円（平成28年度当初）</span>
        <span>面積： 35.48km²</span>
        <span>概要： 千葉県の北西部、印旛沼水系の上流域にあたる。約2万7,000年前の旧石器時代から人が居住していた。中世には金沢文庫の創設で知られる北条実時の所領などがあり、近世には幕府の軍用馬用の牧場が多く置かれた。明治期になると梨の栽培が盛んになり、現在、日本における梨生産額トップの千葉県のなかで、生産額1位を誇る。昭和54年に千葉ニュータウンの入居が始まってから人口が激増、住宅地として発展している。</span>
    </div>
</section>




<section id="content">








        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065320.jpg" alt="">
      </div>


              <p class="content-q">―地方創生への取り組みを教えてください</p>



        <p>伊澤　若い世代定住、市の魅力発信、産業活性化、住み続けたいまちづくりの4つの柱のうち、若い世代定住、とくに若い人たちが市から出ていかないようにする施策に力を入れています。当市は昭和54年に千葉ニュータウンの入居が始まり、人口が激増。しかし、その子ども世代は市を離れ、4年後には人口の減少が始まる見込み。<br>
 これをくつがえしたい。そのための施策のひとつが“出前授業”。私自身が先生になって、市内の小・中学生に市の産業や歴史を教えています。たとえば「東京・お台場のガンダムを塗装したのは市内の会社なんだよ」と教える。子どもたちの目が輝きます。市に愛着をもってもらい、彼らの何割かが市に居住し続けてくれればと。</p>




              <p class="content-q">―平成28年1月から開始した「白井市なし坊・かおりの予防接種ナビ」も、そのひとつなのですね。</p>



        <p>伊澤　ええ。実際、転入してくる若い夫婦にこのサービスの説明をすると、「そんないいものがあるんですね」と好評です。いま子どもをもうける親はスマートフォン世代。便利なモバイルサイトを活用することに慣れていますから。</p>









        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526175659.jpg" alt="">
      </div>


              <p class="content-q">―どんなサービスなのですか。</p>



        <p>渡辺　予防接種はワクチンによって接種する月齢や年齢、回数が違い、間隔をあけて接種するべきものがあるなど、スケジュール作成に手間がかかっていました。このモバイルサイトはその手間を大幅に減らしてくれるものです。</p>




              <p class="content-q">―どのくらい利用されていますか。</p>



        <p>渡辺　3歳までの子どもをもつ全世帯に告知。今年4月までに対象の半数以上の世帯が登録しています。今後、クチコミなどで広がり、さらに利用率は上がるでしょう。</p>




              <p class="content-q">―導入後の変化を教えてください。</p>



        <p>渡辺　市役所への問い合わせは激減しました。それまでは、窓口に相談に来た保護者の方と一緒にスケジュールを考えることも。そうした対応業務が大幅に減りましたね。保護者の方が自分でスケジュールを立てやすくなり、接種忘れが減り、適切な時期に受ける人が増えるのを期待しています。</p>




              <p class="content-q">―予防接種ナビの子育て施策への活用はほかにありますか。</p>



        <p>山田　情報配信機能を活用し、子どもの成長段階ごとに必要な市の子育て支援情報などを配信します。<br>
従来は子育て支援センターなどのお知らせや市の広報誌を通じての発信が主。でも、どのくらいの方が見ているのか実感がありませんでした。その点、このサイトには子どもの生年月日が登録してあるので、年齢にあった情報をタイムリーに配信できる。子育て中の保護者の不安をやわらげる効果も期待でき、切れ目のない子育て支援に取り組む市の施策のひとつとして有効だと感じています。</p>


        <div class="interviewImg thumbnail">
        <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065324.jpg" alt="">
      </div>







</section>












</section>

<hr>

<section id="coverWrap" class="transbox clearfix transbox2">


  								  <p><span class="nfm-label">千葉県白井市			  			  の取り組み</span></p>









<div id="cover">
    <div itemprop="image" itemscope="" itemtype="https://schema.org/ImageObject">
  <img src="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065327.jpg" alt="予防接種プランの自動作成モバイルサイトで安心して子育てできるまちへ"><meta itemprop="url" content="https://jto-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/images/fotolife/j/jichitaitsushin/20210526/20210526065327.jpg"><meta itemprop="width" content="650"><meta itemprop="height" content="400">
  </div>

</div>

<div id="titleBox">

      <h3>自治体と保護者とをつなぐ情報発信基盤にしたい</h3>



              <div class="profile-name">株式会社日立システムズ  公共プラットフォーム事業部 サービス本部 ビジネスサービス部 第一グループ 主任技師 早野 寛祥 / 支援自治体：千葉県白井市</div>







      <div class="spHomePostCompany">
      [提供] 株式会社日立システムズ          </div>






</div>

<section id="lead">
<p></p>

  									<p class="caution">※下記は自治体通信 Vol.5（2016年7月号）から抜粋し、記事は取材時のものです。</p>
					  </section>



<section id="content">


<p class="content-q">―自治体のICT化支援で、予防接種スケジュール作成に着眼した理由はなんでしょう。</p><p>　親として育児をしている私自身の経験がもとになっています。妻が苦労して子どもの予防接種のスケジュールを組んでいるのを間近で見て、「予防接種のスケジュールを自動的に作成できたら、保護者はうれしいだろうな」と。<br>
　また、従来から自治体の方々はさまざまな子育て支援策を展開しています。なかでも「育児のステージにあった情報を配信したい」という要望を多く聞いていました。そこで、子どもの生年月日を登録すると、予防接種のスケジュールが作成できるサービスを用いることで、育児ステージにあった情報発信基盤になるのではと考えました。<br>
　たとえ育児の経験がある保護者でも、制度が変わりやすい予防接種スケジュールを組むのは大変です。このサービスは同時接種や制度の変更、個人のプロフィールなどの事情を勘案して自動作成してくれるので、保護者の利用率が高くなります。<br>
　そこを通して、子どもの年齢に応じた情報を配信していけば、支援策の認知度と利用度は飛躍的に高まります。それを低価格で導入できるので、メリットは大きいと考えています。</p>
<p class="content-q">―今後の改良や拡張の構想を教えてください。</p><p>　情報発信基盤としての機能をより強化して、妊娠・出産・就学と各成長ステージにわたって切れ目なく、このサービスでずっと支援できるようにしていきたいですね。</p>










</section>



<div id="interviewData">




						<section class="onebox profile">
									<p class="blue">早野 寛祥（はやの ひろよし）プロフィール</p>
												<p>昭和54年、神奈川県生まれ。明治大学を卒業後、平成14年に株式会社日立システムズに入社。配属以来、公共分野でのシステム構築を担当。二児の父。</p>
			</section>





<section class="onebox company">
      <p class="blue">株式会社日立システムズ</p>

<table>
<tbody><tr>



    <th>設立</th>

<td>昭和37年10月</td>
</tr>
<tr>
<th>資本金</th>
<td>191億6,200万円</td>
</tr>
<tr>
<th>売上高</th>
<td>4,303億7,700万円（平成27年3月期：連結）</td>
</tr>
<tr>
<th>従業員数</th>
<td>1万7,995人（平成27年3月31日現在、連結）</td>
</tr>

<tr>
<th>事業内容</th>
<td>システム構築事業、システム運用・監視・保守事業、ネットワークサービス事業、情報関連機器・ソフトウェアの販売と開発</td>
</tr>
<tr>
<th>URL</th>
<td><a href="http://www.hitachi-systems.com/" target="_blank">http://www.hitachi-systems.com/</a></td>
</tr>


<tr>
<th>お問い合わせ電話番号</th>
<td>
      <strong>0120-346-401</strong>（平日9 ： 00～17 ： 00）</td>
</tr>
<tr>
<th>お問い合わせメールアドレス</th>
<td><a href="mailto:faindesk.h.vd@ml.hitachi-systems.com">faindesk.h.vd@ml.hitachi-systems.com</a></td>
</tr>


</tbody></table>
</section>













</div>








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